『モダンホライゾン3』新カード独自レビュー(特別編)
はじめに
Spirit Lover(以下弟子と記す):
『どうもどうも、ご無沙汰しております。Spirit Loverです。さて、皆さん遂に来ましたよ!毎度毎度モダン以下のエターナル環境を火の海にしてきたあの『モダンホライゾン』シリーズの最新作が!!モダン,レガシーそしてパウパープレイヤーとして、非常にワクワクしてます!ということで、今回も気になった新カードの独自レビューをやっていこうと思います!
そして今回は、前回記事で予告しておりました通り、スペシャルゲストの方をお呼びしております。では、御登場頂きましょう!師匠~』
師匠:
『皆さん初めまして。レビューに参加させてもらう師匠です。普段から弟子とは色々遊んでます。基本的にレガシー目線、ちょろっと他フォーマットを意識したレビューをしていこうと思います。』
弟子:
『はい!ということで筆者の師匠が今回特別に参加して下さいました!!(パチパチパチ)筆者をレガシー沼に沈めた方(褒めてる)とのコラボとなります!
先んじて言及して下さいましたが、本記事においてはSpirit Loverこと弟子がモダン目線、師匠がレガシー目線+αで各々がピックアップした新カードのレビューをしていきます。師匠、よろしくお願いいたします!!』
師匠:
『うっしゅ!うっしゅ!各カードに一言も述べさせてもらいますね。』
弟子:
『今回の記事はかなり長文となりますので、適宜目次をご活用下さい。新カードレビューにつきましては、独断と偏見を多分に含みますので、予めご了承下さい。またモダンホライゾン3統率者デッキの新規収録カードもレビュー対象に含むものとします。それでは参ります!』
白
《空の怒り》
師匠:
WWXのアーティファクトエンチャント破壊。X以下のEカウンターを得てから好きなEカウンターを支払うのでX=3以上にして《豆の木を登れ》を誘発させてからEカウンターを一つだけ支払ってマナ総量1以下だけ破壊することも出来ます。
この札の素晴らしい所は色が白であること。今までアーティファクト対策で使われていた《溶融》や《ハーキルの召喚術》などほとんどが青と赤に寄っていたので、赤ペインターや8castなどの《紅蓮破》、《水流破》などで対策されやすかったのですが、これは白なのでサイドのピンポイントメタが効きにくいです。ペインター色指定での色メタは全ての札に効いてしまうのでそれは除きます。
赤or青or緑はアーティファクトメタが優秀でサイドボードの常連でした。この《空の怒り》もアーティファクトメタカードの常連に加わることは明らかでしょう。
青
《海の先駆け》
師匠:
島版《月の大魔術師》。島ーフォーク、ウィザード。使い方やルールは《月の大魔術師》や《血染めの月》を参照にしていただければ良いかと思います。今までは赤だけに許されていた特殊地形変更による対策ですが、ついに青にも登場することにもなりました。弟子はマーフォークプレイヤーなので色々と熱が入っていることでしょう。
今まで青の特殊地形対策は《基本に帰れ》ぐらいしかプレイアブルはありませんでした。そこに登場したこの札は、豆の木版図デッキやコントロール殺しの12postなどに対する強烈なメタとして機能します。《基本に帰れ》との併用も非常に強いでしょう。《ウルザの物語》を対策する事が難しかった赤を含まない青系のデッキには朗報でしょう。
この札の登場により除去色の基本地形を採用をしたり、《四肢切断》の採用など構築の変遷が見られるのではないかと予想しています。青いデッキを使われている方は最低2枚、可能ならば4枚手に入れておいても損はないと思います。ダブっても最低でも《意志の力》のコストになりますしね。
弟子:
『島メイガス』や『マーフォーク』が一時X(旧Twitter)でトレンド入りした注目カード。モダンで青単マーフォークを愛用している者としては、絶対見逃せないマストバイカード!『1000枚と言わず10000枚買いましょう枠』!
