【唐橋 充】「テレビ演劇 サクセス荘3」新メンバーインタビュー①
2.5次元舞台で大人気の俳優たちによる本番一発勝負の「テレビ演劇 サクセス荘」が三たび開幕!
「Sparkle note」では3期より加わった新メンバー、唐橋 充と立石俊樹のソロインタビューをお届け!
謎多き新住人・百鬼(なぎり)役の唐橋 充さん。“想像以上”だったという「サクセス荘」の世界について、演劇というフィールドをこよなく愛する唐橋さんから熱く語っていただきました!
ご本人による自撮り付きです♪
からはし・みつる
1977年5月30日生まれ、 福島県出身。主な出演作に「仮面ライダー555」「侍戦隊シンケンジャー」、舞台『刀剣乱舞』維伝 朧の志士たち など。また、出演舞台『最遊記歌劇伝-Sunrise-』が2月11日より上演。
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百鬼という役についてどう捉えていますか?
唐橋:(百鬼が目指している)“テーマパークプロデューサー”ってすごく大きな夢だと思うんですよね。これは土地開発や町おこしの話にも繋がってくると思うんです。
私は福島の出身なんですが、福島は大きな被害があった地域の一つなんですよね。地元の市役所に同級生がいて、福島の町おこしのアイディアを出し合ったりしているんです。そういうこともあってか、テーマパークプロデュースという役どころを、土地開発に結びつけた運命的な受け止め方をしています。
でもこの捉え方ってきっと間違っていて(笑)。もっとキラキラした話として作っていかなきゃいけないんだろうという焦燥感は持っております。ちゃんと。
実際に撮影されてみていかがでしたか?
唐橋:想像以上に“一発”でしたね(笑)。「とはいえ、本当は何回か撮ってるんでしょ?」って思ってたんですけど、そんなこと全くなくて。びっくりしちゃいました! 「サクセス荘」はデジタルじゃないんですかね? テープで撮ってるんですかね?
きっとテープなんだと思います(笑)。
唐橋:ははは(笑)。いやぁ、まんまと洗礼を受けました。演劇というのは、幕が開いたらもう止まりませんから。止めることへの後ろめたさというのは、体に染みついておりますので。
演劇とは分かりやすく、みんなが“台本”というものへ同じ方向を向くというエッセンスに溢れているんですよね。“テレビ演劇”という名前ですが、演劇っていいなと改めて思いました。
今回の唐橋さんの出演に、舞台で共演している椎名鯛造さんや蒼木 陣さんからの祝福のツイートを拝見して、皆さん素敵な関係性だなと思いました。
唐橋:蒼木さんって本当に優しいんですよ。「ごめんなさい、ツイートしちゃいました」みたいな連絡を頂いたりしてね。
そして椎名さんもね、ニヤニヤしていましたよ。「なんで俺じゃないんだよ、唐橋!」って言ってました(笑)。「とりあえず、先に戦地を見てきて」ともおっしゃってましたけどね。椎名さんは本番一発でもできるだろうなぁ。あの人は本当に切り返しが早いものですから。
今回、百鬼がかけている眼鏡は自前のものなんですけど、撮影の時にレンズを外されちゃったんです。コンタクトもしていないので、目が悪くてカメラが見えないんですよね。だからカメラがどこにあって、どのカメラで撮られているか分からなくて(笑)。そういうこともあって、ほぼ演劇としてやっていますね。
(取材当時)まだそんなに収録も重ねてないこともありますが、なかなかやっぱり……上手くはできていないなぁと。きっとね、鈴木拡樹さんなら初めていらしたとしても、きちんと折り目正しくキラキラを産み出されるのでしょうけど、私は多分、慣れた頃に終わってしまうんだろうなって。それは始まる前からずっと思ってます(笑)。
以前、本誌『Sparkle vol.43』で取材させていただいた時も、“新たな演劇の形”への取り組みについてお話しいただきましたが、この“テレビ演劇”というものは、演劇の歴史の中で唐橋さんにとってどんな風に刻まれていますか? 新しいと感じるのか、逆に原始的な要素があるのか。
唐橋:昔はテレビをつけると、舞台中継をしていたことがあったんですよ。劇場ブームの辺りでは鴻上(尚史)さんとか三谷(幸喜)さんの枠もあって。深夜の枠に「演劇集団キャラメルボックス」や「惑星ピスタチオ」といった演劇人の方々が出ていたり、ワクワクする時間がそこにはあって。今は「サクセス荘」が松田(誠)さんの手で生み出されている。これは本当にすごいことと感動しています。こういう方がいらっしゃるから、“演劇の火”は消えないんだって思うんです。
