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【第1回 セカコロ ポケモンSV シングル 優勝】採用上位対面構築

自己紹介

Spiciesといいます(Twitter: @Spicies_ (凍結中))。
DetonatioN FocusMe シャドウバース部門に所属していて、
普段は RAGE SHADOWVERSE PRO TOUR で戦っています。
ポケモンは5世代ぐらいから遊んでいますが、ランクマッチで上位を目指したことも大会に出たこともないので特に詳しくはないと思います。

大会の説明

Sekappy COLOSSEUM ポケモンSVは、自分の好きなタイミングで対戦できるオンデマンド対戦形式による1次/2次予選、スイスドロー8回戦+シングルエリミネーション3回戦の3次予選、上位8人による構築公開制Bo3の決勝トーナメントの形式で開催されました。
ランクマッチ間隔で1次/2次予選を遊んでいたら3次予選の2Byeが獲得でき、運良く突破したら急に公開制Bo3に挑まされて1週間ずっと悩まされました。
なんやかんや楽しかったから全然OKです
大会の配信はこちら

構築紹介

ハバタクカミとサーフゴーのA個体値が6~7です。持ってないので

構築方針

予選を突破したパーティはやりたいことを詰め込んだだけで、初見殺し要素が噛み合って勝つ感じだったので強い相手との公開制Bo3で通用するわけがないと判断。
強い構築について何の知識もなかった(セグレカミラッシャって並びも聞いたことなかった)し情報源も何見ていいか分からないので、参考にしたのが

上位10種に全員いる

Pokemon HOMEのランクマッチ使用率ランキング。
わかってても強いポケモンはみんな使ってるはずというビニールプールくらい浅い理論でポケモンを選定した。
採用率上位に受けポケモンがいないこと以外にも、スタンダードなサイクル戦で毎ターン発生する択を当てきれる気が全くしなかったので攻め重視の対面構築に決定。
公開制のため、なるべく特定のパーティに詰まないよう対応範囲を広げることを考え、ゲームプランはパーティ公開後の自分に任せる方針とした。
上位10種のうち不採用にしたポケモンの理由を以下に述べる。

テツノツツミ……技範囲が固定なので公開制で最も活きそうだが、多くの対面でハイドロポンプを打つことを求められ、他のポケモンの1.25倍も強くはないと判断して不採用。
テツノドクガ……こだわりメガネオーバーヒートで多くの対面を縛ることができるが、天然受けポケモンを採用しないため、1体倒した直後に起点にされると判断して不採用。
ミミッキュ……ハバタクカミとタイプが被っているのと、縛り関係を作りづらく、裏のポケモンがバレやすく、自身が裏にいることも想定されやすい公開制では微妙に弱くなる気がして不採用。
トドロクツキ……ランクマッチの対面で見る分に普通に弱いと思ったので不採用。こんな強そうな種族値でなんで強くないんだ

個体紹介

149-182(252)-110-141(4)-72(-)-184(252+)

テラスタルを使わずに対面で戦う性能が最も高いと思っているポケモン。
一致技2種が通らない相手に対して刺さる上、削り合いで勝てない相手にも道具を落として裏に繋げられるはたき落とすは必須
なんの仕事もできないことは本当に少なく、公開制であっても選出して損をすることは全然なかった印象。
出場前アンケートで好きなポケモンがなくて困っていたが、今回の大会を通じて好きなポケモンになった

167(4)-186(252)-115-108-120-145(252+)
S:陽気でないとりゅうのまい後にテツノツツミを抜けないので最速

セグレイブに不利なため環境での立ち位置がよくなさそうな上、公開制では型の豊富さが活きないのは微妙だが、地面の一貫を切ること、選出段階で積み技の圧をかけることを目的に採用。
パーティ内で固有の役割を持てたこと、数値と特性がなんだかんだ強いこともあり結局は勝利に大きく貢献してくれた。

207(252)-205(252+)-140-x-106(4)-70

チョッキを持って特殊技に強く立ち回れる枠が欲しかったのと、終盤のふいうちの詰め性能に期待して採用。
セグレイブの地面テラスタルじしんすら耐える圧倒的な耐久と、悪テラスタルふいうちならテツノツツミやテツノドクガをワンパンできる火力があり、選出する際にはかなり信頼して動かせた。

221(244)-216(252+)-114(12)-x-106-107

カイリューよりも雑に出せる600族。つよいので採用
受けに出てきたロトムやへイラッシャも割とそのまま倒せるので対面要員として信頼できるが、Sに振ると耐久が足りないしミラーで勝つためにいくつ要るかも不明だったのでなるべくミラーはしない方針とした。

133(20)-x-75-205(252+)-155-185(236)
S:最速テツノブジン抜き

有利対面を作るたびに相手のポケモンを1体持っていく破壊神
ひかえめでメガネを持つことにより、テラスタルムーンフォースで等倍セグレイブすら落とせる上、H252チョッキジバコイルすらシャドーボール2発で倒せ、受け出しを許さない。
このポケモンの一貫が取りやすいパーティには投げるだけで勝つので方針が立てやすかった。

