【記者会見で振り返る】リコーブラックラムズ VS NTTコムシャイニングアークス
2月2日(日)に行われた、ジャパンラグビートップリーグ2020第4節 リコー ・NTTコム戦。結果はNTTコムが33-17で逆転勝ち。その結果、現在NTTコムは2勝2敗で勝ち点10。リコーは1勝3敗で勝ち点4となっています。
今回は、試合後の記者会見から試合を振り返ります。
今日のゲームからこの先の活路を見出す
リコーブラックラムズ ゼネラルマネージャー 兼 監督 神鳥 裕之
今日はどうもありがとうございました。素晴らしいスタジアムでたくさんのお客様に来ていただいた。今シーズン初めてホームの近場での試合。なんとか勝ってチームを持ち直したかったが、結果がついて来なかった。非常に残念。選手は本当に一生懸命にやってくれている。今日のゲームは過去3節で上手くいかなかったところを調節して、シンプルなプランを実行できた。前半はいい場面もたくさんあった。
マット・マッガーン(スタンドオフ)のPG
17-12とリコーが優勢に試合を運んでいた時間帯もあった
上手くいってないときは、たくさんのことが上手くいってないと思いがちだが、今日のゲームにおいてはこの先の活路を見出せるようなシーンがたくさんあった。特にアタックのシーン。次の自信に繋げられるように、できなかったことについては準備をしていきたい。選手の自信を取り戻す時間にしたいと思っている。
得意のモールでリズムを作ることができなかった
ゲームキャプテン 松橋 周平(No.8)
小松大祐選手(リコー所属)がトップリーグ100キャップということもあり、どうしても勝ちが欲しかった試合であった。試合は負けはしたが、振り返ると前節までの3試合と比べて自分たちの思うようにプレーできたことが多く、そこはポジティブに思っている。ただ、相手のサインプレーで簡単にトライを取られてしまっていた。そこはまだまだ課題。「チャンスを取り切る」ということで、NTTコムとの差が出た。最終スコアはその差だと思っている。次戦まで2週間あるので、我々は成長していく。それに限る。
ペナルティを取られてしまいチャンスを活かせなかったリコー
――大事なところで取り切れなかった。その理由は何だったのか?
リコーの強みはモール。今日の試合では、モールで良いセットアップが組めて前に出ても、NTTコムに上手くリカバリーされた。フッカーまでプレッシャー与えて、そのままボールを継続すれば良いアタックチャンスになるのだが、ペナルティによってNTTコムにボールを与えることが3回くらいあった。こうなると、やはりリズムが崩れる。モールで取り切るというのは大事。
得意のモールからリズムを作り出すことができなかった
また、チームとして「シンプルに」「ダイレクトに」ということを大事にしていたのだが、チャンスで裏をかくプレーをしてしまった。チャンスでは、シンプルにやらなきゃいけなかった。今日はNTTコムはいいディフェンスで、こちらはリズムを失っていた。これに関しては、プレッシャーがある中でしか成長できない。今日の試合を経て、次はしっかりと改善していきたい。
池田悠希は上のレベルでも戦える選手
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
ヘッドコーチ ヒュー・リース エドワード
両チームともに、今日は自分たちのシーズンを立て直すという上で重要な試合だった。自分たちは結果的に勝ち点5を取ることができて、すごく満足している。この試合での勝ち点は必要だった。リコーも勝ちに来ていたが、今日勝てたのはとてもいいことだと思う。また、選手の怪我もなく、この試合を終えることができて大変満足している。次の試合まで2週間と時間があるので、次戦に向けて進んでいきたい。
――今日の試合のマン・オブ・ザ・マッチは池田悠希選手(センター)となった。本人は日本代表でプレーすることを目標にしているらしいが、どう思うか?
今日の彼はマン・オブ・ザ・マッチに値するプレーを見せていた。アタックでもディフェンスでも素晴らしいパフォーマンスだった。将来性のある選手だと思っている。ディフェンスで周りとのコネクションをしっかりと保つことができれば、彼が日本代表に入れるチャンスは十分にあると思う。
アタックでは、彼は大きな体を活かしたプレーでチームを牽引してくれる。パスの精度も高い。今日の試合を自分のパフォーマンスの基盤として、このまま向上していければ上のレベルでも通用すると思う。
池田悠希選手は今シーズンすでに3トライ。
今シーズンはチームの得点源になっている。
14人だろうが、15人だろうがやることは変わらない
ゲームキャプテン 金正奎選手(フランカー)
2戦連続で負けてからチームとしてうまくいかなかったことも多かったが、チャレンジするという気持ちを忘れずに今週の準備をしっかりとやってきた。ハードワークの中で、しっかりとチャレンジしてくれた。ゲームメンバーには感謝したい。引き続き次のチャプターに向けて、自分たちの強みを忘れずに頑張っていきたい。
ハードな試合にも関わらず集中力を持続させ、後半はトライを許さなかった
――前半にシンビンが出て14人となった時、どのようにチームを組み立てたのか?
14人だろうが、15人だろうが、やることは変わらない。ただ、14人になった分、一人ひとりのワークレートを上げていこうという話をした。時間を稼ぐことは考えず得点を獲りにいくことを考えた。結果、14人でプレーしている時間帯でトライを獲ることができてよかった。
一人少ない状況でも果敢に攻めてトライを奪ったNTTコム
【グラウンドこぼれ話】
今日の試合でリコー所属の小松大祐選手(ウイング)がトップリーグ100キャップに。試合終了後、両チームの選手から祝われました。小松選手に真っ先に近づいて、拍手をして検討を讃えた金選手。小松選手は少し恥ずかしそうにしながら喜んでいました。