そしてさらにすごいのが、「サクセス荘」の作り方ですよ。後のレジェンドたちが切磋琢磨、死に物狂いでちゃぶ台の上からマンガを産み出した「トキワ荘」に重なる作りなんですよね。また何年後かにこの青年たちが「あぁ、サクセス荘に出ていたんだ」って語り継がれるシナリオですよ? もう、キュンキュンきちゃう。
キュンキュンする作品に唐橋さん自身が参加することにも、大きなトキメキがありますね。
唐橋:はい。でも同時に、私が今回お声掛けいただいた理由ってなんだろうって常々考えるんです。それがもう……検討もつかないわけですよ(笑)。私はただただ「うわ、みんなすげー」って、みんなの演劇的才能にキュンキュンしてるだけで、全くご期待に添えないままですから。
だから私はきっと、語り部となるべきポジションなのだと思い至ったんです。「サクセス荘」がどれだけすごいのかってことを現場現場で言い広める、広報部の1人なのだと。そのように自覚したのであります。
ある意味、心から演劇を愛している唐橋さんが新メンバーとして入ったことで、演劇作品を作る重みのようなものが、映像表現の中でも出てくるんじゃないかなと。
唐橋:ああ、それは良いですね。僕が言ったことにしておいてください(笑)。でも、なるほどね。良いか悪いか、私のできるできないは置いておいて、演劇の知識だけはありますからね。
愛と知識を兼ね備えた唐橋さんの存在、とても大きいと思います。
唐橋:ただキュンキュンしてるだけなんですけどねぇ。こういう環境に身を置けることは本当に恵まれてると思うし、やっぱりさすがのキャスティングだと思いました。
演劇には大事な要素があるんですよ。それは「ちょっとひと手間」、そして「気遣い」。ちょっとひと手間というのは、もうちょっとやろう、まだまだできるという心意気ですね。例えばこの作品ではリハーサルは1回だけだけど、みんな諦めたりしないんですよ。それぞれ自分で考えてきて、濃縮されたものをバンッ!とぶつけるリハーサルになっている。最初からラストのチェックみたいな感じで行われるんですよね。
「気遣い」というのは、“俺だけ面白けりゃいい”じゃなくて、どうぞどうぞと、ここはあなたに拍手を送るべきだっていうのをみんなが分かっているということ。それが共演者全員できているんです。「サクセス荘」を産み出された方々もすごい。そして中身を作り続ける彼らも本当にすごいなって。だからこそ、それを伝える語り部になりたいなと。
本作での実際の立ち位置はどのような?
唐橋:それが、語り部的な要素が一切ありませんでしたね(笑)。百鬼は“ずっと4階にいる人”なんですね。部屋にこもって出てこないから、気づかなかった住人もちらほら(笑)。「サクセス荘に一番ピッタリですね」と言われて、なるほどなと(笑)。確かに私にはぬぐいきれない留年感があるよな〜と(笑)。
そういう意味では、みんなを見守っていく立場になるかもしれないですよね。
唐橋:そうかもしれないですね。今後どう転がっていくのか楽しみです。そして、出番がもうちょっと減るといいなぁ(笑)。
と言うことは、たくさんの出演シーンを期待してもいいですか?
唐橋:ははは(笑)。なるほど、裏を取ればそうですね。引き続きお楽しみください!
水ドラ25「テレビ演劇 サクセス荘3」
【放送局】テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知
【放送日時】
テレビ東京、テレビ大阪:毎週水曜 深1:28~1:58
テレビ愛知:毎週水曜 深1:35~2:05
BSテレ東/BSテレ東4K:毎週月曜 深0:00~0:30
【原案・プロデュース】松田 誠(ネルケプランニング)
【脚本】徳尾浩司、川尻恵太(SUGARBOY)、ニシオカ・ト・ニール
【監督】川尻恵太(SUGARBOY)
【出演】和田雅成、高橋健介、髙木 俊、黒羽麻璃央、spi、立石俊樹、有澤樟太郎、定本楓馬、玉城裕規、寺山武志、小西詠斗、唐橋 充 ※劇中部屋番号順
唐橋 充さん掲載バックナンバー
『Sparkle vol.43』
鈴木拡樹×椎名鯛造×唐橋 充
『最遊記歌劇伝-Sunrise-』鼎談インタビュー&撮り下ろしグラビア8P
+綴じ込み付録 特製ピンナップ
©「テレビ演劇 サクセス荘3」製作委員会
テキスト:田中莉奈
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