【『死体』制作日記2】歌舞伎町を舞台にしようかなあ……
まだ設定を練ってるところなので、『執筆日記』ではなく、『制作日記』に変更します。
今回の作品のアウトラインは、「主人公が誤って人を殺してしまい、その遺体を自宅に放置していたら、怪奇現象が発生した」という感じです。
こういう設定の場合、死体が動き出すのが常なのですが、
あえて死体を動かさないという演出がかえって恐怖を煽る、ということを、僕は、とある作品から学んだのです。
動きそうで動かない、それがいちばん怖い😱
ホラーで大事なのは、ショッキングな出来事ではなく、ショッキングな出来事の「気配」なのであります(清流、語る)。
舞台をどこにしようかな、というのを考えていました。
下町とか裏社会に近い舞台が雰囲気あるなあ、と思って、日本最大の歓楽街、歌舞伎町は? と検討中です。
歌舞伎町だったら、実際に物騒なこともありますので、殺人という設定に説得力があるし、
いろんな人がいて、身元のわからない感じがいいです。仮面舞踏会みたいな雰囲気。
今日は、歌舞伎町で交番の警官をやっていた人のノンフィクションを読んでたのですが、
やはり歌舞伎町の雰囲気は抜群だなあ、と確認できました。
歌舞伎町を舞台にするということになると、次に考えなければいけないのは、
動かない死体と主人公の設定ですね。
死体のほうは、身元不明のほうが怖いので、
主人公とは浅い関係にあった方がいいです。すぐに思い浮かぶのは買春してる女の子です。
しかし、主人公が冒頭から犯罪をしてしまうと(※買春は犯罪です)、読者との距離ができてしまうのではないかという懸念があり、
買春の場合であれば、「やむを得ない買春」という印象を読者に与える必要が出てきます。
そこのところが難しいです。でも、この設定は捨て難い。
売春してる女の子の死体って、かなり怖いと思うんですよね。
不幸をイメージさせるので。
そして、主人公。
歌舞伎町という舞台との親和性を重視するなら、ホストがちょうどいい気がします。あ、それに、ホストなら、わざわざ買春という設定にしなくても、身元不明の女の子を殺害してしまう状況をつくりやすいです。
でも、ホストという職業はやはり世間との距離が遠いので、こっちでも、読者がついてきてくれるのかわからない問題が発生します。
個人的には、そんなに抵抗感ないんですけどね。やはり、女性からお金を巻き上げ、不幸にさせている、というような、そういう見方も根強いと思われますので……。
主人公をふつうのフリーターにするのも一案です。下町の雰囲気を出せるので。
しかし、ふつうのフリーターは都心の中心部で住めるほど稼げないはずであり、そこで事故物件に住んでいるという説得を用意するのもいいですが、そういう設定にすると死体への恐怖という作品のテーマから逸れてしまう危険性があります。
そもそもですが、歌舞伎町のワンルームを調べてみたら、かなり高額なんですね。
お金がないと住めない。だったら、ホストを主人公にするのが自然か?
どうする、山本清流。