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【前編】私達はどこから来たのか?私達は何者か?スペースキーはどこに向かうのか?


スペースキー採用担当の野添です。実は私、在籍5年半を超えた古株社員なんです。今回はアウトドア業界で事業を展開するスペースキーが、なぜ現在の事業展開になったかの沿革をお伝えすると共に、現在のビジョン/ミッション策定のきっかけについてを記事にしました。

■前編
・弊社の沿革について
□後編
・弊社のビジョン/ミッションについて
・アウトドア市場の現状と今後の可能性について

【対象となる読者】
・アウトドアを仕事にすることに興味がある方
・これからスペースキーへの応募を検討されている方

【記事を作った目的】
過去から現在の事業展開をお伝えすることで、今後私達が目指しているビジョンの基礎を共有することです。
源流から知っていただくことで、今のビジョンをより深く理解し、”もし、一緒に働く会社とした場合にどう感じるか?”を見極めていただきたいと考えています。

ご応募後のカジュアル面談等では、この記事を叩き台としてご自身のキャリアやスキルアップについても伺いながら、お互いマッチしそうかを確認していきます。

【現在のスペースキー】

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現在スペースキーでは13のサービスを運営中(キャンプ場運営は関連会社、CAJは外部団体)
サービスをご存知の皆様との接点の大部分は、マトリクスの上半分にあるオンラインのサービスだと思います。が、実を言うと現在は下半分にあるオフラインの事業にもチャレンジをしている最中です。
この記事を読んで頂いた皆様に、スペースキーの印象を良い意味で裏切ることが出来れば幸いです!

【創業期のスペースキー/実は旅館・ホテル向サービスが祖業でした】

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スペースキーの設立は2007年。ヤドバンスという名前の旅館・ホテルの自社サイトに設置する予約システムを提供。自社サイトからのweb予約手数料と旅館・ホテルのサイト制作による受託収入が売上の大半を占めていました。

■当時の提供価値:事業者(旅館・ホテル)の課題解決
■当時の課題:「じゃらん」「楽天トラベル」などの台頭による予約競争激化

【アウトドア事業初期/キャンプへのハードルを下げよう!!】

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そこで、既存事業のノウハウを活かした新規の収益事業を検討。
2013年からキャンプ場の予約をとにかく簡単にすることでキャンプに行きやすくなる新サービス:キャンプ場検索・予約サイト『なっぷ』をスタートしました。

なっぷ開始から一年でサイトへのアクセス数は日本有数のキャンプ場ポータルとなりましたが、様々な事情もあり初年度の売上は累計7万円でした。(なかなか衝撃的ですよね 笑)

様々な事情の内のひとつが“キャンプを始めるハードルの高さ”。当時はキャンプに関するwebメディアは今ほど多く存在しておらず、キャンプ初心者の情報収集は雑誌もしくは個人のブログが主流でした。

・初心者向けの雑誌が入手できないと一覧性の高い情報が得られない
・個人ブログはピンポイントの記載が多く、欲しい情報が網羅されていない
この情報取得コストを下げることができれば、ユーザーがよりキャンプをしやすくなる=キャンプ場の予約が増えるという仮説からキャンプwebメディア『CAMP HACK』を立上げました。
※企業スローガンの「もっと自由なアウトドアを、すべての人へ」が決まったのもこの時期だった気がします

■なぜキャンプ事業を選んだのか?
・SEOに強いページ構造づくりやCVしやすいデザインのノウハウを持っていたこと
・弊社代表の佐藤が元々保育関連のコンサルをしていたこと
上記二点から、“子ども×宿泊で何か事業を展開できないか?”と考えたことがキャンプ事業に参入したきっかけとなります。

■当時の提供価値:ユーザー(キャンプに行きたい人)の課題解決
■当時の課題:キャンプへのハードルの高さと事業の収益化
いつ、どこに行くかを解決するためのサイトを作ったものの、そもそもキャンプに行く為のハードルが高く、実際にキャンプに行く人はキャンプに慣れた人が中心

