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半月というのか。明るい光に導かれて気づけば海まで来ていた。

月夜に照らされた海面は穏やかで凪いでいる。
しかしよく目を凝らすと、得体の知れない生き物が静かにこっちに向かってくるようだ。

次から次へと押し寄せる柔らかい膨らみから目が離せなかった。

車の音がなければもっといいのに。

誰かとこの時間を同じくしたいと思いながら、孤独でいることを同時に喜んでいる。

きらめきよ。それを取り巻く大きな闇よ。私をそのまま包み込んではくれないか。

そうすれば私はもっと素敵になれるのに。

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