4Kモニターは、ほとんどの人にとってオーバースペックだ
以前27インチ4Kモニターに関する記事を書いた。「普通に使う分には4Kは無価値に等しい」というのが結論だった。その後も使ってみたが、3ヶ月経った今でも、その結論に変わりはない。と言うか、この考えはより強固になった。
「27インチに4Kはオーバースペックだ」と断言できる。「ボクにとって」オーバースペックなのではない。「ほとんどの人」にとってオーバースペックだと言っているのだ。
その理由は、次の2つに集約される。
①高精細すぎて使いづらい(4Kは見えない)
②4Kで鑑賞するに足るコンテンツがない(4Kが見れない)
①についてだが、論より証拠ということで、画像を見てもらいたい。まずはデフォルト(FHD、1920×1080)の解像度がこれだ。
次に4K(3840×2160)がこれだ。どちらが見やすいかは一目瞭然だろう。個人的には、常に視力検査を受けているように感じる。画面を見ているだけで、イヤ気がさす。
②は、ボクの独断と偏見が大いに含まれるが、4Kでなければ楽しめないコンテンツに出くわしたことがない。あえて言えば、世の中に出回っている4Kコンテンツは、4Kであることだけが魅力のものばかりな気がする。
たとえば、YouTubeで「4K」で検索すると、空撮動画などがヒットする。解像度を変更しながら、この手の動画を棟方志功ばりに画面にかぶりつきで見比べてみると、4Kの方が高精細なような気がする。
この体験をもとに、「やっぱ4Kはスゴいぜ」とか「これを味わっちゃうと、デフォルトの解像度には戻ねーよ」とか、4Kを礼賛するフリをすることはできるが、実際のところ、腹の中では「こんなもんかよ」という気持ちがくすぶっていたりする。
ということで、最近はWQHD(2560×1440)の設定で使用している。未練がましく、QHD(3008×1692)を使用したこともあるが、それでも疲れるのであきらめた。本当のことを言えば、最も見やすいのはデフォルトだが、モニターのサイズに対して表示が大きすぎるので、使いやすさという点では少し劣る。解像度に振り回されるのはもうコリゴリだという思いがしきりである。
それはそれで良いけども、じゃあなんで、4Kモニターを買ったのかという話になるが、この問いにちゃんと答えられない自分がいる。4Kモニターを買ったことで、自分には必要ないことがわかった。なので失敗ではない、と言い張るという選択肢もあるが、ただの屁理屈だという自覚があるので、それは選べない。
そうなると、27インチフル WQHDぐらいのモニターに買い換えるのがスジということになる。そこで軽く調べてみたが、帯に長しタスキに短しという感じで、適用なモニターが見つからない。4Kに比べ大して安くない。USB-C映像出力機能つきだと、4万5,000円以上する。
スジを通すためとは言え、まったく気の乗らない買い物をするのは、バカげていると思った。そこで若干修正を加えることにした。現在所有する4Kモニターの買い替えは確定だが、買い替えの時期については、4Kモニターの寿命WQHDモニターの商品動向などを勘案しながら、適宜総合的に判断する、と。