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【高野 洸×西銘 駿】舞台『タンブリング』 SPインタビュー

2010年、TBS系で放送されたドラマ「タンブリング」。その後、同年9月にドラマの主要キャストだった大東駿介主演で舞台化、以来「FINAL」公演を迎えるまで5作の上演を重ねた本作では、舞台ならではの男子新体操団体のダイナミックな動きと華麗なダンス、胸を熱くさせる青春ストーリーで観客を魅了してきた。そして、10周年のメモリアルイヤーとなる2020年に上演が予定されていた最新作が残念ながら中止。悔しい思いをしたキャスト・スタッフ陣が再び立ち上がり、2021年6月にいよいよ上演を迎える。今回は物語の主人公、野村朔太郎役・高野 洸と、北島晴彦役・西銘 駿の対談をお届け。役柄だけでなく実際も親友のお二人による仲良しトーク連発です!

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本作のビジュアル撮影がお二人の久々の再会?

西銘:いえ、撮影日が別々で会えずで。公演が中止になってから、本当に会えていなかったです。1年ぶりとかだもんね。

高野:うん。

久々にお会いして感じたことは?

西銘:もう全然変わらず! 緊張するとかもあまり無く、っていう感じですね。

高野:『タンブリング』の事前稽古はアクロバット練習場みたいなところで。チーム分けした方が効率良くできるっていうことで、分かれて稽古していたんですよ。僕らが先に稽古していたところに駿たち悠徳(高校)チームが揃いはじめて。そこで久しぶりに駿の顔を見て、「あっ、懐かしい!」って思いました。「久しぶり」っていうより、「あ、駿だ」っていう感じだった(笑)。

西銘:そうだね(笑)。

高野:なんかホッとしたというか、新キャストもいる中でまた新鮮な気持ちで稽古に取り組んでる時、久しぶりに駿の顔を見れたから。「駿だ!!」って。

西銘:僕は期間が空いてしまっていてもそこまで人見知りになったりはしないし、多分洸もそうだから。

高野:そうかもしれない。僕らはかなりフラットですね。

西銘:そう、本当にフラットなんです。お互いの家に行って遊ぶ仲でもあったので。

高野:前はカラオケとかもよく行ってたしね。

西銘:そう、行ってた!

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そんな仲良しなお二人だからこそ、舞台でまた共演できるのがすごく楽しみですね。

西銘:楽しみですね。仲が良いからこそ、お芝居中に笑っちゃわないかなとか、最初はそういう心配もあったんですけど。全然大丈夫でしたね。

高野:分かる! 目合わせた瞬間とか笑っちゃうんじゃないかなって思っていたんですけど、振り向いたら晴彦がそこにいたので、自分もスイッチ入りましたね。

西銘:僕も同じくそうでした。

公式サイト掲載のコメント動画を見させていただくと、1年ぶりに新体操の動きをしてみてぎこちない瞬間や、思い出したところもあったと。稽古をして感じていることは?

西銘:改めて挑んでみて、新体操ってやっぱり難しいですね。例えば部活で野球をやっていて、何年後かに「やってください」って言われたとしても体が覚えているからできたりするじゃないですか。でもこの『タンブリング』に関しては半年前くらいからの準備になるので、この半年間の間に体が覚える知識って、1年間経ったらほとんど消えちゃうんだなって思いました。結構キツいことをやっていたんだということを改めて思い知ったというか、1年前よりも動けなくなっている自分を実感して、さらに気合いが入って。1年前よりもっともっと動けるように体作りしようと思いましたね。

高野:僕もビジュアル撮影が久しぶりの『タンブリング』のお仕事で、その撮影の時に「バランスをお願いします」って言われたんですけど、「バランスってなんだっけ?」ってなっちゃって。1年経って忘れちゃってたことがちょっと恥ずかしかったですね。でも稽古で久しぶりに『タンブリング』の練習や新体操の基礎とかをやったら、体が覚えている部分も多くて。前に練習していた振付とかが割とすんなりポンポン出てきて良かったです。

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新体操に取り組む上で気を付けていることは?

西銘:バク転などの技に挑む中で、ちょっとでも気を抜いたら変なところに手をついてしまって。〝めっちゃ痛かった〟って記憶がトラウマになってしまうと跳べなくなったりするので、ちゃんと〝よし、跳ぶぞ〟と決めてから跳ぶように心がけています。〝もうちょいやったらいける〟みたいな感じでたくさんやっていると手を痛めてしまうので、そこは気遣いながらやっていますね。

高野:新体操の動きってすごく難しくて、基礎を押さえるまでにも結構時間がかかるんですよ。例えば「手をまっすぐ上げてください」と言われて、自分のイメージでまっすぐ上げたとしても、鏡を見たら全然違う角度になっていたりして。正面を向いたらまっすぐだけど、横向いたら全然後ろに引っ張られていたり腰が引けていたりする。鏡を見ると気付けることがあるので、そこをまず整えていくのがポイント。
そこから更にみんなと一緒に息を合わせて、同じタイミングで動く難しさもあります。バク転ができたとしても、歩幅や進む距離と合わせて、リズムも一緒にして速度を合わせないとずれてケガに繋がったりもするので、気を付けるところはたくさんあります。

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新体操が軸ではありつつ、熱い友情と葛藤のストーリーも魅力な本作。主軸を担うお二人として見せていきたいところや、幼馴染みの関係性をどうやって作っていくか、その計画はありますか?

