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解剖学のキソとウソ

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機能解剖学は、身体の筋肉や骨、関節の名称や特徴、働きを理解し、身体の動きにどのように連動するかを学ぶ学問です。 機能解剖学では、主に筋骨格系から人体の構造を理解し、運動と諸機能…
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2024年7月の記事一覧

20240718: 骨盤底筋・解剖・正常機能

女性の骨盤の解剖学は、空間的および機能的に複雑です。解剖学の理解は、機能的および外科的な概念をよりよく理解するのに役立ちます。この研究は、筋肉や靭帯などの支持構造から、それらの協調を担う神経に至るまで、関連する解剖学的構造の概要を示すことを目的としています。 歴史 – 解剖室からの知識 紀元前1550年頃のエジプト時代には、エーベルス・パピルスという最も古い医学文書の一つに、怪我、寄生虫、歯の問題などが記載されていました。このパピルスには、病気の説明、症状、診断、当時使用

20240711: 横隔膜・ZOAのキソとウソ

古典にみるZOA(2005):推察による解剖学的可能論 横隔膜の機械的な動作と呼吸の利点は、肋骨との関係と解剖学的配置に依存しています。横隔膜の円筒状の部分は、下部縦隔壁の内側面に対向しており、これが付着帯を構成します。この領域は、横隔膜が肋骨縁近くに尾側で挿入される位置から、肋骨横隔角まで延び、そこで筋線維は肋骨から離れて自由な横隔膜ドームを形成します。横隔膜の付着帯の領域は、打診による鈍い音が始まる頭側の極端な位置から、肋骨縁のすぐ上の尾側の極端な位置まで広がっています

20240709: 腓腹筋内側・3次元構造・筋束構造・筋サイズ・uitarasonography

骨格筋は多様な構造プロファイルを示します。羽状筋では、筋束(筋原線維の束)が筋肉全体の作用線に対してある角度(羽状角)で配向しています。これにより、筋束の長さを犠牲にして、筋肉は所定の体積内により多くの筋束を詰め込むことができます。羽状構造は、筋肉の長さに沿って均一な筋束構造(長さと羽状角)を持つ平行四辺形としてモデル化されることがよくあります(例:Alexander & Vernon, 1975)。ただし、動物およびヒトの死体研究では、筋肉内の筋束の長さと羽状角に地域的なば