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今週のリフレクション【部下との対話が上手なマネジャーは観察から始める(白井剛司氏)】

今週は白井剛司さん著「部下との対話が上手なマネジャーは観察から始める」を振り返ります。ざっくり3点で要約すると・・

1.マネジャーが対応すべきイシューが、環境変化によって直近10年で増えている。結果、ストレスが溜まり、他者のマネジメントがおぼつかない。客観的に頭を使うのではなく、主観的に身体と心を観察することが必要。観察とは、自己と他者を知り、身体感覚・思考・感情を体験的に捉えること。内面で起こっている状況に気づくこと。観察をすれば、①自分の言動パターンに気付き、不本意な結果を避けられ、②自分を大事にできるようになり、他者との時間が心地よくなり、③他者の心の奥底にある望みを知り、心の距離を縮められる。観察することで、反発や抑圧ではなく、受容できるようになる。

2.ポリヴェーガル理論では、自律神経には「赤モード:アクセル」「青モード:急ブレーキ」「緑モード:緩やかなブレーキ」の3つがある。通常は緑モード、危険時は赤モード、赤モードが継続すると青モード、回復が進むと再び緑モードになる。緑モードの時間をできるだけ長くする。そのために、身体の感覚を感じたり、身体や心に優しさを向ける時間を持って内受容感覚を磨く。何かに困り、何かを守っているとモードに入る。言動は性格ではなく、自動反応。メイン(身体)とサブ(頭)が別のモードになるブレンド状態もある。モードに入ったら、①今起きていることに気づく、②ありのままを経験する、③調整する(自分に安心を用意)。

3.①赤モード:アクセル(戦う/逃げる)。脅威から身を守るモード。瞳孔が開き、目が鋭く、視野が狭くなる。心拍は早く、呼吸は浅く早くなり、発汗が増える。コントロール思考とネガティブ思考が強くなり、怒り、敵意、焦り、疑い、恐れ、不安を感じる。②青モード:急ブレーキ(固まる/動けない)。動かないことで安全を確保する充電モード。瞳孔が閉じ、目線が合わず、無表情。五感は鈍くなり、呼吸は浅く緩く、心拍が下がり、動きがスローに。否定的でマイナス思考が強くなり、憂鬱、悲しみ、罪悪感、諦め、孤独、絶望を感じる。③緑モード:緩やかなブレーキ(安心/つながり)。心理的安全の土台となる、重要なモード。表情も声も柔らかい。瞳孔は開いて輝き、呼吸や心拍もゆっくり。好奇心が強く前向き、楽観性と信頼性が強くなり、感謝、優しさ、安心を感じる。

仕事のパフォーマンスは、コンディションによって変わってきます。でも、自分のコンディションは意外とつかみにくくないでしょうか?私の場合は、頭がスッキリしてると思っている時ほど、すっぽりタスクが抜けてしまったりします。つまり、(残念ながら)コンディションが思ったより悪い時が少なからずあります。

そんな時に、本にあるように身体の反応に気持ちを向けるのは大きなヒントだと思いました。

私は普段からランニングをしていますが、トレーニングをしていると、自然と身体の感覚に目を向けることが多くなります。「今日はいつもより心拍が上がりやすいな、ちょっと疲れが溜まってるのかな」「今日は周りの歩行者が見えていないな、少しペースを落とそう」といった感じです。

そして、このトレーニングでの感覚は仕事のパフォーマンスと連動している感覚があります。ランニングの調子が良い時は仕事の調子もいい。ランニングの調子がイマイチの時は、仕事の調子もイマイチなことが多い。少なくとも、今日は調子がイマイチだから気をつけよう、と思えます。

自分の身体反応に気づき、優しくしてあげる。そうすることで自分に余裕ができて、周囲との関係がよくなります。自分を知り、自分を甘やかすことは、自分から逃げることではなく、結果的にパフォーマンスを上げるために大切な行動なのだと思いました。

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