今週のリフレクション【マインドフルネスが最高の人材とチームをつくる(荻野淳也氏)】

今週は、読書会に参加したので、荻野淳也さん著「マインドフルネスが最高の人材とチームをつくる」を振り返ります。ざっくり3点で振り返ると・・

1.マインドフルネスとは“今、この瞬間”に注意を向けた心の在り方。マインドフルネスの本質は“今、この瞬間”に注意を向けて、ただ気づき続けていくこと。それが気づきの力を深め、自らをコントロールできるよう、OSをバージョンアップすることに繋がる。つまり、マインドフルネスでAI時代に求められるEI(Emotional Intelligence)が高まる。

2.マインドフルネスは、後先見ずの衝動から、思慮深い選択への変化を促す。実践の効力は、①個人の人材力の向上(注意力/集中力/心身の平静)、②個人のリーダーシップの向上(自己認識力/内省力/自己肯定感)、③関係性の向上(共感/他者理解/協働)、④組織力の向上(思いやり/心理的安全性/創造性)の4段階で整理できる。+αとして、家族関係も改善する。

3.企業への導入に向けては、①インターナル・チャンピオンになる、社内で実践/研修、③8週間継続できる社内環境を整備の3つがポイント。特に、自らの体験に根差したスキル導入のためのモチベーションがある人=インターナル・チャンピオンが鍵。ビジネス文脈でのネーミング(メタ認知トレーニング)、論理的な説明(最新の脳科学)、実践を通しての実感、仲間の存在がポイント。

読書会で出てきた「Howを忘れてWhyを見つめる」というフレーズが印象に残っています。=具体から抽象に階段を上がる、=行動や感情のウラにある価値観と向き合う、そんな状態でいることがマインドフルネスのように思います。そして、そんな状態になるためのきっかけの1つが瞑想なのだと思います。

ただ、マインドフルネスの有用性はなんとなく理解できている人が多いと思います。つまり、マインドフルネスは有用か?がイシューではなく、スピード感のある現代、Stop to Thinkingをして「今/ココ/自分」と向き合うにはどうしたらいいか?というイシューと向き合うことに意味があるように思います。

まずは仕組み化して習慣にすること、もしくは意図して「今/ココ/自分」と向き合う時間をつくることが必要です。これは個人単位では、定期的にランニングをするとか、毎朝瞑想するとか、実現する方法はあるように思います。しかし、組織としてこの有用性を取り込むにはどうしたらいいのでしょうか?

企業の文脈からすると、経営課題の解決策として直結するイメージが持てないのがリアルではないでしょうか。マインドフルネスの効果がすぐに出にくいこともあり、導入に壁がある。つまり、組織が個人を駒だと思っている限り、余計なことをして欲しくないので馴染まない。一方、自己認識を高めた個人とのカルチャーフィットを重視する組織にはフィットするのかもしれない。

マインドフルネスは?今必要な人と必要でない人がいる。そして、それはやってみるまでわからなち。だからこそ、シンプルに、とりあえずやってみることが大切なのかもしれません。マインドフルネスをロジックで説明する矛盾、ロジックで合理的に考えることの限界を感じた週末でした。

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