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『サンダー・ジャンクションの無法者』新カード独自レビュー


はじめに

ご無沙汰しておりますSpirit Loverです。
デビュー配信にて《再覚醒したジェイス》の半身が筆者の最推しPWであるアショクだったことに驚き、その他の情報があんまり頭に入ってこないぐらい動揺しまくっておりましたが、皆様は如何お過ごしだったでしょうか?
そんな動揺はさておき、今回も筆者が特に気になった新カードの独自レビューをやっていこうと思います。独断と偏見を多分に含みますので、予めご了承下さい。それでは参ります!

公式情報に先んじてイゼ速さんのポストでこの画像が見た時、一瞬頭がフリーズしました

白単色の瞬速持ちクリーチャー、性能がドンドン上がってるような…

《聖なる乳牛》

パウパープレイヤーでもある筆者的に気になった1枚。
乳牛なのに雄牛?という疑問はさておき『ニューカペナ』環境のドラフトにおいてボムコモンだった《鼓舞する監視者》と差別化出来ていて良いなと感じました。2点ライフゲインは同じですが、ドローを進めるか、瞬速で隙無く唱えて占術1でドローの質を上げるか。筆者はパウパーではゆっくりとしたデッキを好みがちなので、後者を選択しそうな気がします。《鼓舞する監視者》と同じく儚い存在》との相性が良いので、白黒系のデッキ使ってみたいです。

《砂塵の憎悪》

筆者が愛してやまないスピリットの新顔。2マナ2/3飛行とスタッツとしては及第点。条件を満たせば2マナ4/5飛行,魂絆とフィニッシャーになり得る。土地5枚があってもそこからマナを出した場合は、条件を達成しないことには注意が必要
パイオニアのスピリットデッキにおいては、アンタップ状態の土地が7枚並ぶことは考えづらく、2マナ4/5飛行,魂絆で運用する場合は、計画経由のキャストがほぼ必須であろう。また計画してしまうと《鎖鳴らし》との相性が非常に悪いため、筆者の印象としてはスピリットデッキには採用されない可能性が高いと感じています。そもそもソーサリータイミングで計画してる暇があまりないです!今のパイオニア!なので、前述の《鎖鳴らし》やロードクリーチャーである《至高の幻影》を抜いてまでこのカードを入れるか?と問われたら、『いいえ』と答えそうです。
ただスピリットという部族に拘らなければ優秀なカードであることに代わりはないので、スタンダードの白絡みのデッキでは使われるかもしれません。発売後どんなデッキで採用されるのか楽しみな1枚です。

《エイヴンの阻む者》

今弾の筆者が選ぶ『1000枚買え枠』がこのカード。
部族は違えどその戦場に出た時能力は、呪文捕らえ》を彷彿とさせます。《呪文捕らえ》と違って、本カードは追放できるカードのマナコストに制限がないというのは良いですね。勿論打ち消されない呪文も対象に取れます。追放した呪文を計画状態にして且つ2マナ課税することで、テンポを失わせることが可能です。対戦相手がキャストした打ち消し呪文に対してこれをキャストすると、実質確定カウンターとなり、場に2/2飛行が残ることになります。
本カードは、スタン,パイオニア,モダン,統率者と幅広いフォーマットで使われると思われます。今弾では後述する《冷静なスフィンクス》というもう1体の優秀な瞬速クリーチャーを擁することから、《エラントとジアータ》や《放浪皇》を軸とした青白フラッシュデッキが復権しそうな気がしています。
パイオニアでもスタンと同様に青白フラッシュデッキが組めると思います。前述の《呪い捕らえ》や《大天使アヴァシン》を入れたかなりトリッキーなデッキとなりそうです。
モダンであれば《霊気の薬瓶》を活かして、デス&タックスなので活躍するのではないかと考えられます。

《収集家の檻》

本来であれば『機械兵団の進軍:決戦の後に』のようなエピローグブースターで収録予定であったカード群をビックスコアとして本弾に加えたうちの1枚。秘匿5の代わりにカウンターを載せるのにマナが掛かる置物型の《光輝王の野心家と言った印象。
パイオニアの白単人間では採用は減りつつあるものの依然《光輝王の野心家》が使われていることから、このカードも環境序盤は試されそう
スタンダードであれば、エスパージャンクやボロス召集といった比較的横並びがしやすいであろうデッキでも採用され得るでしょう。マナさえあればインスタントタイミングでも+1/+1カウンターを載せることができるので、コンバットでも上手く立ち回れるかもしれません。