【オンライン事業拡大期/アウトドア事業収益化

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キャンプに行くためのハードルを下げるために展開していったアウトドア事業ですが、先に収益化したのはwebメディアのCAMP HACKでした。
実際にキャンプに行くためのハードルは高くとも、キャンプを検討している人は多く存在したことで、アドネットワーク/アフィリエイト/記事タイアップと、広告収益を軸に収益化に成功しました。

■メディア事業の横展開

初期のCAMP HACKでは“テント”のキーワードで調べるユーザーはキャンプとの親和性が高いユーザーと考え、キャンプ用/登山用に関わらずテントを紹介していました。

ただし、
・実際にはキャンプと登山は異なるニーズであり、それぞれのユーザーが存在すること
・メディア事業による収益化が見えたこと
上記理由から、登山ニーズのユーザーにもアウトドアへのハードルを下げる取組が必要なのでは?との考えからYAMA HACKをスタートさせました。
キャンプ、登山と事業を展開したことでアウトドアを意識するようになり、自然な流れで釣りメディアにも参入したというのがメディア事業横展開の経緯です。
メディア事業の横展開により、収益的にも安定。従業員数も25名に増え、雑居ビルからオフィスへと移転することもできました。

■toB向リアルイベント開催
また、同時期の『なっぷ』に関しても徐々に成長。お取引先となるキャンプ場の数は200先を超え、多くの事業者様との関わりができた中で、
・キャンプ場では意外と同じ悩みを抱えていることが多い
・キャンプ場は同業のつながりが少なく、孤独である
との実態も見えてきました。

そこで、リアルの場でキャンプ場同士のつながりを作り、一緒にキャンプ業界の未来を考えるイベントとして、『キャンプイノベーションサミット』を開催したことが、その後のオフラインでの活動を意識するきっかけになっていきます。
■当時の提供価値:ユーザー(キャンプに行きたい人)+事業者(キャンプ場)の課題解決
■当時の課題:アウトドア全般のハードルの高さ
ユーザーにも事業者にもアウトドアの情報が不足していること。情報を届けるためにはオンラインだけでは限界があることを実感

【オフライン事業展開開始/ジャンルの壁超え模索】

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キャンプ場予約サービス「なっぷ」に始まり「CAMP HACK」「YAMA HACK」「TSURI HACK」とオンラインのメディア事業を拡大・収益化に成功した2015~2016年。
さらに、アウトドア初心者へのハードルを下げるべく、スペースキーが新たに始めた事業が「ギアハック」と「ソトシル 」の2つです。

■中古用品買取事業開始

中古買取事業を開始した背景は主に下記二つです。
1. アウトドアの初期投資費用の高さ=アウトドアへのハードルの高さ
⇒中古買取事業によって、市場に低コストの選択肢を増やすことができれば、アウトドアを始めるためのハードルが下がり、ユーザー増加につながること。
2.ポストキャンプとしてのアウトドアレジャーのきっかけづくり
⇒キャンプの主流層であるファミリー層は、子どもが小学生高学年になると部活や塾が始まり、一泊二日の時間がとりづらくなりキャンプに行く回数が減少。
アイテムの買換えにより、日帰りでできる登山や釣りを子どもの成長に合わせて楽しめるようになれば、より長期的にアウトドアを楽しんでもらえること

アウトドア用品の面からもハードルを下げることで、業界のユーザー増加につなげたいとの考えが基となっています。

■アウトドアアプリ『sotoshiru』開始

新規情報事業のアプリ『sotoshiru』の開始も、上記2(ポストキャンプとしてのアウトドアレジャー)の側面があります。
ジャンルとしてはアウトドアですが、キャンパー/登山者/釣り人とそれぞれの興味は全く別物であり、それぞれのメディアジャンルの壁を越えて興味を持ってもらうことは非常に難しいです。
しかし、“キャンプに使える登山用品”に興味を持ったキャンパーを、スワイプひとつで登山タブに誘導。偶然登山タブで見かけた“絶景の登山ルート情報”との出会いを創出できれば、より自然に多ジャンルのアウトドアに興味を持ってもらえる可能性があります。

