【大平峻也】「終末のワルキューレ」~The STAGE of Ragnarok~ SPインタビュー【Sparkle plus vol.6】
全世界の神代表 vs 人類代表が一対一〈タイマン〉で激突する、人類の存亡を懸けた13番勝負! 累計発行部数900万部突破の大人気漫画『終末のワルキューレ』が舞台となって11月27日より上演される。
人類代表闘士の一人、アダムを演じるのは大平峻也。創造主によって創られた最初の人間、〝全人類の父〟を演じるその心境について伺った。解禁と同時に大きな驚きと話題を呼んだ〝ほぼ全裸〟ビジュアルの秘話も!?
こくみん共済coop ホール/スペース・ゼロ提携公演
「終末のワルキューレ」~The STAGE of Ragnarok~
【日程】2021年11月27日(土)~12月5日(日)
【会場】東京・こくみん共済coopホール/スペース・ゼロ
【原作】『終末のワルキューレ』≪作画≫アジチカ ≪原作≫梅村真也 ≪構成≫フクイタクミ(「月刊コミックゼノン」連載/コアミックス)
【脚本】Spacenoid Writers' Room(月森 葵/野ノ栖千晶/会沢 青/伊藤栄之進)
【演出】加古臨王
【ドラマターグ】伊藤栄之進
【出演】飯窪春菜、田上真里奈、
郷本直也、大平峻也、中河内雅貴、山口智也、加藤 啓、関本大介(大日本プロレス)、鯨井謙太郒、相馬圭祐、
佐藤永典、永島敬三、片山浩憲、大見拓土、新谷姫加、田中しげ美 他
オフィシャルサイト
果たして事務所はこれ、OK出すのか?
原作の漫画は元々ご存知でしたか?
大平:知ってました! 僕、漫画がすごく好きなので。よく漫画アプリとかで〝一巻無料サービス〟ってあるじゃないですか。あれで色々な漫画を読んで、「いいな」と思った作品は買うようにしているんです。『終末のワルキューレ』もそんな流れで単行本を買って読んでました。
その時はまさか、ご自身がアダムを演じることになるとは想像もつかなかったのでは?
大平:それなんですけど、僕一度に本当にたくさんの数の漫画を読むので、キャラクターの名前を全部覚えられなくて……。なので最初「役の名前はアダムです」と聞いた時に、パッとアダムの姿が浮かんできたわけじゃなかったんですけど、読み返した時に「うわ! この役か!!」みたいな(笑)。
衝撃のビジュアルですもんね。
大平:衝撃でしたね! 葉っぱ一枚だけじゃないですか! 「果たして事務所はこれ、OK出すのか?」と思っていたんですけど、僕もやっぱりもう27歳になったので。
これまでは自分の写真集とかでも露出したこと無かったんですけどね。上裸すら無かったと思います。なので初めて自分の体とちゃんと向き合いました。これまでは可愛らしい役、綺麗な役が多かったので、華奢な体を求められることが多かったんです。でも今回のように筋肉マッチョな役で、隅々まで見られる可能性があると考えると……ちょっと筋トレもしなきゃ、なんて思いました(笑)。
双眼鏡は持ってこないでほしいです(笑)
ビジュアル撮影も、今までとは違った緊張感があったのでは?
大平:前日は「どこまで毛を剃ったら良いんだろう?」って……、(マネージャーに)別に言ってもいいよね!? 男の子だもんね?
マネージャー:はい、男の子ですし、もう大人ですから。
大平:そう、もう大人ですから(笑)。原作のアダムは本当に葉っぱ1枚しか身につけてなくて、お尻も綺麗に見えてるじゃないですか。なので除毛クリームとカミソリでとにかく全部の毛という毛を剃って……、(男性インタビュアーに)剃ったことあります? あの、僕の、葉っぱが付いてるところの毛……。
無いです(笑)。
大平:無いですよね!? 剃った時の気持ちは計り知れないですよ!? だって男子のシンボルじゃないですか!(笑)。
確かに!(笑)
大平:それを剃り進めていくのはすごく勇気が要りましたね。ふと前を見ると、風呂場の鏡に映る自分に「僕は何をしているんだ……」と思ったりして。でも次の日の撮影を考えると、本当に葉っぱ一枚しか身につけられないかもしれないし、もしかしたらその葉っぱがものすごく小さいかもしれない。そんな可能性を考えると「……やっぱり剃らなきゃいけないな」と。
でも結局、パンツに葉っぱがついているものが用意されていたので拍子抜けでしたけどね。まあ、「僕は別に葉っぱ一枚でも良かったけどね〜」なんて思いつつ、でもやっぱり内心は「良かった〜!!」って思いました(笑)。
そこまでご準備された渾身のビジュアルだったんですね(笑)。
大平:やっぱり、あれだけ衣服が少ないというのも初めてなので……だから僕のファンの方とか、もしかして双眼鏡とか持ってくる方もいるかもしれないですけど、ちょっと持ってこないでほしいです(笑)。
双眼鏡の向きとか気になっちゃいそうですね(笑)。
大平:「どこ見てんだ?」ってなるかもしれないので、ちょっとそれは控えていただいて(笑)。まあ実際は見られてても分からないので大丈夫ですけどね。
世界一有名な人物〝アダム〟を演じるということ
アダムのキャラクター面については、演じる上でどのように捉えていますか?
