見出し画像

星組 BIG FISH 観劇感想

 先日、縁あって星組のBIG FISHを観劇することができました。
元々非常に良い評判は聞いていましたし、円盤・配信等が一切ない極めて貴重な公演ということでかなり期待値高めで観劇しました。
実際、出演者の皆さんは実力派ですから、安直に言えば”良かった”のですが、一方で「あー、めっちゃ凄かった、感動した〜」とは言い切れない自分もいて。
今日は、そんなモヤモヤを少し綴ろうかなと。
一部、不快に感じる方がいる表現もあると思いますので、予めご了承頂けると幸いです。

演技スタイルの違和感

 私は、普段は月組を中心に観劇する人間で、星組を観るのは「めぐり会いは再び」以来です。めぐ会いはドタバタコメディなのであまり気にならなかったのですが、今回のようにがっつりヒューマンドラマをやる公演となると、「あれ自分が馴染んでる演技スタイルと違うな…」と違和感を感じてしまいました。
うまく言語化できているかわかりませんが、月組のお芝居は一見地味だけど、演者の心の中が見えるようなスタイルだと個人的には感じていて、時折出演者と観客の間に見えないコミュニケーションが生じている感覚があります。
一方、星組はどちらかというと”魅せる演劇”なのかなと感じました。
完全に好みの問題ではあるんですが、今回は「セリフははっきり聞こえるし感情もこもっているけれど、出演者の心の内が見えないのは残念だな…」と感じてしまいました。

話の筋に納得いかない部分があった

 これは私がまだ大学生で家庭を持った経験がないからかもしれませんが、どうしてもエドワードに対して「なんていいお父さんなんだ」「本当はすごく愛に溢れた人なんだ」と思うことができなくて…。
多分、ほとんどの人はエドワードの愛情の深さに気づいたからこそ、ラストのところで感動していたと思うのですが、自分は物語前半のウィルのように疎ましく思う気持ちが抜けなくて、少し冷めた目で見てしまいました。

とはいえ何だかんだ良い公演でした

 まあ、上記のような部分もあったとはいえ、実力派揃いだけに、クオリティーはすごく高かったです。メインキャストは皆さん歌うまだったし、おそらく初めて大役を与えられたであろう下級生も皆生き生きしていて、今の星組の充実感が伝わってきました。
 特に、良かったのは極美慎さんですね。勝手に、スターオーラ先行型の方だと思っていましたが、すごく素直にお芝居に取り組まれる方なんだなと感じられたし、歌も普通に良かったと思います(なぜか歌は今一歩みたいな評価をしている人が多いですが)。
 あと、個人的にご縁がある茉莉那ふみさんが、ヤングウィルとして大活躍だったのも嬉しかった。贔屓目も入っているかもしれませんが、まさに演技じゃない演技という感じで、本当にああいう男の子が実在しているようにしか見えませんでした。
他にも、星咲希さん、鳳花るりなさんなど目を惹く下級生がたくさんいて、貴重な公演を観劇できてよかったし、これからの星組が楽しみです。

 

サポート頂けましたら、語学のスキルアップに使わせて頂きます!