崖から落ちてます。

生きるってそういうことでしょ。

生まれた瞬間から、
終わりに向かって、
着実に確実に落ちていく。

ハンバーガー食べている時も
電車で寝ている時も、
駐車切符、切られている時も、
爪、切っている時も、
タバコ吸っている時も、
トイレしている時も、

全く同じ"口説き文句"を
人を変え、場所を変え、
優しいベッドの中で
繰り返ししている時でさえ、

瞬きよりも早く、
容赦なくどんどん
下がっていく。

落下中になんとか頑張って、
「翼」を作って、
他者より長く軽やかに、

空中を舞っている人たちも
中にはいますがー

どんなに足掻いたところで
彼らもやがて地面に落ちます。

「今、この瞬間も落ちている」

這い上がるとか、
登りつめるとか、
頂点を目指すとか
言っている人、
たまにいますけど、

いやいや。

ずっと落ちてますから。

我々は、生まれてこの方、
一度も、上がってはいない。

そういう感覚があるとー

危機感や、絶望とはまた違う、

"今、落ちてる感"

が、少しでもあるとー

永遠に続くと思っている
今の世の中の見え方、感じ方が
ちょっと違ってくる。

余計な「モノ」が増え、
余計な「主義」が消える。

ヘタに足掻きもしないし、
変に背伸びもしない。

やるだけ無駄は
やらないに限るし、

知らなくていいことは、
知らないに限る。

あ、でもー

痩せた方がいいかもね。

軽い方が落ちるスピードは
遅くなるかも。

肥満はいつの時代も
短命ですもんね。

お互い、綺麗に
着地できるといいですね。

絶賛落下中のー

奥田　裕之