今回の青は想像以上に強い且つ器用なカードが多い印象

《冷静なスフィンクス》

前述の《エイヴンの拒む者》でも紹介した瞬速クリーチャー。4マナ5/3 瞬速,飛行とスタッツは優秀で十分にフィニッシャーになり得る性能。《グルールの呪文砕き》とは意味合いは異なりますが、基本的に相手ターンでしか動かないデッキ(コントロールやフラッシュデッキ)においては、自分のターンでは呪禁を有していることを意味しています。
先ほど述べた通り、スタンダード,パイオニアの青白フラッシュやコントロールで採用されるのではないかと考えます。

《肉大工、ゲラルフ》

イニストラード:真紅の契り』以来の登場。その効果からX(旧Twitter)のタイムラインでは、『令和の青いメンター(《僧院の導師》)』とざわついた1枚。2つ目以降の呪文を唱えるたびというのがミソ
パイオニアで一線級の活躍を見せているデッキ、イゼットフェニックスでサイドから若き紅蓮術師》に代わる追加クロックとして採用され得るかもしれません。《僧院の導師》と違って伝説であるため、複数体場に並ばないのがネックですね。後述する姉上と同じく、発売後の活躍に期待!

《身代わり合成機》

今この記事を執筆している時点で予約価格が7000円と堂々の1位。プレビュー時に界隈がざわついた1枚。色んな方が仰っている通り、《金属ガエル》《滞留者の相棒》《イラクサ嚢胞》を擁するモダンの親和デッキが復権しうる可能性を秘めた1枚。
ただレガシーはあいつの影響もあって《思考の監視者》の採用枚数が減っているので、《思考の監視者》と《河童の砲手》のためだけに本カードを採用する可能性は低いと感じています
筆者としては謎めいた外套》を出し入れするだけでも強く、本カードが伝説のアーティファクトではない都合上、複数枚置ければ横並びした構築物トークンで盤面を制圧できることから、この2枚や《秘密の複製機》を絡めた新たなアーキタイプが誕生したら良いなと思っています。予約価格7000円が妥当であるかどうかは怪しいですけどね。

パイオニア,モダンでハンデスデッキが猛威を振るうか

《限りない強欲》

本弾の新キーワード能力『放題』の1マナサイクルの1枚(何故か白だけ神話レア)。2点ルーズのない《残酷の教示者》か《血の署名》に1枚ドローと1点ライフルーズのおまけ(?)のモードを選べるソーサリー。
黙示録、シェオルドレッド》が幅を利かせているパイオニア,モダンであれば、ドローモードを対戦相手を対象にキャストすると9点ルーズ自分に打った場合でも3点ゲイン3ドローでおつりがきます。シェオルがいなくても《オークの弓使い》が戦場にいた場合は...(考えたくない)。
下環境では《ヴェズーヴァの漂う者》とのコンボで使われるかもしれないとか...?

《懲罰者、ケアヴェク》

3マナ3/3でスタッツは及第点。本弾の新キーワード能力である『悪事を働く』たび、2点のライフルーズとあなたの墓地にある対象の黒の呪文を追放し、引き換えに呪文をコピーしてコストを支払って唱えてよいという能力を有しています。
MTGの黒と言えば、ハンデスの色ということで、パイオニアの黒単,カード名がそのデッキのアーキタイプとなっている《無駄省き》、モダンの黒単貴重品室、そして今Tierを上げつつある話題のメガハンデスでの活躍が見込まれるカードと言えます。黒単貴重品室は《廃墟の地》《解体爆破場》による黒単ポンザデッキとしての立ち回りもすることから、ハンデス,土地破壊の両軸から相手の盤面および手札リソースを削ぐことができるでしょう。但し2点ライフルーズが痛いので、ご利用は計画的に。

《厄介者、ギサ》

弟のゲラルフが居るということはギサも居る。本体が5マナと少々重いためゲラルフと違って、護法2に加えて2点ルーズとしっかりした除去耐性を有しています(流石、姉上)。毎ターンに1回しか誘発しませんが、インスタントタイミングでの除去や(非基本)土地破壊、墓地追放であれば相手ターンでもクロックを2体も用意することができます。しかも自身がロードとしての役割も果たすため、比較的自己完結したクリーチャーであると言えるのではないでしょうか。
個人的には筆者が愛してやまないパイオニアの青黒コントロール黒単コントロールのフィニッシャーとして活躍することを期待したいです。