191(228)-x-144(228)-176(52+)-111-104
H:16n-1
C:10n

対策が必要な諸々を圧縮して1枠に納めてくれるポケモン
キョジオーン、状態異常、壁展開、バトン、受けループ(いない気はした)あたりをなんとかしてくれるので安心のために採用。
ついでにロトムやへイラッシャなどの物理受けにも勝てる。
あまり想定していなかったが、どろぼうを持っていないハッサムを受けられるのがかなり役に立った。


事前考察

パーティは知識のない人間が無難にバランスを取って要素を詰め込んだだけで、ポケモンの対戦経験も他より圧倒的に少ないはずなので、おそらく勝因はこちら。パーティが公開されてからはほとんど考察と睡眠しかせずに当日を迎えた

対面考察

7人全員に対して対戦のシミュレーションを繰り返し、安定して勝てる選出があればそれを確定させ、先発じゃんけんなどにより安定しない場合は選出候補を明確にして読み合いに備えられるようにした。
以下に事前考察メモを要約したものを載せる。(相手のパーティはこちら


かつかれー:先発ブジンセグレカミ
対面で戦い、ハバタクカミを置ける対面になったらハバタクカミで暴れる
ハバタクカミ-ロトム対面はシャドボを撃つ(ジバコイルに半分入る)
先発ブジンに一番カミが強そうだけどテラスタル要求してて後ろで詰めれる(ジバコカイリューが弱くなる)

バイオレット:先発セグレorブジン+カミカイリュー/先発カイリューブジンカミ(相手先発ツツミのとき)
先発でラッシャを呼ぶ→ハバタクカミを置く→対面強いのを置く(ラッシャが削れていればカイリューが一番強い)
基本カイリューに飛テラス
セグレラッシャ対面はあくびケアで巨剣連打
ガッサが居ないならドドゲが強いけど居たら終わるので非選出

ぬん先発セグレorブジン+ドドゲカミ
セグレ(巨剣がないセグレに強い)ブジン(カミに強い、テラスを使わないので偉い)
バトンが確定するまでカミの体力を削らない→サイクル確定後にドドゲザンの体力をある程度残す(ロトムとそんな打ち合わない)
対面→ドドゲザンに悪テラ
バトン→カミにフェアテラ
先発のセグレカミ対面はセグレイブ落とさせてカミドドゲで戦う
先発のブジンセグレイブ対面は叩き→インファ
先発なんか+ドドゲカミでバトンは全対応(クエスの前にドドゲ置く→ガア来たらカミバックテラムンフォ)
つけあがる240くらいからカミが落ちる
3加速1ビルド悪テラスが225
サーフゴーの+4シャドボでガアが落ちるくらい
ロトムへのカミバックは慎重に(電磁波が重い)

しょうご:先発カイリューサフゴブジン
ほぼカイリューに飛テラ
先発カイリューでアド稼ぐ以外の方法で勝てない
ドラパ出てきたらサフゴバックして悪巧み→再生連打で時間を稼ぐ

大統領:カミ+セグレドドゲブジン(先発ドドゲカミブジン)
バイオレットに似てるので受け誘い+カミ+対面ではありそう
セグレもドドゲもテラス要求なのでブジン絡めないとだめかも
セグレ
有利:ドクガミミッキュ
五分:セグレツツミ
不利:ロトム(コノヨ)
ブジン
有利:コノヨツツミドクガ
五分:セグレ
不利:ロトムミミッキュ
ドドゲ
有利:セグレツツミミミッキュドクガ(テラなくても耐える)
五分:
不利:ロトムコノヨ
ドドゲザンが1体以上持っていく能力はかなり高いので後ろに置きたいけどコノヨで詰むから様子見ながら

とも:セグレ先発ドドゲ+ブジンorカミ/ブジン先発ドドゲカミ
ドクガの処理は悪テラドドゲザンが安定、基本はドドゲザンを通す
ドドゲザンがシッポにもツキにもドクガにも勝てるけどカイリューは無理
セグレイブ(地テラ)先発→麻痺効かないしツキにも勝てるしドクガも礫入れたら不意で足りる
ドクガに一応タスキで投げれるブジンを裏に置くのが第一候補、ブジンでカイリューを叩けるか怪しい(叩けないとドドゲザンが通せない)のでカミに頼る
セグレ先発→ドクガ先発以外はやれる
ブジン先発→シッポいなければやれる

しばのり:無理
ハッサムロトムセグレイブに全然勝てない
サーフゴーでセグレカミ以外は全員詰められる
細い線通して無理やりサイクルを崩す案が必要
先発サフゴカイリューカミ(セグレイブの地面を透かす)
サーフゴーでセグレを釣ってゴルラ→カイリュー後出し
初手カミだったらノマテラ悪巧みお祈り
初手ブジンのほうが良くない?
先発ブジンカイリューサフゴ(カイリューに飛テラ)

