見出し画像

人間国宝になる

私の夢は人間国宝になること。

4歳だった娘に聞かれた。
「ママは将来何になりたい?」
と言われてとっさに出た言葉だ。

一瞬「ママはもう就職しているから、夢は叶っているんだよ」と言いそうになった。
しかし「将来は何になりたい?」って子供に聞いておいて、そんなつまらない回答でいいのか、と思いとどまった。

実際、就職してから、なぜだか私は「人間国宝になりたい」と言い続けてきた。
手はじめに「陶芸」から始めるが、あまりにも層が厚い。続いて「和太鼓」に入門し、体力的に男性に勝てないと挫折。体力に頼らない「能面打ち」を始める。
「風姿花伝」に感銘を受けた私としては、「能面打ち」は非常に魅力的だったが、妊娠して中断。
今、改めて「和刺繍」を学んでいる。

結局、人間国宝になる、というゴールがあるものの、何で人間国宝になるのか手段はなかなか定まらず、そろそろ「和刺繍」はモノにしたいな、と真剣に思う。

しかし、ここ1年リモートワークが続き、家に飾ってあるお手製の能面をお披露目する機会が増え、皆さんに褒めていただけると「やっぱり能面かな」と。

いつまでも迷走し続ける人間国宝への道。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?