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1124中毒を治す方法は二度と手を出さないことですから

まぁ、何の中毒にもなったことはないのだけど。
タバコを口に加えたことすらない。

物質って意味ではだけどね。
人間中毒は、ある。
物質の中毒になったことがないので想像でしかないが要は同じことなのだろうなと思う。

対象が人ってだけで、会うと脳内で何かしら成分が出てユーフォリアになるのだろうから、
原理としては本当に似たようなものなのだと思う。
一度断って、禁断症状を乗り越えると、
あ、大丈夫だ、やっていけるという気持ちになる。

でも脳内から消し去ったわけではない。
この脳裏に焼き付いた残像のようなものが何より恐ろしい。
なんとなく考えることはある。
脳の奥の暗がりに潜んでいて、ふとした瞬間眼の前に現れる。

だめだめだめ、そんなことしてたらだめなの。

最初のうちは意志が強い。
もうクリーンなので、自分のシステムから出し切ったので、
「大丈夫です、もうなくても生きていけます」
と、結構はっきりと跳ね除けられる。

ただ、時間が経つにつれ、油断なのかこれだけの間大丈夫だったのだからという余裕なのか
何なのかはわからないが、封印しようとした存在が目の前に現れる。

そしてうっかり手を出す。
私の場合は人なので、断っていた連絡を再開した。
最初は大丈夫なんだ。

あ、なんだ平気平気、中毒じゃなかったんだ。
ビビりすぎてたのかも。
大丈夫じゃん自分、ちゃんと大人だわ。

これがきっと典型なんだろう。
だめなんだよ、一切手を出しては。
二度とね。

結構早くにその瞬間はくる。
階段を踏み外すような感覚。
気付いたらのぼって戻れないところまで一気に落ちている。
しかも最初はまだ見えていた階段の上の光が段々と霞んでいく。
まあその落ちた先のぬかるみの心地よさよ。

階段を踏み外すって表現だとなんだか悪いことに聞こえそうだけど、私の場合いまのところ悪いことはない。
あのひゅっという感じが表現したかった。
お腹もひゅっとなる。

光が霞んでいくのも悪そうだけど、そうでもない。
光って強ければ強いほど影も濃いしできやすい。
壁の後ろは真っ暗でコントラストがきついのなんのって。

ぬるま湯のユーフォリアはロウソクの明かりくらいのところにある。
ちょうどいい明るさと暗さのバランスがとれていて眩しさもない。
油断したところに変な影もできていない。

よく家で温めのお風呂を入れて、ロウソクを付けてずっと入っていることがある。
本当にそれと同じ感じ。
そこに精神をおいておきたい。

こうした心地の良い環境ってやっぱり中毒になる。
最初はだめだよなあと思っていたけど、
最近はもうこれはこれで一つの生き方なのかもと思って身を委ねている。

あ、物質中毒の人は身を委ねてはいけないよ。
身体は大事にね。

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