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『ファントム』 感想 ①


東京国際フォーラムホールC。
そこは、ファントムの闇の世界へ誘われる。。。
千秋楽も終わったので感想を書き連ねていきたいと思います。

今回有楽町のパリオペラ座にて2回観劇&オンラインで加藤さんファントム&城田さんのシャンドン伯爵を視聴しました。

今回、S席とA席で観劇したのですが、1階席のチケットが取れなかったことが最大の悲しみです、、、

『ファントム』は城田さん・加藤さんファントムと大野さん・城田さんシャンドンを堪能するつもりでチケットを選んだと思っていたのですが、なんと2回とも全く同じキャスケのチケットを取ってしまっていました。
私的に城田さんのシャンドン伯爵がどうしても観たかったので急遽オンライン配信にまで手を出しました(笑)

ファントム2023 ポスター

『ファントム』と劇団四季のオペラ座の怪人の違い

今回観劇した『ファントム』
・脚本  :アーサー・コピット
・作詞作曲:モーリー・イェストン
・原作  :ガストン・ルルー「オペラ座の怪人」
・演出  :城田優さん
となっていて劇団四季の『オペラ座の怪人』とは全く異なる解釈になっていました。

ちなみに劇団四季版の『オペラ座の怪人』は
・作曲:アンドリュー・ロイド=ウェバー
・作詞:チャールズ・ハート
・台本:リチャード・スティルゴー・アンドリュー・ロイド=ウェバー・ガストン・ルルーの小説「オペラ座の怪人」による
となっていて脚本によって作品のイメージ、エリックの描き方が全く異なっていました。

ただ、観劇して感じたのは『ファントム』でのエリックは『ノートル・ダムの鐘』のカジモドと似ているのかもと思いました。
私的には『ファントム』の方が好きかもしれないです。


ファントムってどんなお話??

以下、ネタバレになります。(参考「ファントム」公式ホームページより)
ネタバレしたくない方は目次から次の項にお進みください。

今回、観劇したファントムは

パリオペラ座の地下深くで闇の中で生活するエリック(演/城田優さん・加藤和樹さん)。エリックは劇場の人々に「オペラ座の怪人」と呼ばれ、恐れられていた。

一方、歌手を夢見るクリスティーヌ(演/真彩希帆)はオペラ座の有力なパトロンのシャンドン伯爵(演/大野拓朗さん・城田優さん)に気に入られ、歌のレッスンを受けられるよう、支配人のキャリエール(演/岡田浩暉)を紹介してもらう。

クリスティーヌがオペラ座を訪問した際にはキャリエールは解任されていた。新たな支配人ショレ(演/加治将樹)の妻カルロッタ(演/石田ニコル・皆本麻帆)がプリマドンナに就任し、オペラ座を牛耳ろうとしていた。

そんなショレにキャリエールは、ファントムが潜む地下に近づかないよう忠告するが、、、

そして、訪ねてきたクリスティーヌの若さとかわいらしさに嫉妬したカルロッタは、彼女を自分の衣裳係に任命する。

また偶然、クリスティーヌの清らかな歌声を聴いたファントムは、亡き母と重ね、秘かに彼女に歌のレッスンをするように。ファントムの勧めでコンテストで歌声を披露したクリスティーヌは『妖精の女王』のタイターニア役に抜擢される。

シャンドン伯爵はクリスティーヌを祝福し、彼女への思いを告白する。
そんな二人を絶望的な思いで見送るファントム。

ところが『妖精の女王』の公演初日、クリスティーヌはカルロッタの陰謀で声が出なくなってしまう。ファントムは失意のクリスティーヌを、自分の住処であるオペラ座の地下へ連れていく。

しかし、それがやがて彼を悲劇の結末へと向かわせることになる――。

(ファントム公式ホームページ参考)

作品中のテーマは「与える側」と「与えられる側」での権利、真実の愛と偽りの愛についてだと感じました。

クリスティーヌは与えられる側、つまり、女性ながら(現実的に考えればこの時代的には珍しい?)選ぶことができる立場にある。

与える側のエリックはオペラ座の地下で生活し、父親と暮らすため、女性とは関わりがない。幼き頃の母親とクリスティーヌを重ねて恋に落ちるわけだが、これはクリスティーヌの声に惹かれているだけで恋というよりは母親への懐かしさと憧れもあるのかもしれない。エリックはクリスティーヌに恋したとも考えられるが、恋の感情とまでいっていないのではというのが私見です。

