【MLBドラフト】2022ドラフトレビューBOS編
上位10人の簡易レポと総括になります。
凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ
1(24) マイキー・ロメロ(Mikey Romero):SS:右投左打:6-1/175:Orange Lutheran HS:$2.3M($2.98M)
ヒッティングツールに高い評価を得るアベレージヒッター。コンパクトなスイングで広角に打球を飛ばし、ヒットを量産する。パワーツールは平均以下だが、今後伸びるとも。守備では柔らかいグラブさばきとレンジの広さを有しており、今後もSSに残れるとの見立て。
2(41) カッター・コフィー(Cutter Coffey):SS:右投右打6-2/190:Liberty HS:$1.85M($1.91M)
パワーポテンシャルの高さが光るスラッガー候補。足を上げてタイミングを計り、スムーズなスイングでボールを捉えることができている。高めの速球に弱く空振りが多い。Pとして投げるほどアームは強く、SSに残れなくとも優秀な3Bになるとも。
2C(79) ロマン・アンソニー(Roman Anthony):OF:右投左打:6-3/200:Marjory Stoneman Douglas HS:$2.5M($820.4K)
オフにビルドアップに成功し、より力強さを増した。長打を狙うあまりスイング時に体勢が崩れることが多かったが、筋肉をつけ安定させることに成功し空振りが減少。コンスタントにハードヒットを飛ばせるようになった。現在はCFを守っているが、将来はRF/LF転向が既定路線。
3(129) ダルトン・ロジャース(Dalton Rogers):LHP:左投右打:5-11/172:Southern Mississippi:$447.5K($617.5K)
90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で95マイルをマーク。大学では全てリリーフとしての登板で、プロでも役割は変わらないだろう。
4(159) チェイス・マイドロス(Chase Meidroth):SS:右投右打:5-10/170:University of San Diego:$272.5K($461.2K)
打撃ではコンタクトスキルの高さと出塁率の高さが魅力。ラインドライブを広角に打ち分けるヒッティングツールも有している。パワーは平均以下。守備ではスキルは問題ないが、アームが弱くSSに留まるのは難しいか。
5(189) ノア・ディーン(Noah Dean):LHP:左投左打:6-2/185:Old Dominion:$325K($344K)
90マイル中盤の速球とスライダーのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマーク。非常にノビのある4シームは容易に空振りを奪える球種。ほぼこの速球だけで投球を組み立てイニング以上の三振を奪うことができる。一方でコントロールは非常に悪く、大事な場面での起用は難しいか。
6(219) アレックス・ホッピ(Alex Hoppe):RHP:右投右打:6-1/200:UNC Greensboro:$32.25K($266.4K)
90マイル中盤の速球とスライダーのコンビネーション。速球は最速で99マイルをマーク。ノビのある4シームで空振りを奪う。スライダーのクオリティも悪くはないが、コントロールが悪い。
7(249) ケイレブ・ボルデン(Caleb Bolden):RHP:右投右打:6-2/190:TCU:$7.5K($208.8K)
8(279) ジョナサン・ブランド(Jonathan Brand):RHP:右投右打:5-9/200:Miami University:$7.5K($173.2K)
90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で96マイルをマーク。低身長を活かし低いアングルから4シームを投じる。スライダー、チェンジアプは平均レベルのクオリティ。今年デリバリーを安定させることに成功させ、コントロールを改善した。
9(279) ブルックス・ブラノン(Brooks Brannon):C:右投右打:6/210:Randleman HS:$712.5K($158.2K)
がっしりとした体格の見た目通り、パワーポテンシャルの高さを見せるパワーヒッター。多少ゾーンから外れていても打ちに行ってしまうアグレッシブさが不安材料。守備の評価は芳しくなく、Cとしては未熟。いずれはOFに移ることになるだろう。
総括
1巡目のマイキー・ロメロはわざわざこの順位で指名しなければならなかったかという疑問が残る指名。同じく大幅なオーバーピックと言われた20年1巡目のニック・ヨークも昨年こそ好成績を残したものの、今年はA+でつまずいておりロメロも同じ轍を踏まないことを祈るばかりです。
それ以降の高校生はロメロと同じかそれ以上に豪華。二刀流としても可能性を秘めるカッター・コフィーに打撃で高いポテンシャルを見せるブルックス・ブラノンもさることながら、やはり最大の目玉はロマン・アンソニーでしょう。先日メジャーデビューを果たしたトリスタン・カサスに引けをとらないほどの打撃能力の持ち主であることに間違いはなく、せまいフェンウェイをホームにプレーした場合どれだけスタッツが伸びるのかと想像するだけでにやけてしまいます。
大学生の指名はほぼ上記の高校生の契約金を捻出するためのスロット調整となりましたが、ジョナサン・ブランドを始めとしてメジャー昇格もありうるタレントの確保に成功しています。
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