見出し画像

目的地に確実に近づく方法

先日、ある方との会話の中で、日頃使う食材や調味料についての話になりました。

野菜中心のランチや、野菜や果物を使った体に優しいスイーツを提供するカフェを経営していて、ご自身の大切にするものを大切にしながら暮らしているとても素敵な方です。

その方曰く、
「良い食材や調味料を選んで使うようになってきたけれど、最初から今使っているものを選んでいたわけではなくて、最初はこれ、次はもう一つ進んでこれ、みたいに、少しずつ段階を踏んで今に至っている」
とのこと。

段階を踏む、いい響きだなと思いました。

これって、あらゆることに言えると思うんです。

私たちって、何か目的ができた時、その目的地にできるだけ早く、効率よく、到達したいと無意識のうちに考えます。

失敗したくないし、無駄を出したくないし、迷子になるのは嫌だから。

だけど、その目的地というのは、ある意味「今現在の自分の状態とは違うもの」なわけです。

例えば、

外食メインだったのを、自炊する生活に変える、とか

全然勉強していなかった生活から、毎日8時間勉強する生活、とか

年収400万の会社員が、起業して月収100万稼ぐ、とか

目的地が現在の状態と乖離しているほど、仮に何らかの方法ですぐに(表面上は)その状態になれたとしても、自分の内側は追いついていないというか、納得感を持ってそれを受け入れる準備がまだ整っていなければ、それを習慣として継続させることは結果的に難しいと思うんです。

料理をほとんどしてこなかった人がいきなり毎食主菜副菜ちゃんと揃った完璧なごはん作ろうとしても挫折するのは目に見えています。

普段勉強する習慣のない人が一日8時間勉強するのは、普段トレーニングを何もしていない人が長距離マラソンを走るようなものです。

年収400万の感覚で暮らしている人が、いきなり毎月100万手にできるようになったら、お金の感覚が追いつかず必ずバランスを崩す時がやってきます。

習慣化というのは、自分の暮らしや感覚に落とし込めていることが大事です。

ある日突然、今までの思考や習慣を覆すように180度転換する、ということは起こらないのです。

グラデーションのように徐々に今の自分と理想の自分を繋げていくイメージで目的地を目指すと考えてみるといいのだと思います。

まずは階段をひとつ、上がってみる。

そうすると、景色がちょっとだけ変わる。

そこからの景色が見慣れたら、またひとつ上がる。

そうやって一段一段上がって、その高さにいることを感覚として落とし込めたら、また一段上がっていける。

そんなイメージでしょうか。

叶えたいこと、変えたいこと、手にしたいもの、在りたい姿、等々…
こういったものを目指す時、いかにすぐに辿りつけるかより、いかに自分に馴染ませていくかで、それを手にした後が変わってきます。

段階を踏んで、少しずつ進んでいく。

地味かもしれませんが、それが案外、時間がかかるようでいて最も最短で目的地に辿り着ける方法かもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?