原作ではファントムはクリスティーヌを人質にして偽りの愛を要求します。
これは、シャンドンと対比できる部分かなとも思いますが、彼はずっと孤独な世界に生きてきたのだから愛することを覚えたということだけでも人との接し方を通じて成長できたのかもしれません。

シャンドンはシャンパン財閥の跡取りであり、将来が約束された善の立場。クリスティーヌが歌で成功することを応援しているのが真実の愛として描かれています。

城田優さんのエリック

エリックの存在感は城田優さんの高身長が活かされた役柄でした!!

『エリザベート』のトート閣下でも感じたのですが、闇に潜んでいる感じが出ていてビジュも最高でした✨

1回目に観劇した際は、城田さんのエリックは本当に心も話している時の声も子どもそのもので体だけが成長してしまった感じでした。

声もコミュ障の喋り方というかゴニョゴニョした喋り方が地下で生活して父親としか接していなかったことがコミュニケーション不足に繋がってしまったのかなと感じました。

エリックにレッスンを受けるクリスティーヌとのデュエット「あなたこそ音楽」の2人の視線や目があったときにニコッとするエリックとクリスティーヌがほほえましく、このまま師弟の関係がずっと続けばいいのになと結末を知っていてもハッピーエンドを望んでしまうほどでした、、、

「母は僕を産んだ」も「あなたこそ音楽」も「世界のどこに」も本当に良かったです。(もう少ししたら詳しく書きます。もう舞台で観れたことに感動して語彙力がない、、、)

「崩れゆく心」のクリスティーヌへの感情があふれるシーンでありながらここの3重奏が本当に耳福で多幸感に包まれるので大好きです!!

クリスティーヌに対する純粋なまなざしがかつてのお母さんを重ねている感じがして観ている方がエリック頑張れと思ってしまうほどでした

エリックとキャリエールの「君は私のすべて」の前芝居で「でも、声だけはいいよね」と親子としての会話を初めてするシーンがあります。本当にこのナンバーは泣してしまいました😢

ラストのエリックが亡くなってしまうシーンはパリのバージョンの火事を起こしたエリックがシャンデリアの下敷きになって亡くなるという本家バージョン?でも観てみたいなと思います。

大野拓朗さんのシャンドン

大野さんは大学の先輩ということもあり、私にとってあこがれの先輩です!ロミジュリの頃から応援はしていたのですが、舞台での生の大野さんを観に行くのはお初ということでとても心待ちにしていました。

大野さんのシャンドン伯爵は真面目な好青年でした。
貴公子でチャラい要素は全くなく、気品の高い男爵だからこそ、信用されているキャラクターなのだと感じました。
大野さんも高身長なのでとっても3人娘(フローレンス・フローラ・フルール)はお金持ちなシャンドンを狙っているという感じがしました!

クリスティーヌと出会ってからのシャンドンは、余裕があって紳士そのものって感じでスマートでキュンキュンしていました♡

「パリのメロディ」のクリスティーヌのピュアな歌声と声をかける大野さんのシャンドンは一目ぼれ感があってとっても好きなシーンです

タイターニアのシーンで舞台で歌えなくなるクリスティーヌを心配して関係者席から舞台をのぞき込んでいるのが城田さんのシャンドンと違って必死に彼女を心配しているのが可愛かったです😊

人間味のあるシャンドンにキュンでした!!
「伯爵とクリスティーヌ」のちょっと初心な感じが出ていてシャンドンって結構若者設定なのかな。。。

クリスティーヌとシャンドンのキスシーン、大野さんの横顔の彫刻美を堪能できるのでここで一旦止めたいぐらい、、、←(殴られr、、、

キュンな感じを出せる大野さんのシャンドンに思わず目を奪われました

シャンドンは出てくるシーンは沢山あるわけではないのに音をはめなければならない難しい曲が多くてそんな中で爽やかな笑顔の大野さんのシャンドン本当に最高でした!!!
海外進出に向けて応援してます😊
頑張ってください!

長くなってしまったのでこの辺で区切ります

つづく
Spica ☆






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