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フィリジアンなんかでスパニッシュモード遊び

何年か前のビールのCMでもよく流れていたジプシーキングスの曲に、Djobi, Djobaってタイトルの曲があって、その一番頭の単音のギターフレーズが。。。というか一音目がもう激しく綺麗で、こんな一音が出せないものかなぁなんて聞くたびに思っちゃいます。

そういえば鬼平犯科帳のエンディングでも彼らの曲が流れてたような。。。今ちょっとググったらInspirationって曲のようです。

私は主にフルアコをフラットピックで弾くギタリストなので、このガット(ナイロン)弦を指で弾く感じはなかなか真似しても出るものではないけど、せめてエッセンスだけでも吸収できないかなぁ。。。

というわけで、きちんとしたフラメンコやスパニッシュは敷居が高そうですが、ちょっと異国情緒あふれるモード、フィリジアンを使って遊んでみる感じで、モード音楽の雰囲気やその響きなんかも体感してみましょう。

フィリジアンスケールはダイアトニックスケールのミから始めたスケールです。

度数にあたる英語がdegreeなんて言ったりするので、3rd degreeなんて言い方もあったりします。

要するにミファソラシドレミという音階になるのですが、ポイントはファからミへ半音階で落ちるところで、ここがしっかり効いてくるとスパニッシュな感じが出やすいです。

ただこれ、伴奏がないとドレミを弾いているだけ。。。になってしまうので、伴奏を時間差で弾いてみたり、オケに合わせて弾いてみたりしないとわかりにくいと思います。

というわけでコードを伴った伴奏も考えてみましょう。

Cダイアトニックスケールから起こしたCダイアトニックコードを利用して、Emin-F-Gといった感じでステップワイズ(階段状)に動くと、モードの"あの"感じになりやすいです。

いくつか譜例を考えてみますね。

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まず三拍子がそれっぽいですね!

しっかり1、2、3と感じながら弾きましょう。

この譜例では、あえてコードブックなんかに載っているコードフォームを使ってみました。。。F、きついですね。

きっとF単体では音が出せる方も、このGのフォームからFのフォームに戻るのはなかなか辛いと思います。

ではこちらはどうでしょうか。

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だいぶ簡単な上に、むしろこっちの方がそれっぽい。。。コードネーム的には本当はEmin-FMaj7(#11)/E-G6/E。。。みたいになっちゃうけど、まぁ、細かいことは気にしないで響きを楽しんじゃいましょう。

ここまでの譜例では、使っている音的に、ピアノの白鍵の音に寄せてみた感じなのですが、最初のコードのEminをE(イーメジャー)にしてみると、左手はもう同じ形を作ってそのまま横に平行移動するだけで済んじゃいます。

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E(イーメジャー)に変えた事でソに#がついちゃったりしますが。。。簡単だし気持ちいいからオッケーにしちゃいましょう。

さて、これで伴奏はとりあえず完成って事で、スケールはEフィリジアン。。。これ、実際ただのドレミなので、いつものようにDドリアンを弾けばOKです。

ファからミに落とすように意識して弾けばさらにいい感じ、また特にここではファの音で、いわば少し重いものを吊るし上げるように。。。ファの音で一度ステイしてミの音に落としたり、またファに上がってみたりして、半音階の行ったり来たりを楽しんでみましょう。

ここからもう一つオプションで、ソの音を半音上げてみましょうか。

こうするとAハーモニックマイナー、またはEハーモニックマイナーパーフェクトフィフスビロウということになります。。。名前はともかく譜例はこんな感じです。

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これまたなかなか面白い感じになりました。

シャープのついたソの音をナチュラルに戻したり、またシャープを戻してみたりしていると、だんだん場所も慣れて行くと思います。

ルーパーやレコーダーがある方は自分の伴奏なんかを録っておいて、ソロの練習に使ってみると楽しいかもですね。

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