大平:やっぱり僕はまだ27歳でバリバリ中二病なので、アダムの〝全人類を愛する〟気持ちを分かりきっているわけではないです。でも〝全人類の父〟であるこの役をやる上で、自分の子どもを守るのに理由は必要ではないですよね。アダムからしたら、もう名前も分からない子もたくさんいるわけじゃないですか。普通の人間だったらそこでどうしても愛情に差が出てくると思うんですよ。それでも全人類をちゃんと愛せるということが、このキャラクターの素晴らしいところだと思っています。
そう考えると、逆算したら僕ら人間はみんな兄弟になるわけなんですよね。なので、たくさんの人を善悪を超えて愛する気持ちというのを、この約1カ月の稽古で自分の中に落とし込めたら、役としても人間としてもきっと成長できるなと思っています。
すごく壮大な視点が必要な役ですね。
大平:壮大ですよ。だって〝アダム〟ですからね。他の登場キャラクターもそれぞれ壮大ですけど、アダムという人物は旧約聖書の始まりの部分に書かれている人なので。聖書って〝世界一読まれている本〟と言われているじゃないですか。世界一読まれている本の、世界一有名な話が「アダムとイヴ」だと思うんです。世界一有名でみんながイメージを持っているであろう〝アダム〟という人物を演じる、ということに当たっては、自分の中でいろんな可能性を考えています。僕なりの結果を出せたらいいなって思ってますね。
きっと筋の通ったすごく良い舞台が出来るんじゃないかなと思います
今作の演出を担当される加古臨王さんは、ミュージカル『刀剣乱舞』(以下、『刀ミュ』)に始まり、大平さんのバースデーイベントの司会も務められるなど深い関係かと思います。
大平:そうですね。でも演出家としての臨王さんには会ったことが無いので、どういう演出をされるのかすごく期待しているし楽しみなところです。普段の臨王さんは本当に優しくて、自分が演じる役だけじゃなくて他の役にも、キャスト全員に対してすごく愛情のある方なんです。
僕なんかだと、『刀ミュ』で今剣をやらせていただいた当初は全然可愛く出来なくて。そこで稽古中に演出家が「加古やってみろ」と、臨王さんが代わりにやって見せてくれたりもしたんですけど、それがすげー可愛くて!(笑)。そういうのもあって、臨王さんには役者の先輩として色々聞いたり教えてもらったり、よく相談に乗ってもらっていたんです。なので役者の気持ちがすごく分かる人だと思いますし、演出家としてまた違った臨王さんが見れるんじゃないかなと、今からすごく楽しみにしています。
加古さんは今回の舞台化が決まる前から元々『終末のワルキューレ』がお好きだったそうですが、「これを舞台化するのは大変だろうなぁ」と思いながら読まれていたそうです。大平さんは漫画やアニメ等に触れる際、舞台化を意識したり自らが演じることを想像したりしますか?
大平:うーん……例えば舞台やドラマを観る時だと、どうしてもお仕事の目線は入ってきちゃいますね。でも漫画やアニメに関しては、あくまでも〝趣味〟としてそこにあってほしいというか。楽しめなくなっちゃうのは嫌だから、そこは切り離して観るようにはしています。こうして舞台化などでお仕事として作品に携わらせていただいた時に初めて、「この作品、この役を舞台上でどう表現するんだろう?」と考え出す方ですね。だからこそ、その作品を純粋に好きな一般の方の気持ちもなんとなく分かりつつ、それを体現する側のやり方というものも考えつつ、みたいなことが、自分の中では出来ているんじゃないかなと思っています。
そして今作の脚本やドラマターグにも『刀ミュ』でお馴染みの伊藤栄之進さんが参加されています。伊藤さんにはどんな印象をお持ちですか?
大平:やっぱり〝深い作品を書く人〟ってイメージが強いですね。僕は『刀ミュ』でしかまだお世話になったことが無いんですけど、「その物語の裏はどうなってて」とか、「この人物はこうなってて」とか、本当に緻密に考え込まれて書かれる方だと思います。
例えばアダムの側から見たらゼウスは敵であり悪なんですけど、ゼウス側から見ると、罪を犯して追放されたアダムこそが悪で。僕がこの『終末のワルキューレ』という作品で一番魅力的だと思っているのが、作者の方がそれを、どちらも否定せず肯定して描いているところなんです。伊藤さんはそういう深いところをちゃんと書く方だと思うので、今回の舞台も「原作では描かれてなかったけどアダムってこういう人だったのかもしれないな」とか、「ゼウスってこうだったのかもしれないな」っていう発見がすごく多いものになるんじゃないかな。そして、役者としても役のことをすごく考えてくれる臨王さんが演出を手掛けるとなると、きっと筋の通ったすごく良い舞台が出来るんじゃないかなと思います。最強タッグだと思いますね。
今回、観客席も「人類側指定席」「神側指定席」と、応援したい役側で分かれているんですよね。
大平:そうなんですよ。例えば神側に座っている方からしたら、僕は敵じゃないですか。でも僕が原作をアダム目線で読んでいても、なんか「ゼウスも頑張れ」って応援したくなっちゃったように、作者の方がどちらも肯定しているところがこの作品の魅力だと思うので、神側観客席にも「アダムも頑張れ」って思ってもらえたら、アダムとして自分がステージに立つ意味はあるんじゃないかなって思ってます。
おおひら・しゅんや
1994年2月8日生まれ、東京都出身。主な出演作に、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ(今剣役)、『青山オペレッタ THE STAGE』(矢地桐久役)、演劇調異譚「xxxHOLiC」(雨童女役)など。2022年1月29日より、舞台「サザエさん」(フグ田タラオ役)への出演を控える。
ohira-shunya.com
有料部分では、迫力の肉弾戦に臨む今のお気持ちや、
思わず盛り上がった〝武器〟にまつわるお話、
これまでの経験からたどり着いた大平さんの〝役作り〟の秘訣、
アーティスト活動についても少しだけお伺いしました。
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