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》や《成長の揺り篭、ラヴィマヤ》のような『すべての土地はそれの他の土地タイプに加えて島でもある。』の効果を持ったカードは、統率者戦との兼ね合い上来ないだろうなと思っていただけにクリーチャーとは言え、あの《月の大魔術師》の島版が使えると言うのは非常に嬉しい事です。
モダンの青単マーフォークでは勿論4枚フル投入されるでしょう。自分の土地も島になってしまうため、《変わり谷》のバリューが下がることから採用枚数は減り、《雲の宮殿、朧宮》も不採用になるのではと予想しています。各種特殊土地の採用枚数が減り、《島》を多くとった構築が発売当初は試されそうです。
そして採用の枠ですが、このカードの登場を機にマーフォークがTierを上げてくる場合、ミラーマッチが増えると考えると、《アトランティスの王》の採用枚数が減ってくるのかなと考えています。元々《ヴォーデイリアの呪詛抑え》が登場するまでは8枚ロードでも戦えていた訳なので、やれなくはないでしょう。また個人的に思い入れのある《海と空のシヴィエルン》の採用枚数にもメスを入れざるを得ない気もしています。サイドに良くとられている《広がりゆく海》がおそらく本カードに置き換わるため、《海の先駆け》を除去から守る《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅》の採用枚数も増えると思われます。モダンホライゾン3発売後のリストを考えるのが楽しくて仕方がないです!『島渡りでぶん殴ろう!』
マーフォーク以外にもモダンではクリーチャータイプを活かして、ウィザードデッキやカウンターモンキーでの活躍も見込めそうです。この2デッキに関しては、《血染めの月》又は《月の大魔術師》の兼ね合いにはくれぐれもご注意下さい。
師匠が言及していないのでレガシーについても補足すると、モダンと同じくマーフォークや《基本に帰れ》を採用している青系デッキ(例えば私も愛用している忍者!)では採用されると思われます。また特殊地形を島にしてしまうことを逆手に取って、《暗黒の深部》から《マリット・レイジ》を素早く戦場に出す青絡みのデプスデッキも組むことが出来ます。セファリッド・ブレックファーストにも採用されている《通り抜け》で本カードをサーチ出来るのも利点ですね。
《記憶への放逐》
師匠:
複製を持ち、誘発型能力と無色の呪文を打ち消すことが出来ます。
《儀礼的拒否》の上位互換になります。
複製は誘発型能力なので《記憶の放逐》で《記憶の放逐》の複製を打ち消すこともできます。たまにあるかも?
さて、メインの使い方は無色呪文(主にアーティファクト)を打ち消す役割でしょう。レガシー的には《厳かなモノリス》《虚空の杯》《一つの指輪》など止めないと致命的になりうる札が多いので入れていて損はしないでしょう。
さらに、ETB誘発や死亡時誘発、攻撃誘発等を打ち消すことも出来るので腐りづらいのが特徴です。上述の複製の特性上打ち消しにも耐性があるので、《狼狽の嵐》以外では打ち消しづらくマナはかかりますが、確実に役割をこなしてくれます。マナさえあれば《虚空の杯》の誘発型能力にスタックして、複製でコピーした《記憶への放逐》をその誘発型能力に対象を取れば、一度だけですが《虚空の杯》の打ち消しを打ち消す事が出来ます。
防御的な使い方とは逆に《ファイレクシアン・ドレッドノート》や《自然の怒りのタイタン、ウーロ》や、想起能力のデメリットを打ち消して場に維持する攻撃的な使い方も出来ます。それを主軸に使ったスタイフルノートというデッキが最近活躍していることを見るとこの札にも期待が持てますね。
モダンで《約束された終末、エムラクール》や《絶え間ない飢餓、ウラモグ》の誘発型能力と本体に悩まされて苦肉の策で《即時却下》を入れていたコントロールは歓喜でしょうね。え?少し前の環境の話だって?
アンコモンなので四枚持っておいて損はないですね。
弟子:
筆者の青単マーフォークにもイベントメタ(トロン環境)でサイドに差していた《儀礼的拒否》の上位互換。こういう燻し銀なアンコモン、好きですね。
モダンであれば《一つの指輪》や《忘却石》を打ち消せるのに加えて、《孤独》等の各種想起エレメンタルクリーチャーの戦場に出た時誘発や《断片無き工作員》などの唱えた時誘発も打ち消せます。また嬉しいことにおまけで複製が付いていることから、2マナで《絶え間ない飢餓、ウラモグ》《街並みの地ならし屋》の唱えた時誘発と本体を同時に打ち消せます!画期的!
