【MLBドラフト】2023ドラフトレビューATL編

上位10人の簡易レポと総括になります。

凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ




1(24) ハーストン・ウォルドレップ(Hurston Waldrep):RHP:右投右打:6-2/210:Florida:$3M($3.27M)

90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速97マイルをマーク。ノビのある4シームを高めに投じて空振りを奪う。縦に鋭く落ちるスライダーがベストピッチ。チェンジアップの扱いも上手い。ダイナミックかつフルエフォートなデリバリーは長いイニングには不安かも。コントロールは平均レベル。


2(59) ドルー・ハッケンバーグ(Drue Hackenberg):RHP:右投右打:6-2/220:Virginia Tech:$2M($1.37M)

90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で95マイルをマーク。シンカー系の速球で積極的にゾーン内を攻める。アウトピッチはスライダーをゾーンの内から外へとコンスタントに投げることができず、空振りを奪えないこともしばしば。


2C(70) ケイド・クーラー(Cade Kuehler):RHP:右投右打:6/215:Campbell University:$1.05M($1.05M)

90マイル中盤の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマーク。ノビのある速球で空振りを奪う。小さく鋭く曲がるスライダーがアウトピッチ。コントロールが悪くフルエフォートなデリバリーのため、リリーフリスクは高め。


3(94) サビン・セバロス(Sabin Caballos):C:右投右打:6-3/225:Oregon:$597.5K($714.1K)

広角にハードヒットを飛ばすヒッティングがベストツール。プルサイドでパワーを発揮するが、外のボールを狙って流し打ちする器用さも兼ね備えている。アプローチも成熟しており、打撃では欠点が少ない。守備ではアームの強さは光るが、スピードは皆無でレンジは狭い。Cとしてのプレー機会はほとんどなく、経験不足は否めない。


4(126) ギャレット・ボウマン(Garrett Bauman):RHP:右投左打:6-8/245:Hagerty HS:$747.5K($521.8K)

90マイル中盤の速球とチェンジアップ、スライダー、カーブのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマーク。シンカー系の速球は激しいムービングを見せ、ゴロを打たせることができる。ベストピッチのチェンジアップは打者の左右を問わず優秀な球種。スライダー等含め全体的なコマンドの改善が必要。


5(162) イサイア・ドレイク(Isaiah Drake):OF:右投左打:6/180:North Atlanta HS:$747.5K($367.5K)

打撃ではスムーズながらもバットスピードの速いスイングを披露。安定してハードヒットを打つことができず、持ち前のパワーツールを活かすことができていない。スピード、アーム共にプラスでヒッティングツールさえ安定すれば次世代の5ツールプレイヤーとして名前が挙がるだろう。


6(162) ルーカス・ブラウン(Lucas Braun):RHP:右投右打:6/185:Cal State Northridge:$347.5K($292.7K)

90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマーク。スライダーを低めに落として空振りを誘う。どの球種でも空振りを取ることができ、イニング以上の三振数をマークできる。コマンドはアバウト。


7(219) ジャスティン・ロング(Justin Long):RHP:右投右打:6-1/180:Rice:$172.5K($229.4K)



8(249) コリー・ウォール(Cory Wall):RHP:右投右打:6-4/230:William & Mary:$47.5K($190.3K)


9(279) ライリー・ゴウェンズ(Riley Gowens):RHP:右投右打:6-4/225:Illinois:$47.5K($173.8K)




総括

 1巡目から続けて高校生2人を指名した昨年と打って変わって今年は上位を大学生で固めました。1巡目のハーストン・ウォルドレップはドラフトイヤーにコントロールを乱し、評価を落としましたが投げているボールのクオリティ自体は上位で指名されたレット・ロウダーにも引けを取っておらずプロで跳ねる可能性は十分あるでしょう。
 以降も大学生投手を中心に指名。かねてからの方針であるスタッツよりスタッフを貫いたように見えます。ケイド・クーラーもハード・ウォルドレップに負けず劣らずの速球派でスターターに留まることができれば、大きな戦力となるでしょう。
 野手は高校生と大学生でそれぞれ1人ずつとなり、いずれも前評判は高くありません。ポジションはどうあれ打撃で高い評価を得るサビン・セバロスがプロでも撃ち続ければ風向きが変わるかもしれません。

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