アプリによってジャンルの壁を超えるきっかけが作れれば、アウトドアの多様な楽しみ方へのハードルをより簡単に下げることができるとも考えています。

■情報提供から課題解決のきっかけづくりへ

幸いなことに各サービスが成長し、日本でも最大級の規模となったことで、情報発信の協力依頼を中心により多くの方から依頼をいただく機会が増えていきました。
反面、環境問題や自治体の取組等、弊社での情報発信だけでは解決できない問題を目の当たりにする機会も増えていきます。
そこで、『キャンプイノベーションサミット』を『アウトドアイノベーションサミット』へと拡大。キャンプ場に加え、メーカー、国・行政を巻き込んだイベントにすることで、アウトドア及び関連する可能性のある業界全体とのつながりを作るためのきっかけづくりへと役割を変えていきました。

【オフライン事業拡大/より長く豊かなアウトドアの実現へ】

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直近では、アウトドアの定義を捉えなおしたことによる、ランニング/自転車のメディア立上げなどのオンラインでの更なる横展開に加え、合弁会社設立によるキャンプ場の保有・運営。
キャンプ場向けレンタル事業・アウトドアイノベーションセンター設立などのオフラインの取組を立上げ、よりアウトドア業界や自然保護活動にも積極的に関与していくようになりました。

■キャンプ場運営開始

キャンプ場検索予約サイト『なっぷ』の契約キャンプ場数も日本最大級に。
なっぷの運営部隊でも様々な相談をいただくことが増え、コンサルティング的な機能もより求められるようになってきました。
そこで、運営ノウハウを持つ外部の会社と合同会社を立上げ、自分達でキャンプ場運営を開始。
キャンプ場運営に効果が出た施策を『なっぷ』を通じて全国のキャンプ場さんに還元できるようになることでよりキャンプ場業界にも貢献ができるようになると考えています。

■キャンプ場向けレンタルサービス開始

キャンプ場向けレンタルに関しては、端的に言えば三方良しのサービスの実現を目指しています。
キャンプ場の管理人さんはキャンプ場運営のプロですが、キャンプ用品のプロではありません。レンタル用品の選定やメンテナンス等は一部キャンプ場にとってはハードルが高く、初期投資コストも負担になります。

ユーザーからすると、レンタル用品がキャンプ場に揃っていないことで、キャンプに行くためのハードルが上がってしまいますが、キャンプ場からするとユーザーが満足するキャンプ用品を準備することは難しい。

そこで、キャンプ用品の選定~購入までをスペースキーが実施。無償でキャンプ場にレンタルすることで、キャンプ場のレンタルが充実。ユーザーもキャンプに行きやすい環境を整えることができるようになります。
キャンプ場はレンタル用品を揃えることで、これまでと異なるユーザー層の取り込みが可能となり、スペースキーは予約手数料が増加。というのを理想形としています。

■アウトドアイノベーションセンター設置

アウトドアイノベーションサミットを開催するようになったことは、私達自身の意識を変えるきっかけにもなりました。
アウトドア業界の将来について考えるイベントを主催したことをきっかけに、持続可能性についても取組む必要性を強く実感。自然保護団体との取組や行政・自治体との連携など、業界外との連携機能を強化。
アウトドアでの情報提供を中心に事業をスタートしたスペースキーですが、現在ではアウトドアをより長く豊かに続けられる仕組みづくりに主体的に取組めるよう形を変えてきました。

■直近のお取組


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上記の様に、スペースキーでは課題解決を中心に様々な事業領域へと進出していきました。
事業を展開し、社員が増えていく中で、私達自身の考えが変わっていった部分もあれば、会社としての考えが上手く伝わらない場面も増え、企業が成長したが故の軋轢なども顕在化しています。
※いわゆる、〇〇人の壁ですね

・体制の整備
・管理職の能力開発
諸々を進めている最中ではありますが、その中核として、今後の方向性となるビジョンを定め、会社として一丸となれる体制づくりに取組んでいます。
後編は、今後のあるべき姿についてのご紹介です。

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後編はこちら

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