今回のモダンホライゾン3、『統率者ホライゾン』であり『エルドラージホライゾン』的な側面もあるセットなので、緑トロンやエルドラージトロンが隆盛するのであれば、採用枚数は増えていくでしょう。筆者も青単マーフォークでサイドから試してみようと思います。
《ウギンの束縛》
弟子:
《コジレックの帰還》を彷彿とさせる欠色バウンス呪文。7マナ以上である無色の呪文を唱えると墓地から追放することで対戦相手のみ土地以外の全体バウンス呪文へと変化する。
《コジレックの帰還》と違って、エルドラージ呪文を唱えたときという縛りはなくなったものの7マナ以上の無色呪文という新たな縛りが課せられた。無色縛りがなければ《船砕きの怪物》の瞬速キャストに乗じて対戦相手の盤面を更地にしようと思っていたのですが、それは難しいみたいですね。ただ本カードが墓地にあるだけで、対戦相手に対してそれなりの牽制にはなりそう。ますます青トロンを組んでみたくなる1枚です。
《拒絶の閃光》
弟子:
モダホラ1で《否定の力》、モダホラ2で《緻密》とモダホラ3ではどんなピッチサイクルが来るのか非常に楽しみにしておりましたが、モダホラ3では非トークンの青色クリーチャー生贄による確定カウンターでした。
青単マーフォーク使いとしては入れてみたいカードではあるのですが、個人的には運用が難しいと思っていて手放しに喜べない、玄人好みなカードだなと感じています。場に非トークンのマーフォーククリーチャーが居て、手札に1枚でもカードがあれば《拒絶の閃光》持っていそうと思わせられる時点で偉いですね。《否定の力》との兼ね合いや採用枚数など検討事項は山ほどありそうです。現時点ではメインに2枚程度取られるかなと予想しています。
非トークンの青いクリーチャーを戦場に安定供給できるデッキはモダンだとマーフォーク、フェアリーあとドレッジぐらいしか思い浮かばないので、ほぼマーフォーク専用ピッチカウンターになるのではないかと考えています。トークン込みだったら《深根の巡礼》採用型のマーフォークが流行っていたでしょう。
《大梟の小夜曲》
弟子:
統率者戦ではお馴染みに《白鳥の歌》のリメイクカード。ボーダレス版の美麗なイラストを手がけていらっしゃるのは《悪意の大梟》のイラストを描かれたNils Hamm氏です。元々《悪意の大梟》のイラストは大好きなのと、私がレガシーで最初に組んだデッキは青黒忍者なので、非常に感慨深いです。
相手に2/2のクロックを与えてしまうものの1マナでクリーチャーをカウンター出来るのは優秀ですが、マーフォークプレイヤーの立場で言うと《厳しい説教》の枠で試されるかどうかと言ったぐらいのカードかなと思っています。《海の先駆け》の登場で青2マナが唱えやすくなると考えると、受けの広い《対抗呪文》の方が採用率は高くなると見ています。リメイク元である《白鳥の歌》を構築戦であまり見掛けないことを考えると、こちらも主戦場は統率者ではなかろうかと予想します。
私はコレクションとしてボーダーレス版を1枚は買う予定にしています。
《朦朧への没入》
弟子:
『ゼンディガーの夜明け』で初めて登場した俗称スペルランドが再登場。今回は裏面がボルトインランド(3点のライフペイでアンタップイン)ですが、なんとアンコモンでの収録です。青はお得意のパーマネント、スタック上のスペルバウンス。個人的にはライブラリートップバウンスだったら嬉しかったのですが、手札バウンスでも十分テンポロスを狙えます。青単マーフォークでは《玻璃池のミミック》がピン刺しで採用されていた事もあるので、こちらも十分採用圏内に入ると思います。『モダンホライゾン3』でタップインデュアランのスペルランドやアンコモンボルトインスペルランドが加わったことでスパイやベルチャーをよく見掛けるようになるのでしょうか?
黒
《不死のさざ波》
師匠:
フレーバーテキストは自分を殺めた人間を腐ってもずっと見つめ続けるというもの。つぶらな瞳がかわいいね!
