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愛する妻へ  「月命日の打ち上げ花火」

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がんで他界した愛する妻の小説風にした記録です。
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#スピリットヒーリング

死ぬことは悲劇ではない:守護霊&シルバーバーチの言葉

死ぬことは悲劇ではない:守護霊&シルバーバーチの言葉

◇今日のシルバーバーチの言葉

─────────

理解すれば“死”を
悲しまなくなります。

死ぬことは悲劇では
ないからです。

あとに残された家族に
とっては悲劇と
なることはあっても、
死んだ本人にとっては、
少しも悲しいことでは
ありません。

新しい世界への
誕生なのです。

─────────

◇コバチャン本舗の一言

発行者のコバチャン本舗小林です。

「死ぬことは悲劇ではない

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「月命日の打ち上げ花火」第5回

「月命日の打ち上げ花火」第5回

5.

一週間たった。札幌に着いて和夫はすぐに由美子の店に行った。

由美子を見つけて声をかけた。

「ようっ ご苦労さん。」
由美子も一週間前の話などなかったように
「マネジャー お疲れ様です。」と挨拶してきた。

「早速だけど 今晩、8時からこの前の居酒屋でいい?」

「はい、わかりました。8時に伺います。」

「じゃ ほかの店舗に行ってくるから。」

「はい いってらっしゃい。」

 由美子

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「月命日の打ち上げ花火」第4回

「月命日の打ち上げ花火」第4回

4.

由美子は言った。

「私、東京で仕事を続けたいと思っています。マネジャー、私の面倒見てくれますか?」

和夫は上司として答えるべきか、男として答えるべきか迷う事がなかった。すぐに男として答えてしまった。

しかし、逃げ道も必要だったのであくまでも冗談ぽく言った。

「ああ、君の面倒は見るよ、一生見るよ。」

その冗談ぽい和夫の言葉に由美子は真剣な声で言った。

「マネージャー、ぜひ 私の面

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「月命日の打ち上げ花火」第3回

「月命日の打ち上げ花火」第3回

3.

150センチと小柄だった由美子。

その小柄な由美子の歩く姿を和夫な何回か見た。

背筋を伸ばし、速足で凛とした感じで歩いていた。

可愛い由美子が札幌の街中をゆっくり歩いていると、ナンパな男から声をかけられてしまうだろう。

長い髪をなびかせながら速足で歩く由美子の姿は男が声を掛けられない雰囲気があった。

 会社の上司と部下という関係でなければ、和夫は由美子と知り合うことなど絶対なかっ

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