先発セグレカイリュードドゲ(ロトムを誘って削った後にカイリューで舞う)

相手の選出がハッサムロトムセグレイブじゃないとき
ハッサムがいない→先発ブジンカミ@1
ロトムがいない→先発ブジンカイリュー@1
セグレイブがいない→先発ブジンサフゴ@1


ダメージ計算

一緒にセカコロの予選を遊んでいた白悠咲美さんとQ&Bさんに相手のポケモンの想定型とのダメージ計算一覧表を作成していただいた。

受けるダメージ
与えるダメージ

対面考察の際にダメージ計算を叩く必要がなくなって効率が良くなったとともに、当日の待機時間に次の相手への選出の主要部分を暗記することによりダメージに迷うことなく技選択ができた。特に、決勝戦でカイリューがこおりのつぶてのダメージでは落ちないことを信じられたのはこの表のおかげでしかない。本当にありがとうございました


感想

インタビューでも言ったけど、オフライン試合の緊張感からしか得られない栄養がある。
公開制ルールはもちろんのこと、ポケモンを真面目に考察するのが初めてでしたが、パーティが限られた公開制の一戦一戦ですら簡単ではない深みを感じました。楽しかったので暇な時期を見計らってまたやりたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。








おまけ 予選突破構築の紹介

予選突破した勢いで書いたけど公開しなかった構築紹介を置いときます。

ちなみに決勝で使った構築のほうがランクマでも勝てたのでおすすめしません
2次3次予選では勝ったから初見殺し込みで弱くはないと思うけど

構築方針

たつじんのおびハピナスの初見殺し性能と、ラウドボーンの硬さとギミック構築への拒否能力に感動したので、その2体のサイクルを軸として先発要員と補完ポケモンを採用した。
性質上起点作成の意味が薄く、先発で数的不利を取ると崩しルートを用意されやすくなるので、サイクルを行うがステルスロックは不採用とした。

個体紹介


149-182(252)-110-141(4)-72(-)-184(252+)

先発要員。
ムンフォのほうが技威力が高いのもあって突破範囲が広がりそうな両刀型、Dはもともと脆すぎるのと連続技を少しでも耐えたいので性格はむじゃき。
多くのポケモンに互角以上に戦え、不利相手やテラスタルに返り討ちにされた際にも、火力アイテムなどをはたき落とすことで裏の味方への対処手段を削る事ができる。


330-x-62(252)-139(252+)-156(4)-75

構築の軸、兼初見殺しアタッカー。
特殊アタッカー全般に対して概ね後投げができ、物理アタッカーへの交換際に抜群技を撃ってサイクルを破壊する。
物理技も抜群でなければ大体1発は耐えるので、ガブリアス対面や裏から出てくるカイリューはテラスタルがなければそのまま倒せる。
てんのめぐみによる4割のDダウンや2割のやけどとこおりが強く、どこからでもワンチャンスを生みだせる。

211(252)-x-167(252+)-131(4)-95-86

構築の軸、選出率1位かつテラスタル率1位。
テラスタル込みで大体の物理アタッカーを後投げから受けられる。
とはいえ負担はギリギリなことが多く、ステロや交換際のじしんをケアしたテラスタルの先切りなど、気を使って運用する必要がある。
だいちのちからはハピナスだと苦しい特殊アタッカーのテツノドクガを倒すために採用。


191(196)-x-156(212+)-120-120-100
H:16n-1
B:残り
S:最速ドドゲザン抜き

物理受けの補助枠。一応地面の一貫切り。
ラウドボーンであまり見られないへイラッシャ、テラスタルを要求された際に苦しくなるドドゲザンハッサムなどの鋼と、あくびなど補助技を絡めて崩しにくるポケモンを倒してもらう。
上位のパラドックスポケモンにあまり強くない型であまり流行ってないので多少読まれにくさはあったかもしれない。
あとパーティーの見た目の受け構築感を減らしてくれる。多分。


207(252)-120-199(244+)-x-110-57(12)
S:4振りキョジオーン抜き

受けと催眠の対策枠。
キョジオーンドオー対策を1体の選出で済ませたかったので、ドオーにも後投げできる(毒が効かない)ことと、ちゃんと2体とも倒せることを求めた結果のポケモン。
サーフゴーを使うのが普通に思われるが、アラブルタケが受からなそうなのとドオーの悪テラスタルが一般化してそうなので諦めた。


145(116)-x-76(4)-187(252)-156(4)-189(132+)
S:最速トドロクツキ抜き

先発補欠要員。たまにスイーパー。
キラフロルを触らずに迅速に処理することや、テツノブジンだと時間がかかるサケブシッポを相手取るのが明確な役割だが、先発で一方的に負けづらい(テラスタルくらいは要求できる)のが評価点。
D方面はそこそこなので、ハピナスを選出するほどじゃない程度の特殊技を受けに行くこともできる。



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