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【ファントム流】デッキ解説

 お久しぶりです、ノイズと申します。

 今回はファントム・ドラゴンのためのデッキについて語っていきます。

 デッキ名に反して幻影騎士団は入っておりません。ご容赦ください。

デッキレシピ

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ファントム・ドラゴン

ファントム・ドラゴン
効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻2300/守2200
相手がモンスターの特殊召喚に成功した時、
手札からこのカードを特殊召喚する事ができる。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分のモンスターカードゾーンは2ヵ所が使用不可能になる。

以下、"ファントム


デッキの経緯

 真っ先に目が行くのは、メインモンスターゾーン2マスが封じられるというデメリット効果。《ギブ&テイク》で相手に押しつけましょう。

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ファントム流 理想じゃない盤面

 しかし、ただ送りつけるだけだとロックとしては弱く、封印するゾーンはその時のコントローラーが指定するため、展開の邪魔にならないように操作され、最終的にはリンクモンスターの素材等になって終わりです。
 そもそも「送りつけ」といえばファントムよりも強力なモンスターは多く存在します。かといってそれらと一緒に投入したところで、コンセプトの軸がズレてしまう危険性も。

 限られた状況でしか使えないそんなギブ&テイクを、デュエル終盤まで温存しておき"切り札"として扱えないか、と考えました。


 ファントム1体のみを素材にして出せるリンクモンスターは存在しません(2021年5月14日現在)。残りの2マスも封印すれば、相手は彼を除去しない限りモンスターを展開できないということです。それが可能なEXデッキのモンスターを探した結果、《エクスコード・トーカー》が丁度良いと判断しました。


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 1マス盗り逃した場合は適宜《鉄騎龍ティアマトン》も併用。


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 ルール上、ゾーンを封印する効果が複数適用されている場合はそれぞれ異なるマスを指定しなければなりません。既にエクスコードティアマトンで使用不可能になっているマスはファントムで重複させられないのです。

ファントム流 理想盤面

次回、「リモートデュエルで大迷惑」
 デュエルスタンバイ!


 ロケットスタートで上図の盤面を作り上げるわけではありません。もし相手が上級モンスターを握っていればアドバンス召喚で瓦解するからです。
 当然ですが、コンボを決めるまでの過程についても考えていきます。


戦線維持

 ただ、このデッキはあくまで"ファントム・ドラゴンのためのデッキ"。【おジャマ】《地盤沈下》に笑われないよう、上記のロックだけで満足せずどこまでも差別化していきます。


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以下、"遺跡

 ファントムは☆8ドラゴン族。遺跡がある状態で出現させると以降、墓地以外の場所から特殊召喚されたモンスターはそのターン中効果が無効になります。これで相手を邪魔していきます。

【ミニ】リンクリボー

 《巨竜トークン》は☆1で《リンクリボー》に変換できるため、実質的にサイバース族供給の一手段として見ることができます。エクスコードが出しやすくなりますね。

 墓地に落ちても、場・手札で不要になったファントムを切ることができ、ギブ&テイクの準備が整う利点もあります。このデッキにかなり馴染んでいると思います。


 また、最上級ドラゴン族の割には攻守の値が心許なく、アタッカーとしての運用もやや厳しいです。場に居座るファントムを「発動条件」とする罠カードとして《ドラゴンメイドのお片付け》

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遺品整理


 および、これをサーチできる《ドラゴンメイド・チェイム》を採用。


【ミニ】ドラゴンメイド・チェイム

看取るわよ


(不謹慎ごめんなさい)


 これでファントムと相手のカードを手札に戻します。…妨害に寄せられてかなりイヤラシイことになってきました。


 ただ、手札にファントムがあることを相手に知られていると遺跡お片付けで意表を突くのは難しくなります。その威力を高めるには、完全な非公開領域から現れるほうが望ましい。
 エクスコードを出しやすくするためにデッキ全体をサイバース族で固める予定なので、《ヒートソウル》によるドローターボでファントムを引き込むことにしました。

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 相手にとっては『遺跡リンクリボー出して終わりかと思ったらいきなりデカいドラゴンが出てきて展開止められた』という風な状況が作れそう。
 ファントム怒涛の3積みはこのためですね。


 ここまで述べてきたカードたちを眺めると、相互のアクセス手段には乏しいと言わざるを得ません。マイナーなカード同士でコンボさせようとするとありがちな問題です。展開力を意識しつつその穴を埋めるため、基本の動きは既定のカテゴリに頼ることにしました。


《サラマングレイト》

 ここでは安定性が高いと感じた【サラマングレイト】を採用。《意志》で毎ターン蘇生を繰り返したり、《サンライトウルフ》《ウルヴィー》で効率的にリソースを回収したり、やりたい放題です。