《苦難の収穫者》

ビックスコアからこちらの1枚をば。2マナの起動型能力でほぼ打ち消されない(《もみ消し》等は当たる)除去カードであり、場に出た時はレガシーで言えば《虐殺》持ちの威迫5/4クリーチャー。
師匠曰く『レガシーで言えばデッキ(リアニメイト)の方向性と合ってない。弱くはないが入るとすれば《巨智、ケルーガ》系のデッキまたはヒュージリーダーズ』とのこと。最近スタンダードで黒いスピリットクリーチャーがよく刷られるようになったので、青単,青白に限らず、エスパーカラー(白青黒)のスピリットデッキが誕生するかもしれませんね(土地基盤難しそう…)。

《精鋭射手団の目立ちたがり》はポテンシャルの塊

《無謀なる従僕》

パウパープレイヤーとして気になった1枚。1マナコモンのはずなのに能力モリモリ。殴れなくなったら、起動型能力で1ドローと宝物による一時的なマナ加速ができるのが偉い。
カルドーサレッドでは定番となった《ゴブリンの爆風走り》とも相性が良さそう。但し起動型能力が3マナと少々重たいのが難点か。実装後の赤単カルドーサのリストを見るのが楽しみです。

《精鋭射手団の目立ちたがり》

『ニューカペナ』での《帳簿裂き》の登場以来、『2マナのレア鳥には留意せよ』という筆者のジンクスがありまして、こちらもかなり気になっておりました。色んな方が評価されているので二番煎じ感は否めませんが、やはり強いと思います。スタンからモダン、場合によってはレガシーでも使われ得ると思います。
計画してもしなくても十分に強いスタッツであり、非クリーチャースペル連打での(赤単で言えば火力呪文)擬似果敢能力によるライフの削り方には目を見張るものがあると思います。見逃しがちですが、クリーチャータイプが鳥・ウィザードなので《魔術師の稲妻》が1マナでキャストできる点にも注意が必要。
各種フォーマットの赤単やバーンに留まらず、パイオニアのボロスヒロイックでも試される可能性は大いにあると筆者的には感じています。

《軍団の成形機械》

ビックスコアからはこちらの1枚をば。2マナで出た時any targetに2点ダメージに加えて2点火力の役割を果たしてからも2マナで追加クロックをインスタントタイミングで出せる継戦能力は優秀だなと感じました。例えば《名もなき都市の歩哨》のような継続的に3/3の素(アーティファクト)を場に出させるカードが今後増えていけば、化けるカードかもしれません。ただスタンには《遠眼鏡のセイレーン》や《煌く機械ドレイク》も居るので、杞憂かもしれませんが。パイオニアの魂込めビートダウンがコントロール相手にサイドから入れたりしないかなとか思ったりしてます。

《密輸人の驚き》との噛み合いで《大ドルイドの魔除け》が値上がりそう…

《鉄道の喧嘩屋》

スタッツ、常在型能力に加えて、計画コストが通常コストよりも少ないのが偉すぎる。スタンダードでの緑単復権の起爆剤となり得るか(まだまだ道のりは長そう...)。パイオニアのストンピィ型の緑単信心では《グレートヘンジ》を絡めると盤面がガッチガチになるだろう。グルール機体などで使われている《ヴォルダーレンの興奮探し》は自身を賛助2の対象とした場合、3マナ6/6で1マナ《投げ飛ばしか...。馬鹿にならないですね。

《密輸人の驚き》

1マナ放題サイクルの緑は、前弾の『カルロフ邸殺人事件』で登場した《大ドルイドの魔除け》と同様に非常に器用
一番上の効果は、今スタンで話題の世界魂ランプにてデッキの方向性とフィットしていますし、2番目の能力は、前述の《大ドルイドの魔除け》と合わせて、《ギルドパクトの力線》と《ニクスの祭殿、ニクソス》を擁するパイオニアの緑信心にて早期ターンに絶え間ない飢餓、ウラモグ》や《約束された終末、エムラクール》を筆頭とする重量級フィニッシャーのインスタントタイミングでの戦場着地をアシストするでしょう。3番目の能力は、パワー4以上のクリーチャー限定の《英雄的介入》ですが、全体除去に対して強いですし、ミラーで盤面が膠着した時にも強いです。
このカードの登場により、パイオニアの緑信心が再びトップTierに躍り出る可能性もあるかもしれません。