西銘:僕と洸はもともと仲が良いので、アドリブを含め、仲が良いからこそできるお芝居も結構あると思うんです。こういうところを出していった方が親友っぽいよねとか、洸と話しながら進めたいです。僕たちは親友という立場から始められるからこそ、〝親友になりきる〟のではなくて、〝さらなる親友らしさ〟を出せる部分を追及していけたら、観ている人たちに僕らが演じる晴彦と朔太郎の関係性を伝えられるのかなって。

高野:冒頭、晴彦と朔太郎が一緒に目標を決めるシーンがあるんですけど、それがまさに僕らが18歳の時に共演して、夜ご飯食べながら話していた内容と似ていて。「上を目指して頑張っていこう」とか、熱いことを話したりしていたんですよね。そういう会話からも、僕らと彼らは一緒なんだなって思うんです。僕らは4年ぶりの共演ですけど、朔太郎たちも高校が違う中で久しぶりに再会して、一緒の大会に出るという部分も僕らと似た境遇だなって思ったりして。だからこそ、2人の関係性は自然に作り上げられるんじゃないかなと思っているので、注目してもらえたら嬉しいです。

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西銘:稽古をやっていて感じたのは、もし洸じゃなかったらできていないものがあるというか、僕と洸の関係値があるからこそできるものが絶対にあるということ。より一層そういう部分をたくさん出すことができたら、すごく良いものになると思うんだよね。

高野:確かに。1から作り上げるわけじゃないもんね。

西銘:うん。それに、相手が洸だからこそ稽古に入った初日から意見を言い合えるというか。そういうことができる現場ってなかなか無いと思うので、安心感がすごいです。

高野:僕も、相手が同い年の駿で本当に良かったです。

西銘:う、うん(照)。

高野:ただ、僕が18歳で共演した時は、お芝居の上では完全に駿の方が先輩だったので。

西銘:いやいやいや!

高野:そこは今も尊敬しています。だから芝居を素直に受け入れながらも、同い年だからこそ僕が思ったこともすぐに言える関係なので、すごくやりやすいですね。

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晴彦と朔太郎が新体操への憧れを抱くシーンがありますが、お二人が子どもの頃に憧れたものや大人になって挑んでみたことはありますか?

高野:この前「ネプリーグ」という番組の収録をさせてもらったんですけど、あれはまさに憧れを実現した瞬間でしたね。ちっちゃい時から観ていて、「あー、やりたい!」と思っていて。ゲーム好きなので、テレビの中でクイズやゲームをやっているのをすごくうらやましく思ってたんですよ。

西銘:分かる!

高野:だから「ネプリーグ」に出させてもらった時は童心に帰るというか。しかもそれをお仕事としてやれている喜びがありましたね。

西銘さんは?

西銘:僕、ちっちゃい頃からやりたいって思ったことはだいたいやってきたんですよ。

高野:ハタチ超えてやったことってある?

西銘:料理! ちっちゃい頃、お母さんが料理を作っているのを見るのがめちゃくちゃ好きだったんですよ。で、「手伝わせて!」って言うんですけど、「ケガするから、危ないから」って言われていて。一人暮らしするようになって初めて料理を作ってみて、親の大変さが分かったし、〝料理ってこんなに時間がかかるんだ〟ってことも分かったんです。そういうものを知れてまた一歩成長したなって思いましたね。

高野:確かに、洗い物とか〝こんな大変なんだ〟って思ったなぁ。

西銘:そう!

高野:〝こんな無の時間ある?〟みたいな(笑)。

西銘:そうそう。ご飯食べて「じゃあ洗い物置いとくよ」って言ったら、「分かった、置いといて」ってフラットに言われてたけどさ、実際のところ、すごく大変だよね。

高野:確かに。

西銘:一人暮らしして初めて気付いたことがたくさんありますね。

高野:でもいいね、親が憧れの背中みたいな感じ。

西銘:うん。親は偉大。

高野:親は偉大だね。

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本作は演出が中屋敷法仁さんということで、どんな演出が展開されていくのか楽しみなのですが、お二人の中で〝ここが楽しみ〟という部分はありますか?

西銘:中屋敷さんとやることによって面白いアイデアが出る理由って、中屋敷さんは役者がアドリブや面白いシーンをやっている時にすごく食い入るように見て、人一倍笑ってくれるんですよ。そういう姿を見て僕たち役者もテンションが乗ってきますし、じゃあもっとなかやす、なかやし……。俺さっきから中屋敷さんって言えてる!?(笑)

高野:難しいよね(笑)、中屋敷さん。

西銘:僕、今日の取材で1回もちゃんと言えてないかもしれない(笑)。

高野:ははは!

