【詩】悲劇の予感
はじめてライブに行ったとき
マイクの声がでかすぎて
ボーカルがげっぷしたら
どうしようと心配してた
げっぷをしませんようにと
祈っていたらライブは終わった
通学してる電車のなか
脱線事故を思い出し
目の前のカップルが
ぐちゃぐちゃになって
しまわないかと心配してた
荷物置き場の鉄パイプが
カップルの胸を突き刺したらと
教室にいるときには
なんとなく不審者が浮かび
数式を書く年配の先生が
刺されて叫びそうな気がした
どぎどぎしてたら
いつのまにか授業は終わってた
いつも何も起きないけど
たしかに悲劇が起きたこともある
ありえない想像のなかに
実現するものも紛れてるから
笑えない