静寂の珈琲

ＧＷ7日目。
特に予定もたてていなかったのに、朝目が覚めたら天気は快晴。
気温も上々ときた。
雨なら一日家に籠れたものの、天気ならば何かしなくてはいけないと思ってしまう。

最近久しぶりに読書を続けていて、今は4冊目の途中だった。
本を読む時間が久しぶりに楽しかったものの、自宅だと他に誘惑が多すぎて進まない。
電車だと距離が短いので進まない。
それならカフェへと以前から作戦を練っていた。
よし、今日こそカフェに行こう。
それも静寂な。

特に珈琲が好きなわけでもないけれど、
珈琲のある所には静寂がある。
と勝手に思っているのだ。

1回目の挑戦は町中だった。
『長居できるカフェ』と検索すればそれなりに出てくるものの、いままでカフェ巡りなんてあまりしていない。
ひとりで初めての店に入る勇気がなかったからだ。
だから素敵なカフェの名前がグーグルマップで表示されても、結局足はコメダに向いた。
その日はトーストした玉子サンドを頬張り、がやがやとざわめく店内で小一時間本を読んだ。

2回目の挑戦も町中だった。
それも昨日のこと。
学生時代にバイトをしていたドトール。
店舗は違うが、大通り公園に面していて景色もいい。
しかも店内は静かで、サウンドも流れていない。
素敵な静寂を見つけたと内心喜んだ。
2階席の公園側の座席をゲットし、本を開く。
と思ったら開始１０分後ぐらいに軽快な洋楽が流れてきた。
思わず本を閉じ、ミルクレープを頼むついでにこう告げた。
『店内の音量、もう少し小さくできますか？』

ミルクレープはおいしかったが、結局音量は大して変わっていなかった。
静寂ゲット、失敗。

そんなわけで3回目、本日は3度目の正直といこう。
以前足を運んだこともあり、雰囲気も良い。
自宅からのんびり歩いて行けばいい。
そうして選んだカフェ。

落ち着いた雰囲気で大人っぽい。
これなら静寂も最高だろうな。
でもその前に腹ごしらえを。

これぞカフェのカレー✨
フルーティーで美味しい。
そしてセットの🍰。

ガトーショコラもいただく。
ここまでは完璧。

が、最初はすいていた店内も昼時を迎え、久しぶりの逢瀬に会話に花が咲くお客さん。
ファミリーもやってきたらあっという間に店内は賑やかに。
静寂ゲットにはならなかったようだ。

でも本を読むにはいい感じ。

店内にある本は自由に読んでも良くて、何人かのお客さんが手に取っていた。
今度は本に出合いに来ればいいかな。

本当はもっと静かなカフェだってあるのだろけど、フードメニューも重視しちゃう。そしてお初のところは勇気がいる。
何より、移動手段も限られる。

原付ゲットしたら、ちょっと遠い静かなカフェに旅に出よう。
またそんな野望を抱きながら本を読む。

東畑さんの『心はどこへ消えた？』を無事読み終わり、
（途中眠気に負けそうになったが頑張れた）
『なんかかこいいから』と憧れていたカフェでnoteを実施する。

書いていて一つ思い出す。
学生時代、初めてバイトをしたのがドトールコーヒーだった。
特に珈琲に詳しいわけでも、好きなわけでもなかったのに、友達がカフェでバイトをしていて『なんかいいな』と思ったから志望した。
なんとなく始めたドトールのバイトは大した仕事もできず、そのうちいたたまれなくなって店長に泣いて辞めたいといったこともあった。
結局先輩から別のバイトを紹介されてドトールを辞めてしまったが、いい経験をさせてもらったと思う。

私の人生は大体が『なんとなく』から始まっていて、気が付いたら道を進んでいる。
良く言えば『縁があって』、悪く言えば『テキトー』なのだけど、なんとなく前者を選んでプラス思考で終わっとく。
きっとほんとは、それでいいんだ。

さて、そろそろ帰ろう。

家に帰ればハムスターと静寂が待っている。