多色

《潜入者、悟》、忍術持ちだったなら…

《潜入者、悟》

レガシーの忍者デッキが大好きな筆者から一言...『なんで忍術持ちじゃないん!フレーバーテキスト的に忍術持ちでもおかしくないやろ!
色んな方が述べていらっしゃる通り、《羽ばたき飛行機械》が0マナのキャントリップクリーチャーになるし、《悲嘆》《再活性》パッケージ、所謂Scamギミックでは2ドロー。《緻密》の瞬速想起キャストでも1ドロー。実装後に前評判通りの活躍を見せるのか動向を探っていきたい1枚です。
モダンであれば《悲嘆》《緻密》を搭載しScamギミック強めの青黒コンや青黒死の影デッキで使われるんじゃなかろうかと思っています。現状の初動価格は少々高過ぎると筆者的には思っているので、価格が落ち着くまで静観です。

《害獣駆除》

スタンダード,パイオニアのボロス召集に対する強烈なアンチカード。レガシーでも《虚空の杯》や《墓掘りの檻》を纏めて処理できる。尚且つ無色2マナでサイクリングが出来るためメイン採用が出来るイカれ性能(褒めてます!)。スタンダード使用可能カードとしては本当に強い。
スタンダードであれば、エスパージャンクで真っ先に採用されそうです。残念ながらエスパーカラーは現状パイオニアでそこまで強くないため、判断が難しいと言えます。このカードの実装後に白黒絡みのデッキが増えてくるのか非常に楽しみにしています。

アーティファクト(無色)

《ウルザの物語》から出る構築物トークンが直ぐに攻撃出来るかも!

《溶岩拍車のブーツ》

レガシーでパッチワークストンピィ(旧名8-Cast)を回している身としては、やはり1マナ装備品は気になってしまいますね。《ウルザの物語》の2章及び3章誘発スタックで構築物トークンを出すムーブは定番ですが、2体の構築物トークンで殴るには召喚酔いのため1ターンのラグがありました。そのラグを解消してくれる1枚と言えます。やはり速攻付与は強いです。装備コストが1マナと軽いのもグッド。
《ウルザの物語》からの新たな定番サーチカードとなり得るか乞うご期待!

土地

サンダーランドとコモン版諜報土地、パウパーでの実力は如何に?

《鋸歯の痩せ地》

タップインで場に出て、出た時に1点をプレイヤーに飛ばす砂漠土地(巷ではサンダーランドと呼ばれているらしい)の中からパウパー目線で黒赤をチョイス
バーン型の赤単では《批判家刺殺》の絢爛条件を土地を置くだけで達成できてしまうのは強い。赤t黒型のバーンやその逆の黒t赤バーンデッキが出てきたら嬉しいです。あと黒のところでレビューしていませんが、《不吉な前兆の鴉》もこのカードと絡めて良く見かけるカードになるかもしれませんね。

《導路の塔門》

『カルロフ邸殺人事件』での登場で一躍時の人ならぬ時のカードとなった諜報土地のコモン版が登場。トップが不要牌であれば実質1ドロー、フィルターランドとしてもリミテッドでは大いに活躍することでしょう。パウパー目線で言えば、ジャンドリアニメイトで採用されるんじゃなかろうかと感じています。無色マナも《カザド=ドゥームのトロール》《気前の良いエント》の土地サーチで一役買うでしょう。ジャンドリアニメイトの色マナ事情をあまり良く分かっていないのですが、何枚入り得るのかリストを見るのが楽しみです。

さいごに

『サンダー・ジャンクションの無法者』の新カード独自カードレビューは以上となります。筆者的には前弾と比較して、喝破》のようなデッキによっては4枚積みの燻し銀アンコモンがなかった印象で少々残念でした。ただレア・神話レアは強力で、新たなアーキタイプが多数誕生しそうな予感がします。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。次回はゲストをお迎えしての『モダンホライゾン3』新カードレビューとなります。それではまた次の記事でお会いしましょう。

『カルロフ邸殺人事件』新カード独自レビューは、ファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.


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