レゾネーター+4⇒ホウシン

 主要カードである《ガゼル》《炎星侯-ホウシン》でもアクセス可能。《レッド・リゾネーター》☆4の組み合わせを意識しました。


 展開の途中にサンライトウルフが挟まれ、墓地のレッド・リゾネーターを再利用することになるのですが、彼も初動意識の3積み。チューナーを握る機会が多いなら、他にもシンクロモンスターを入れたくなりました。

 意志ガゼルが出せ、お片付けの墓地効果でチェイムが出せ、☆2チューナーを足すと何が出来るのか。行き着いたのが、このデッキに必ず入れたいと昔から思っていたカードです。



冥界濁龍 ドラゴキュートス

冥界濁龍 ドラゴキュートス
シンクロ・効果モンスター
星10/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守2000
闇属性チューナー+チューナー以外のドラゴン族モンスター1体
(1):このカードは戦闘では破壊されない。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。
このカードはもう1度だけ続けて相手モンスターに攻撃できる。
(3):自分スタンバイフェイズに相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力を半分にし、その数値分だけ相手にダメージを与える。

出し方:

レゾネーター+3⇒アクセロン

レッド・リゾネーター+ガゼル⇒《アクセル・シンクロン》
《ジェット・シンクロン》《サイバース・シンクロン》を落とし、
アクセル(☆6)+チェイム⇒ドラゴキュートス

サブプラン:

ファントム+サイバースロン⇒キュートス

②ファントム+サイバース・シンクロン☆2)⇒ドラゴキュートス


 シナジー等は考慮せず、デッキの世界観を重視しての採用になります。
 攻撃力40002回攻撃で一気に相手の布陣を突破し、相手モンスターゾーンの空きを確保、最初に述べたギブ&テイクのコンボの成功率を上げます。


【ミニ】トラックブラック

 余力がある場合には、この2回攻撃に《トラックブラック》の効果を当ててさらなるドローも狙います。サイバース族をもう1体足してエクスコードを作り、ギブ&テイクを引き当てることができれば、最高です。

 送りつけたファントムの攻撃力を参照してバーンダメージを与えることもできます。なんとなく、"ファントム"っぽくないですか?



このデッキの大事な話?

 さて、この《ファントム・ドラゴン》というカードを使う上で注意しなければならない問題があります。僕はつい先日知りました。



 ふと疑問に思ったことがあって、OCG事務局に問い合わせたのですが…



 ファントム・ドラゴンのテキストの細かい解説も交えながら、盤面の説明をしていきます。事務局に送った内容をそのまま図にしてみました。

ファントム流 裁定説明1

 自分のメインモンスターゾーン4マスが埋まっている場合でも、残りの1マスが空いてさえいればファントムを出すことはできます。その後に他のマスが解放されると、ファントムの永続効果により即座にそのゾーンが使用不可能になるという裁定なのです。

 上図では、相手に両側のEXモンスターゾーンを塞がれてリンク召喚も行えません。この状況から、もしもファントム以外のモンスター2体を素材にして新たなモンスターを出そうとした場合…

出られんが???

 素材を墓地に送ることはできるが、新たにモンスターは出せない、ということに。これについて問い合わせると「対戦相手と話し合うか、審判に判断を委ねて下さい」とのこと。

 今回の事務局の返答に対して他の方から「匙を投げずに『できない』でいいのに」というお声もいただいており僕もそう思っているのですが、事務局なりの理由があるんでしょうか。遊戯王のルールはデリケートですし。
 送りつけたファントムそのものを相手が何かの素材にしてくれれば大丈夫ですが、実際の行動は相手に委ねられる為、上記のケースが起こり得ます。"裁定待ちのカードを相手に押し付けるのは対戦上のマナーにも関わると思った次第で、いまは人前で使うのを渋っています。初めての経験で器用に立ち回れない自分がもどかしい。

 永続効果という点で似ているのは《おジャマ・キング》ですが、こちらは効果適用のタイミングで1~2マスしか指定できなければ、あとで他の1マスが空いてもそこは封印されません
 こうしてみるとファントムはかなり特殊な事例といえるようです。道理で比較対象が見つかりにくいわけです。デッキを組む前に知ることができれば良かったんですけど…

 そりゃこんな悪いことも考えてしまいます。やりたくはないですが。


各カードの解説

 ややこしい話、失礼しました。各カードの採用理由についても書き連ねていきます。


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《サラマングレイト》

 カテゴリ内での動きや各々のテキストは割愛して、特に注目した3枚をピックアップします。

《サラマングレイト》注目の3体

・《転生炎獣Bバイソン》
 墓地の炎属性リンクをEXデッキに戻し、その枚数分だけ相手のカードを選んで効果を無効にします。謎の帝ライン。
 リソース回復を行いながらドラゴキュートスで安全に攻撃できる状況を作ったり、意志から出して即席アタッカーにしたりして使います。

・《転生炎獣フォクシー》
 手札からサラマングレイトを捨てると墓地から沸き、表側の魔法罠を破壊できます。謎のプリシク。
 ユニオン・キャリアーで装備したカードを破壊したり、場か手札のファントムを墓地に置きたいときには遺跡を破壊します。巷で流行りの《宇宙との交信》も対策可能。

