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仕事を辞めて早6ヶ月

仕事を辞めて早6ヶ月…人生の夏休みと称して、6ヶ月は働かずに過ごしてみることにしたけれど、しんどい。

働いていた時は、こんなにも他者と分かり合えないものかと絶望したり、会社内での自分のくだらない見栄に辟易としたり、とにかく日々にうんざりするばかりだったけど、休日にお気に入りの場所で過ごしたり、昼から飲んだくれたり、散歩して季節の移り変わりを発見して、なんて楽しいんだろうと思うこともたくさんあった。
今は嫌なことは何もないけど、ずーっと地の底を停滞している。
緑色に濁った水のなかで、ぬめぬめした何かがゆっくりと這っている…のが今の自分。
文句ばかり言っていたけど、やっぱり社会に参加しないとやっていけないんだ。バランスが大事なことは初めからわかっていたけれど。

あと、生きていくだけで何とお金がかかるんだろうとも思った。
20代でも無職をしたことがあるが、その時は実家にいたし、職業訓練校に通ったからお手当もでるし、そこまで出費について考えることがなかった。
でも今回は家賃やら年金やら健康保険やら住民税の何と高いことかとびっくりする。スーパーで毎日買い物をして、おやつを買うのも躊躇ってしまう。
適当に喫茶店でコーヒーを飲むのも500円くらいする。
電車で移動するだけで700円くらいする。
数百円が大金に感じてしまう。書いていてなんて悲しくなることか。
今まで自販機で毎朝ピッピと水を買っていたけど、なぜ貯金できなかったのかよくわかった。
だからAmazonでおもしろそ!と思ってもクリックもしなくなるし、服も滅多に買わない。それでまた気持ちがじりじり沈んでいるのがわかる。
自分は買い物で、つまりお金で、ご機嫌になっていたんだ。
つまらない奴め。

料理や散歩や図書館が好きで、お金がなくても丁寧な暮らしで心豊かに暮らしていけると思っていたけど、全然そんなことはない。浅はかな人間だ。

というのが、仕事をやめて6ヶ月経った感想。
今月で失業給付も終わるので、そろそろ働き始める。
喫茶店をやりたいという夢があって、飲食店で働いてみたいと常々思っていたので、とりあえずアルバイトを始める予定。
でも、昔なんとなく事業計画を考えた時に、自分へのお給料は18万円くらいと見積もっていたけど、18万円じゃ税金と家賃を払ったら、この6ヶ月のような最低限の生活しかできないんだなあとわかり、それを一生続けていくのは無理だろうなあと思っている。
そういう意味では会社員って恵まれていたんだなあ。割り切って働けば、毎月必ず安定したお給料がもらえるのだから。
だからきっと最終的には普通の会社員になる気がしている。
生きていくためにはお金がかかるんだと身をもってわかって、淡々と働くマインドが身に付く…というのが無職を通して学んだことかもしれない。

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