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MODO BASSでゴリゴリのピック弾きのベースを作る

沖井礼二か原昌和になりたい。

という気持ちが常々あったのですが、ピック弾きのベースの音源ってそもそもあんまり無いんですよね。僕としてもわざわざ買い足すのもアレなのでMODO BASSのピック弾きを魔改造してどうにかしようと思いました。

最終結果

私はDTMのtips動画で最初にFinal Resultまでシークバーを飛ばす人間なので先に結果を出しますが、こうなります。

the band apart - coral reef

Cymbals - Show Business

他のパートについては目を瞑って頂くとして、中々良い感じではないでしょうか。最近の原さんのゴリ、ブゥーンって感じやCymbals当時の沖井さんのベリッてした雰囲気が出てる気がします。伝われ。
Cymbalsの方はどちらかというとDo You Believe In Magic?の方の音に近いかも。

必要なもの

・MODO BASS
BIAS AMP 2(FXでもたぶん大丈夫だけど持ってないのでわからない)
・何かしらのサブベースになるシンセ

ここから下は無くてもいいけどあると嬉しいものです。
・Sunset Sound Studio Reverb
・Black Box HG-2
・何かしらの1176系コンプ

MODO BASS側の設定

Show Businessの方を例に解説を進めていきます。
まずはデフォルトの、立ち上げた時の音を聞いてみます。一応モデルはリッケンバッカーに、奏法も指弾きにしました。それ以外はそのまま。

なるほどこの程度。こうして聞くと決して悪くはないです。スライドの自由度と綺麗さはやはり特筆すべき。さて、ここからゴリゴリにしていきます。

左のタブから順番に見ていきましょう。

Model→ 何でもいいです。
上のデモはリッケンバッカーとジャズベですが、プレベでもアイバニでも大丈夫です。弾く箇所は若干ブリッジ寄りにするといいかもしれません。

Play Style→ 奏法はPICK、LET RINGをOn。
こうすると弾いた音がmidiノートの終点に関係なく音が鳴り続けます。次の音を弾くか、E5にアサインされているミュートを押すまで鳴りっぱなしです。正直やや使いにくい機能ではあるのですが、音がブツ切りにならず、同じ音を連続して弾いた時のビビり感がとても生っぽく響きます。

Strings→ AGEをOLDに。5弦化や6弦化は適宜。
Broken inのままでもいいのですが、高域が少し張りすぎてくるのでOLDがいいと思います。NEWは相当キツイです。オススメしません。

Electronics→ NECKのVolumeを6~8程度に、TONEを6~7に絞る。
このあたりはだいぶ好みの領域です。触らなくてもさほど問題はありません。
ネック側のピックアップの音量を下げると、低域が少し削れます。どのみちこの後ガンガンに歪ませて低域が痩せるのであまり問題にしていません。TONEを絞ると、今度はフィルターがかかったように高域が削れて行きます。MODO BASSにはMODO BASSっぽい高域の癖があります。それをなるべく減らして、その上でアンプの歪みでそこを補ってあげようと、この形になりました。

AMP / FX → AMPの音量をゼロに、PEDALはDistortionのみOn、Driveは1~2、TONEは6~7程度。
アンプの音を完全にBIASに任せるのでこちら側ではDIの音しか出しません。Distortionだけうすーくかけてます。コンプもかけても構いません。どのみちこの後バキバキに歪ませてダイナミクスが狭まるので無くても問題ではありません。

画像1

ここまででこんな感じ。


BIAS AMP 2を挿す

次にBIAS AMP 2を挿します。こうするといきなり化けます。急に凄くなります。AmpegモデリングのBlue Lineで設定はこんな感じ。

画像2

Ampegモデリングしたのは他にもAmplitube SVX、waves GTR、Ampeg SVT-VR Classic等も持ってますがBIAS AMP 2じゃないとこうなりません。
これでほぼ完成です。


サブベースを足す

しかしこのままだと100Hz前後から下あたりの低域が足りていません。曲想次第ではありますが、低音の補強をしたいところ。エンハンサーやEQだとなかなか出にくい帯域なので素直にサブベースを足しました。単体では聞こえないくらいがちょうどいい。今回はシンプルなMassiveのサイン波を微妙に歪ませてます。
前半4小節サブベース無し→後半4小節有りです


その他もろもろ

ここまででだいぶ良くなりました。ここからはオマケなので駆け足でいきます。
まずMODO BASSは音の距離がかなり近いです。ラインで録ってもこうはならないんじゃないか……?となるくらい音像が近いです。そこで少しオフマイクっぽいニュアンス、空気感を出すためにSunset Studio Reverbを入れています。

また、MODO BASSとサブベースのまとまりを出すため、それともう少し歪みの雰囲気が欲しかったのでBlack Box HG-2をベースのバスに挿しています。というかぼくは大体のベーストラックに挿しています。

今回は使ってませんが、1176系のコンプを少しかけてやるともっと一体感が増していいと思います。

ここまでやってこうなりました。


終わりに

元々ぼくはあまりMODO BASSの音が好きではないのですが、だいぶ好きな感じの音に出来ました。元々のポテンシャルの高さを引き出せた気がします。久しぶりに向き合ってよかった。
指弾きはbass premier Gを使い続けると思いますが、ピック弾きが欲しい時はこちらの出番が増えてきそうです。こういう曲を作る機会がどれだけあるかは分かりませんが。

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