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今週のリフレクション【リフレクション(熊平美香氏)】

今週は、熊平美香さん著「リフレクション」を振り返ります。ザックリ3点で要約すると・・

1.リフレクションとは、自分の内面を客観的、批判的に振り返る行為。振り返らないと、①他人に伝授できず、進化・成長が止まる、②過去の成功体験にしがみつく。リフレクションの前提として、「認知の4点セット」(1)意見、(2)経験、(3)感情、(4)価値観、を使って事実と解釈を分けて認知する必要がある。そして、①自分を知る、②ビジョンを形成する、③経験から学ぶ、④多様な世界から学ぶ、⑤アンラーンする、がリフレクションの5メソッドとなる。

2.①ポジティブ・ネガティブな気持ちになった時はリフレクションをして、動機の源リストを作成する。②心の中にあるビジョンの種を本物のビジョンに変換し、現状とビジョンの差を埋めるエネルギーがクリエイティブテンションを生む。③反省ではなく、リフレクションをする。経験を意味づけ、持論をアップデートし、未来の行動を変える。リフレクションには結果→他責→行動→内面の段階がある。実は自分の行動を変えないほうが望ましい正当な理由は?

3.④対話とは、自己を内省し、評価判断を保留にして、他者と共感する聴き方と話し方。対話を通して多様な世界から学び、自分の世界を広げる。⑤行き詰まったら、アンラーンのタイミング。アンラーンの先の世界を想像する。成功体験の思い出(感情)は残し、ものの見方だけを手放す。驚きや違和感に学びがある(アウト・オブ・ボックス・シンキング)。オーセンティック(正直)なリーダーになるために、信念・行動・態度・思考・感情に一貫性をリフレクションで点検し、部下育成にも活かせる。

振り返りの大切さは理解しつつ、いざやってみると色々なことが頭に浮かんでちらかってしまうことはないでしょうか?(私はあります・・)それはそれで、長い目で見ると自分と向き合うことになるとは思いますが、1回の振り返りに限ってみると、モヤモヤしてしまうことも少なくありませんでした。

熊平さんが書籍で提示している認知の4点セットは、自分の中で「意見」「経験」「感情」「価値観」にしっかり分けて振り返ることで、ちらかる頭の中をクリアに整理してくれると感じました。個人的には、意見を思考と起き変えてもいいのかな?と思っています。意見や思考は経験に根ざしてして、経験には感情が伴い、感情のウラには価値観があります。これを1つずつ丁寧に自覚していくプロセスが振り返りなのだと思います。

また、振り返りというと大袈裟なイメージがあるかもしれません。年初の目標を振り返る、年間のアクションを振り返る、等です。認知の4点セットの良いところは、入り口が小さいこともあると思います。小さな意見だったら、日々あるのではないでしょうか?仕事がうまく回ると清々しいな、人の気持ちを波立たせる言葉は控えたほうがいいな、等です。こういう小さな入り口から、振り返りは日々できるのだと感じました。

リフレクションは具体の抽象化であり、成長のためのメタ認知です。こい聞くと小難しい雰囲気が漂いますが、日常で心から湧いてくる何気ない意見や思考を、1つずつ丁寧に自覚していくというシンプルなことなんだな、と改めて感じました。

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