性能は調整された《森の知恵》と言えるでしょう。切削されたカードが墓地に行かずとも問題なく手札に加える選択を刷ることが出来ます。詳しくは《深海の破滅、ジャイルーダ》を参照にしてください。
1マナと3点ライフを支払うというコストは少し重いですが、三枚の中からその時に欲しいカードにアクセスできるのは心強いです。黒をいれたライフリソースを気にしないデッキがリソース負けしないため採用しそうです。墓地が肥えるので探査コストに当てやすくもなりますね。《聖カトリーヌの凱旋》が入るエスパーコンに入れるのも強そう。
いぶし銀な性能をしているのでこれを主軸とした、というよりも既存の構築の安定化を図るような性能と思います。私は3枚ほど手に入れれば満足です。
赤
《包囲破壊》
古門せいがさん曰くコモンカードに刹那が付くのは、これが初めてだそうです。サイクルで来るかと思いきや今回は赤だけ。
アーティファクト破壊は十中八九後述する今回収録された《頭蓋槌》のメタカードとしての役割でしょう。本カードのキャストスタックで《命取りの論争》や《勢団の取り引き》をキャストすることは出来ず、フィズるのを絶対許しません。
ターン終了時までのバフとトランプル付与は、一時期パウパーのトップメタであった《窯の悪鬼》デッキ(悪鬼シュート)にフィットします。このカードの登場によりまたTierを上げて来るかもしれません。
親和が依然強い現パウパー環境で刹那付きのアーティファクト破壊またはコンバットトリックは汎用性が高く、赤い色のデッキにはサイドに数枚は取られるでしょう。
多色
《超能力蛙》
弟子:
ディミーア家の信奉者である弟子としては、レビュー不可避な1枚。イラストもGoodですね!2月のファーストルックの際に登場し、あの《サイカトグ》のリメイクカードとして、X(旧Twitter)のTLを沸かせました。
さて本カードですが、モダンであればまず御霊シュートで試されるのではないかと推察します。起動型能力でカードを落とせるのは、《御霊の復讐》とも相性が良いですね。御霊シュート以外では、青黒コントロールのサイドに取られるのでは?と言った感じでしょうか。レガシーにおける本カードの評価は、師匠にして頂こうと思います!
師匠:
令和になりカササギ能力(対戦相手にダメージを与えドローする能力。本項では相手にダメージを与えた時のメリット能力を差します。)がPWに対しても反応するようになりました。
悪名高き《敏捷なこそ泥、ラガバン》が禁止になってから、低コストで出たカササギ能力は数えるほどしかありませんが、いずれも何かしらの成績は残してはいません。(残してたらごめんなさい。)
つまり、ラガバンほどのスペックがないとレガシー環境ではカードパワーが足りないのではないか?と思います。
さて、この札はそのカードパワーがあるのでしょうか?考察してみましょう。
UBの2マナで色拘束は気になりますが、忍者で同じマナコストの忍術が多用されていることを考えると特に気にすることはないのかもしれません。
また、青と黒のピッチスペルに対応しています。キャストするタイミングが無い序盤の攻防時にも腐りづらいのは高評価ですね。
素のタフネスも2あるため、環境を定義するひとつ《オークの弓使い》に簡単には処理されません。
自身を強化する起動型能力はコストにマナが必要ありませんが、手札を一枚使うという小さくないコストです。私は当時の人間ではありませんが《サイカトグ》を彷彿としますね。この能力とカササギ能力を併せて読めば、『相手にダメージを与える毎に自身を強化する』という見方もできますね。とはいえ、除去耐性が何もないので無闇に強化するのも相手の色によっては自殺行為になるかもしれません。
自身の墓地を三枚追放して飛行を得るという起動型能力を持っています。
墓地のカードをコストや参照して使われる札は多く、この札の攻撃を通すために三枚も使うのはなかなか贅沢な気がしないではありませんが盤面が硬直している時にはあると沁みる能力ですね。
出しただけでアドバンテージが確保される札ではないので、これを守って優位を進めていくのか、もしくは一の矢にして二の矢の本命を通しにいくために使う札なのかなと私は考察しています。
今のところ2マナのカササギ能力は三枚ほどしかないので使ってみたい方は集めてみるのは悪くないかと思います。
《極性の逆転》
弟子:
『モダンホライゾン2』の《運命の炎、ユースリ》でもありましたが、イゼットカラーはコイン投げが好きなんですね。面白いスペルだったので、こちらをピックアップしました。