・《転生炎獣モル》
 墓地から除外して「サラマングレイト」カード専用の貪欲な壺を打つことができます。お前が光れ。
 キーカードをドローによって引き込みたいデッキなので、実は重要なカードです。

《サイバース族》

サイバース群

・《デグレネード・バスター》
 相手ターンでも使えるので牽制として置いておくのも良いですが、本当の目的は別にあります。
 エクスコードの正面に送りつけたファントムは攻撃力がアップし2800になりますこれをデグレネードで除外し、ガラ空きになったフィールドに一斉攻撃を仕掛けるのです。もし相手を仕留めきれなかった場合でも、エンド時にファントムは再び相手の場に帰還するためロックは継続されます
 まだ対面で決めたことはなく机上の空論の域を出ない謎コンボなのですが、種族・属性の噛み合いが良かったので採用してみました。彼をサーチする手段もまだ確保できておらず、今後の課題です(マスキッパは召喚権が云々…)。

・《バランサーロード》
 デグレネードプロフィビット・スネークで除外し、手札でくすぶっている輝光竜セイファートチェイムを出力するために採用しました。

・《フレイム・バッファロー》
 場から離れると、手札からサイバース族を捨てて2ドローします。ユニオン・キャリアーで装備して遺跡の糧にしても、万が一の際にはギブ&テイクで送り付けてもOK。モルと同様、このデッキにおいてはかなり重宝されるドローソースです。
 ホウシンで出せたり、守備力が200だったりサポートには恵まれるもののデュエルシーンではほとんど見かけない、隠れた良カード。

・《プロフィビット・スネーク》
 エクスコードの足りない打点をカバー。

・《スプラッシュ・メイジ》
 意地でもヒートソウルを作る用。

・《ブルート・エンフォーサー》
 「手札のファントムを切れる+エクスコードの素材」という理由で入れました。活躍の場があまりなく、別の大型リンクに差し替えようかと考え中。

《その他》

その他のカード

・《輝光竜セイファート》
 墓地から除外してファントムを拾います。場に出た場合はティアマトンチェイムへアクセス。

・《ユニオン・キャリアー》
 ファントムを引けないとき用。あるいはセイファートを装備してもよし。ヒートソウルでライフを払う都合上低打点を晒すと危険なので、すぐに遺跡のコストにすることが多いです。

・《虚空海竜リヴァイエール》
 ガゼルスピニー等で組み、除外したセイファートを帰還させます。


最後に

 ここまで読んでいただき、ありがとうございます。僕はすでにファントムの5文字でゲシュタルト崩壊を起こしています。

 デッキ名の由来は、昔デュエル動画で見られた【流派デッキ】へのリスペクトによるものです。各々の決めたエースモンスターが活躍する様を見て、『自分にしか扱えないカードを見つけたい』とはよく思ったものです。
 その目標がなぜファントムになったのかというと、家にあったからです。中学生になり遊戯王から離れるその少し前からずっと、机の引き出しの中に1枚眠っていました。たぶんそういう運命だったのでしょう。

 「闇のゲーム」動画に感化されて5~6年前に復帰して間もない頃から【ファントム流】は頭の片隅にありました。ただその頃はまだ自身のカードプールが狭く、相性の良いカードの探し方もわからないので、とりあえず種族・属性から調べまくるわけです。《冥界濁龍 ドラゴキュートス》はそこで見つけました。世界観を大切にしたいあまり、つい先々月まで闇属性アンデット族☆2チューナーである《ゾンビキャリア》をファントム・ドラゴンと1セットで考えていました。だって"ファントム"っぽくないですか??
 紆余曲折ありながらも「転生炎獣」中心にまとまったので、「燃え尽きたモンスターの煙が亡霊となってフィールドに具現化する」という設定でよろしくお願いします。何が。

 サイバース族は魅力的なカードが多く、今回採用したパーツも気に入っていますが、使用歴が浅く突貫工事感が否めないのでブラッシュアップしていきたいと思っています。できればモンスター側は全て1枚採用の縛りで。

 先述した"調整中"のこともありますので、今後《ファントム》をどうするか具体的にはまだ決めかねています。咎められし流派として封印…?

 以上になります。ありがとうございました。





































強がり

・送りつけたファントムエクスコードの正面にいる場合、相手は《メタルフォーゼ》のP効果や《ハイレート・ドロー》等でのセルフ破壊も不可。
遺跡+ファントム下、任意の誘発効果持ちである《トロイメア》群は有効。むしろ使わせるように誘導できれば、後に送り付けるファントムをリンク素材にされるリスクが減るかも?
お片付けの効果①は、対象2つのうち片方が不在になっても、もう片方の処理は行われる。巨竜トークンを対象に含めて発動、これにチェーンしてトークンをリンクリボーの糧にすれば、相手のみをバウンスすることが可能。







































深い意味はありません




































ありがとうございました。

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