西銘:やばいやばいやばい。つまり、役者も中屋敷さんを思って、いろいろアイデアを出すっていう。愛があるからこそ、そこに僕たちも応えたいという思いがあるから、どんどん自分たちのアイデアやアドリブが出てくる作品になってくると思うんです。だからすごく良い意味で気持ちよく泳がされている感じ。

高野:そうだね。

西銘:ここはこうしてって決めるのではなくて、ニュアンスだけ伝えて〝じゃああとはお任せします〟っていう形だから、自分達もやりやすく、話し合いながらできると思うんだ。

高野:誰に?

西銘:その……屋敷さんに。

高野:呼び方!(笑)

西銘:屋敷さんって言っちゃった(笑)。もう絶対アウトだよ……。

高野:ははは!

西銘:会う時までに訓練しておきます(笑)。いっちばん難しいですもん!

高野:でも稽古初日に言ってくれたけどね。「屋敷さんって呼ばれています」って。

西銘:そうだった!

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高野さんは?

高野:駿が言った通り、見てくれている姿が本当に嬉しくて。いい所を見つけたらたくさん褒めて伸ばしてくれるんですよね。で、笑ってくれるし。たまに独り言を言ったりもするんです。テレビ観ているときの感覚で「そうなんかい!」ってツッコんでくれたりもするんですけど、それが面白くて楽しくて。僕らにとってはすごくやりやすいんです。
僕らも中屋敷さんが思いついたアイデアを教えてもらうんですけど、それを聞くのも楽しみで。中屋敷さんがアイデアを思いつく瞬間は、時間が経てば経つほど出てくるので、それを僕らも待ちながら僕ら自身もクリエイティブなアイデアを出していくという。そういう作り方をするのは恥ずかしかったりもするんですけど、それが全然恥ずかしくなくアタックしていける現場なので、いろいろなことにチャレンジできて楽しいです。

みんなのアイデア合戦みたいになっていくんですね。

西銘:そうですね。笑ってくれるってことが、こちらからしたらすごくありがたくて。アドリブに挑戦するって結構な勇気が要るんですけど、笑ってもらえることで〝やってみて良かった〟って思えるし、それがダメだとしても「じゃあ次はこうやった方がいいんじゃない?」っていうアドバイスをくださるので、本当にありがたいなと思います。

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最後に、1年越しとなる公演を楽しみにしている皆様にメッセージを。

西銘:ファンの皆さんも1年間期待しながら待っていてくださって非常にありがたいです。僕たちも本当に〝本番まであと少し〟というところで中止になってしまって、悲しかった思いや、悔しかった思いがあるので。その思いも全て乗せて、本番では自分達の出せる100%を出したいと思っています。
しかも、前回中止になってしまったことで「前回より良いものを」という気持ちがキャスト全員にあって、すごく素敵な作品になると思います。ぜひ期待して待っていてほしいです。

高野:キャスト一人一人のパワーやスキル、そしてやる気と情熱がものすごく高くて、僕もワクワクしている状態です。『タンブリング』の稽古を進めるうちに、仲間を信頼することの大切さがどんどん滲み出てくるんですけど、それってこのご時勢にピッタリだと思っていて。この競技を通じて、友情や仲間を信じることの大切さというものが絶対に伝わると思うので、ぜひ観ていただきたいです。
暮らしが彩られていなくても、皆さん一人一人に勇気を与えられるような作品になっていると思うので、ぜひその感動を体感してほしいです。

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(写真左)
たかの・あきら
1997年7月22日生まれ、福岡県出身。主な出演作に、舞台「KING OF DANCE」(高山 空役)、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ(膝丸役)、『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stageシリーズ(山田一郎役)など多数。
オフィシャルサイト
オフィシャルTwitter
(写真右)
にしめ・しゅん
1998年2月20日生まれ、沖縄県出身。主な出演作に、舞台『おおきく振りかぶって』(三橋 廉役)、劇場版『リケ恋~理系が恋に落ちたので証明してみた。~』(雪村心夜役)、映画『ツナガレラジオ~僕らの雨降 Days~』(アクト役)など多数。
オフィシャルTwitter

舞台『タンブリング』

【日程】2021年6月11日(金)〜13日(日)
【会場】大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
【日程】6月17日(木)~24日(木)
【会場】東京・TBS赤坂ACTシアター
【脚本】渡辺 啓
【演出】中屋敷法仁
【出演】
野村朔太郎:高野 洸、北島晴彦:西銘 駿、古賀大輔:元木聖也、岩崎達寛:納谷 健、荻原五郎:北乃颯希、吉田健二:廣野凌大、谷 慎太郎:西野太盛、井上正也:梶原 颯、ディーン飛鳥:バーンズ勇気、鈴木昌平:綱 啓永、白井幹太:蒼木 陣、岩崎和寛:長妻怜央

オフィシャルサイト
オフィシャルTwitter

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※応募締切:2021年5月20日(木)23:59まで
※当選者にはTwitter DMにてご連絡差し上げます。


写真:林 恵理子
テキスト:田中莉奈

©️2021 舞台『タンブリング』製作委員会

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