呪文を一つ対象に取りコイン投げをして、勝ったら呪文のコントロール奪取、負けたら打ち消す。コインマナが青青赤とマナ拘束が少々厳しいものの、コイン投げに勝ったらそれに見合う価値が帰ってくるカード。現モダン環境であれば、《創造の座、オムナス》《一つの指輪》といった強カードのコントロールを奪取したい。
コイン投げに負けてもデメリットはないので、積極的に打っていきたいところです。
《頭蓋槌》
弟子:
日本時間で5月14日に《きらきらするすべて》が禁止になった際にマジックの主任デザイナーであり、パウパー・フォーマット委員会の一員であるGavin Verhey氏が禁止に関する説明文の中で以下のように注意喚起を行ったほどのカード。
パウパーフォーマット設立当初からの禁止カードである《頭蓋囲い》の亜種カード。起動型能力による装備が無くなった代わりに生体武器になりました。おかしいぞ...。
カードレビューを行って下さったPauperMTGさんが動画にて沢山語っているので、筆者が語ることはそこまでないですね(汗)
個人的にはマルドゥブレードホーク(マルドゥシンセサイザー)の《ギルドパクトの守護者》に装備させて気持ちよくなりたいです。《きらめく鷹》や《コーの空漁師》との相性が良すぎます!グリクシス親和でも単体で殴るもよし、《ケンクのアーティフィサー》でクリーチャー化した飛行,破壊不能のブリッジランドに装備させて殴るもよし!禁止までに《頭蓋槌》入りの上記2デッキ頂上決戦はやってみたいです。
《次元の創世》
師匠:
デュエルマスターズからアイデアを輸入してきた札。《地龍神の魔陣》。
《成長のらせん》と《衝動》を足して2で割った札と言えば分かりやすいですね。
土地加速が不確定なので個人的には1,7くらいなんですけどね。
手札に加える選択をした時はドローじゃないので《オークの弓使い》に反応しないのは助かります。最低でも《衝動》なのでUGオムニやマナクリを入れないアルーレンに入れると面白いかもしれません。
アンコモンなので、四(ry
《火の怒りのタイタン、フレージ》
師匠:
6/4現在一番注目している札になります。
ETBで《稲妻のらせん》を唱えるテーロスのタイタンです。
彼の同期は出た時にハンドアドバンテージとライフアドバンテージを得るようにデザインされています。残念ながら彼はハンドアドバンテージを得れません。
しかし、1つを対象として3点ダメージを与えれるので除去として使うことでボードアドバンテージを得ることが出来ます。除去として上手く使えよということなのでしょう。そう考えるとまさしくコントロール札として最適な札なのではないでしょうか?
攻防一体で、尚且つサイドボードからコントロールに入れられる紅蓮破系を躱せるこのカードは非常に強いかと思われます。《聖カトリーヌの凱旋》が対抗馬になるでしょうか?
スキャムギミックに対しても効果的なのも心強いですね。
私は三枚ほど集める予定です。
無色
《虚構漂い》
弟子:
パウパーのジェスカイブリンクデッキでお馴染み《熟考漂い》のリメイクカード。
場に出た時2ドローする《熟考漂い》と違って、本カードは唱えた時点で2ドローであり、モダン、レガシーで頻繁に遭遇する所謂Scamムーブで4枚ドローという悪用は出来ない。《ティシャーナの潮縛り》が居るものの『唱えた時誘発』での2ドローは打ち消されづらく、確実にハンドアドバンテージが取れる優良エルドラージだと思います。色が合う且つゲーム序盤と言え滅殺1は弱くはないので、《本質の変転》と一緒に使うのも悪くないかも知れませんね。
想起コストが3マナと比較的軽く、序盤に手札に来ても腐りづらいことから後述する《ウギンの迷宮》とも相性が良いと思います。序盤は刻印して無色2マナを出すのに貢献し、ゲーム中盤から終盤でウルザランドから大量無色マナが出せるようになったら、手札に戻して想起キャスト又は素キャストしても良いでしょう。
個人的にはずっと組んでみたいと思っている青トロンで採用してみたいですね。
《創造の破壊者》
師匠:
唱えると無色のパーマネント分ライフゲイン。基本的には土地の枚数、もしくはマナファクトの分だけライフゲインすることになるので4~5点ゲインが見込めるかと思います。ライフを詰めてくるデッキに対して時間を稼げるのもいい点だと思います。
さて、話の本題は各色からの呪禁と滅殺2です。ちらほらと言われている通り、1t目に場に出すことが出来ればそれだけでコンボデッキ以外のデッキに対して勝つことが出来るスペックを秘めています。高速で生物を場に出す…リアニメイトや実物提示教育等がその代表となります。
《実物提示教育》でこれを出す?弱くね?という声があると思います。
《ヴェズーヴァの漂う者》で《残虐の執政官》をコピーして殴る場面があるのでこちらも同じように使えますし、悪くないのかな?と思っています。
