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ドミナントセブンスコードの分析

本日は2020年12月30日。

今年も色々ありましたと言うべきか、何もできなかったと言うべきか。。。とにかく来年はいい年にしたいですね。

お正月中の予定としては。。。弦交換くらいしかないな。。。ハードオフとか行って変な機材とか物色しにいきたいですねぇ。。。

さて、ドミナントセブンスコードの分析に関してはこんなのを書きました。

上の記事ではざっと結果だけを紹介したんですが、今回はプライマリー、セカンダリーとサブスティテュートがどういう関係になっているかを考えていきましょう。

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まずはダイアトニックコードとプライマリー、セカンダリードミナントセブンスコード(以下"セブンスコード"は長いので省略します)の関係です。

セカンダリードミナントは、ダイアトニックコードにルートが5度で落ちて解決するコードで、そのコード自体のルートもダイアトニックスケール内の音といったコードです。

この中でもG7だけはダイアトニックコードなので、これはプライマリードミナントと呼んでいます。

あとBmin7(♭5)に解決するコードはF#7ですが、これは上記の"ルートがダイアトニックスケール内の音"ではないので、セカンダリードミナントにはなれません。

結果G7を除いた5つのセカンダリードミナントが得られました。

それぞれのダイアトニックコードにルートが5度で落ちて解決するコードが得られれば、任意のターゲットコードに強いドミナントのベクトルをつけることができそうですね。

では次はセカンダリードミナントとサブスティテュートドミナントの関係を考えてみます。

よく裏コードなんていう人もいますね。

ドミナントセブンスコードの最も重要な要素は、3rdと7thがトライトーンの関係になっていることです。

これが次のコードで解消することによっていわゆる解決が起こるわけです。

ちなみにトライトーンは、音でいうと、あの音楽の授業やドリフの少年少女合唱隊なんかの時に先生がオルガンとかで弾く、起立、礼、着席〜の"礼"の時のハーモニーです。

なので"着席"の時に解決しているって事ですね。

でこのトライトーンを形成している3rdと7thだけを取り出します。

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トライトーンというインターバルはオクターブの丁度半分のインターバルなので、上下を反転させてもやっぱりトライトーンです。

で、その反転させたトライトーンがドミナントセブンスコードの3rdと7thになるようにルートを設定するとD♭7が得られました。

これは結果、GとD♭のルートの関係もトライトーンになります。

なので、プライマリードミナントとセカンダリードミナントの合わせて6つに、それぞれサブスティテュートドミナントが得られることになります。

以下、ダイアトニックコードとプライマリー、セカンダリードミナント、そこから得られるサブスティテュートドミナントをまとめた図です。

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これを応用して簡単なコード進行の変換を考えてみましょう。

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一番上の進行はキーがCのII-V-I-VIで、V7のG7をトライトーン変換してD♭7にしました。

次の段は機能が変わってしまいますが、頭のDmin7へ向かうベクトルを足すように、Amin7をA7にしました。

次はそのA7をトライトーン変換してE♭7にしました。

もちろんメロディーとの関係やコードの機能を変更するような事が許せば。。。の変換ですが、5度のルートモーションが半音進行になる、またノンダイアトニックノート(キーの音ではない音)を転調とは考えないで利用できる事は魅力的ですよね。

ここにII-Vの考え方を組み合わせると、シンプルなコード進行からどんどん複雑なコード進行への選択肢が考えられます(またの記事にしますね)。

ジャズやブルースなどの何度もコーラスを重ねて演奏するスタイルの音楽では、シチュエーションが許せば、演奏者がリアルタイムにコードの変換をするという事も珍しくありません。

ギターではフレットのシステムを利用して、視覚的にもトライトーンの変換ができるようにしておけばさらに便利だと思います。

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