220930

前田です
イヤフォンで音楽聴いている
それって、ひとりきり

眠らない時計の音 肌でリズムをとるように
重なる時針と分針 揺れる月と地球のように
辞書を引いて 辞書を引いて 辞書を引いて
刻々 一刻 進んでいっても
義理堅い前髪が風で歪む苦い味
いつのまに埋もれてく靴底の冬の味
あなたの声よりもずっと鮮明に覚えてる

空洞 覗く 瞳の裏の
空洞 覗く 説明のいらない
ことば 枯れてく 言いたいことの
ひとつ ふたつ 街に溶けてく

騒げない喧騒の中 ふたり抜け出せないまま
繋げた点と点の先 を見ているまま
意味を教えて 意味を教えて 意味を教えて
刻々 一刻 進んでいっても
不意 沈むその言葉詰まる言葉苦い味
めくれないカレンダー四ヶ月後は春の味
あなたの愛だけをずっと鮮明に覚えとく

空洞 覗く 瞳の裏の
空洞 覗く 説明のいらない
ことば 枯れてく 伝えたいことの
ひとつ ふたつ 昨日に置いてく

空洞 覗く 瞳の裏の
空洞 覗く 説明をしないと
ことば 枯れてく 言えなかったことの
ひとつ ふたつ 明日を腐らせる
空洞 覗く 瞳の裏の
空洞 覗く ずっと覚えている
筈の きみも 昨日に忘れてく 街に忘れてく

前田

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?