大型生物を1t目に出すことが出来れば大抵なんでも勝てると思われていますが、それで勝てる程レガシーは優しくありません。《グリセルブランド》や《偉大なる統率者、アトラクサ》と違って各色からの呪禁と滅殺でほぼ除去されず有利盤面を固定化してくれます。
昔は同じ役割としてリアニメイトに《狂気の種夫》(エンド時にお互い手札を捨てるを持つ生物)が採用されていた実績がありました。
主にコントロール側(奇跡やデスタク等)がカウンターや除去でターンを稼いでPWや置物で勝つプランを否定する為に採用されていました。(とはいえ、私はデスタク相手に先手1t目に出して平地→ソープロ(剣を鋤に)でそのまま負けた記憶があります(笑))
《創造の破壊者》はその点、《狂気の種夫》の弱点を克服し採用理由を受け継いだ札といっても問題は無いでしょう。
アンコモンですし、特段高くなるような札でもないのでストレージやパックから出てきたら持っておいても損はしないかなと思いますね。
アーティファクト
《苛立たしいガラクタ》
師匠:
ヴィンテージでヤバいと話題のこの札。
先に0マナアーティファクトを展開してからこれを唱えると相手は何も出来なくなってしまい、自分の枷になりそうなときは1ドローに変換する。平等の押し売りですね。
さて、レガシー目線では強い時と弱い時が顕著かなと思います。
マナを支払わずに唱える札(ピッチカード)は多くありますが、お互いに攻防一体でそういった札を使うため自分だけ影響がないようにして構築すると一辺倒になってしまい使い勝手が難しいと感じます。とはいえ、ピッチカードを少な目にして実質《夏の帳》として使うのも面白そうですね。同じような運用をされている札として《防御の光網》がありますから現実的かなと思います。
《ウルザの物語》で直接サーチすることも出来ますし、マナをしっかり払って攻め続けるデッキには不自由なく運用することが出来そうですね。
この札が流行ると《呪文貫き》等のマナを使うカウンターの価値が上がりますね。
アンコモンなので四枚(以下略
土地
《ウギンの迷宮》
弟子:
この記事を執筆している時点では予約価格が最も高いカード。刻印という条件付きで無色2マナが出せる通称ソルランド。このカードの登場により先攻1ターン目《虚空の杯》X=1、2ターン目から《ウルザの物語》の構築物トークンが出せるようになります。無色2マナを出すために刻印したカードをインスタントタイミングで手札に戻せるのも偉く、無駄がないですね。
先述の通り、先攻1ターン目チャリスは今のモダンメタ上位のデッキに刺さり、このカードは伝説の土地ではないため、手札消費は激しいものの、2ターン目チャリスX=2で置くことも可能です。青単マーフォーク的には《霊気の薬瓶》なしでチャリスX=2を置かれるとだいぶきついです(《魂の洞窟》がないと詰む)...。採用されるデッキとしては各種トロン系、エルトロでしょう。
モダホラ3で多くのエルドラージが登場したことでエルトロが復権するのか動向を追いたいと思います。
単色ボルトインランド
師匠:悪いことは言わん。単色系なら大体入るから好きな色は集めておいて損しないです。買え!!
さいごに
弟子:
『モダンホライゾン3』の新カード独自レビューは以上となります。『モダンホライゾン』『モダンホライゾン2』の時のように新アーキタイプが誕生するほどのインパクトはありませんでしたが、既存デッキを強化するカードが多く、特にアンコモンに強カードが多い印象を受けるセットでした。師匠の感想はいかがでしょうか?
師匠:
『モダンホライゾン』『モダンホライゾン2』と比べて単体で機能するカードが少なく、シナジー重視やデッキの足回りになるようなカードが多い印象やった。
弟子:
今後の発売されるセットによっては化けそうなカードはありましたか?
師匠:
それは無さそうやな。たださっき言った通りデッキの足回りを強化するカードが多かったから、今後良く見るカードセットになるだろうね。
弟子:
デッキの足回りを強化するカードということは、それなりの枚数が必要でしょうし、初動でおさえに行きたいですね。
さて長くなりましたが、そろそろ本記事をおひらきにしたいと思います。師匠、長々とお付き合い頂き、ありがとうございました!
師匠:
いえいえ。お互いよきMTGライフを。
弟子:
また気になるセット等がありましたら、コメント等よろしくお願いします!最後まで読んで頂き、ありがとうございました。それではまた次の記事でお会いしましょう。よきMTGライフをお過ごしください!
『モダンホライゾン3』新カード独自レビュー(特別編)は、ファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.