お金の使い道
普段、どんなものにお金を使いますか?
私は「経験」に使います。
これは人に会い、色々な考えを吸収できることになるのでオススメです。
きっかけは、母が小学6年生で行かせてくれた山村留学でした。
山の中で1年間、親元を離れて転校し他地域から集まった子どもたちと共同生活をする
サポートとして、20代の女性と50代の男性、ご飯を作ってくれる寮母さんがいました。
小学3年生〜6年生の計15人の共同生活。
親と会えず(イベントごとには会えたり長期休みは帰省できました)の生活を小学生で経験したと話すとすごく驚かれますが、私は遊びに行く感覚だったんですよね。
全く会えないわけではなかったのでホームシックにはなりませんでしたが、3年生で初日の夜に家に帰りたいと泣いていた子がいたのはハッキリと覚えています。
辛い時期もあったけれど総合的にはすごく楽しかった。
親ではないが親より厳しい言葉で叱られた時もあったけど、良き思い出です。
テレビもゲームもなかったけど、自然の動物と触れ合ったり山菜を積んだり。初めての川遊びも経験し田植えや稲刈り、冬には氷柱も取りに行ったなぁ。
経験にお金を使わせてくれた両親には感謝しかない。
今でもそれは活きていて、物にあまり使うことはない。
どっちかというと自己投資やスキルアップに使っている。
無意識にあの山村留学での経験が反映されている。
経験をするとたくさんの人に会える。自分が知らない世界へ入っていける。
物は劣化してしまうけれど、経験は感情として残る。
あの村には定期的に訪れていて、大学生の時に山村留学していた子どもたちと触れ合う機会がありました。
当時の身長から見えていた景色と違っていて不思議な感覚。
変わらない景色もあった。
女性の方はもういなかったのだけれど、男性の方はいたので当時の思い出話で盛り上がりました。
歳を重ねられたその方は「もう来年は別のとこで働く予定なんだ」とどこか寂しそうに、前向きに仰っておられた。
「訪れるのは2度とないかもしれない」
年期が入った柱やロッカー、寝泊まりした部屋、洗面台、お風呂場。
じっくりと、じっくりと当時の思い出を振り返り一緒に過ごした仲間を想った。
実家とも違う、もう一つの家の存在。
親ではないけれど、親のようなお二人。祖母のような寮母さん。
いつも気にかけてくれていた地域の方々。
山村留学生を受け入れてくれた、地元の小学校の生徒と先生方。
友達とも違う、11人の仲間。
あれから5年ほどが経ち、その時予感した通り訪れてはいない。
だけど故郷ってそういうものじゃないですか。
いつも帰れるとは限らない。
でも一生覚えている。
彼ら、彼女らとの思い出を久しぶりに思い出すことができ幸せです。
同じ経験をした方々には、まだ出会ったことはない。
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