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自殺対策関連センターまとめ

2020年現在、自殺対策関連の”なんとかセンター”が複数存在します。業務内容やその位置づけに混乱するので、「センター」と名の付く組織を、各ホームページを参考にまとめてみました。

●厚生労働大臣指定法人 ​
いのち支える自殺対策推進センター

Japan Suicide Countermeasures Promotion Center(JSCP)

2020年4月から「自殺総合対策の牽引役を務める」組織です。定められている6つの事業は、①調査研究・検証とその成果活用の促進、②調査研究・検証を行う者に対する助成、③自殺対策の情報収集や整理・提供、④地域の自殺対策の助言や援助、⑤自殺対策の研修、⑥その他附帯業務、とのことです。

※ちなみに、その前身は自殺総合対策推進センター(2016~2019年)
Japan Support Center for Suicide Countermeasures (JSSC)
国立精神・神経医療研究センター(NCNP)内の組織で、「地域レベルの実践的な取組を中心とする自殺対策を支援するためのエビデンスの蓄積と現場で自殺対策を支える関係者への専門的な技術支援を強化していくこと」が役割でした。JSSCがNCNPから独立して、JSCPになりました。
※※さらにその前々身は同じくNCNP内に存在していた自殺予防総合対策センター(2006~2015?年)です。もうホームページは存在していません。当時センター長だった竹島先生の資料によると、①情報発信、②調査研究、③政策提案、④関係機関の支援、⑤研修、⑥ネットワーク構築、が役割だったようです。

地域自殺対策推進センター

自治体の自殺対策を担う部署で、○○県自殺対策推進センター、○○自死対策推進センター、○○自殺予防センター等の名前が付いています。概ね各自治体の精神保健福祉センター内に設置されています。住民への啓発活動やメンタルヘルスチェック(一次予防)、ゲートキーパー養成研修や電話相談(二次予防)、自死遺族の分かち合いの会(三次予防)など、地域によって取り組んでいる内容は異なります。

●一般社団法人 
自殺予防と自死遺族支援・調査研究研修センターCenter for Suicide Prevention and Survivor Support (CSPSS)

2020年2月~に設立です。定款によれば、①調査研究、②情報収集と発信、③ネットワーク構築、④地域自殺対策の支援、⑤人材育成、⑥啓発や遺族などの権利擁護、⑦自殺対策のモニタリングと自殺対策の在り方に関する提言、⑧その他、が事業内容です。

●一般社団法人 
日本自殺予防センター

日本自殺予防学会により、教育研修を担う組織として2020年9月~発足しています。これから始動予定のようです。

●認定特定非営利活動法人
国際ビフレンダーズ東京自殺防止センター

電話相談、面接・手紙相談、自助グループ、ゲートキーパー研修など、ボランティアで自殺予防活動を行っている民間組織です。岩手、あいち、大阪、宮崎にも活動中の自殺防止センターがあります。
大阪自殺防止センターが先に在り、1978年に国際ビフレンダーズに加盟。その後、西原由記子氏が1998年に東京自殺防止センターを設立。歴史が長いです。

●認定特定非営利活動法人
京都自死・自殺相談センターSotto

相談、グリーフサポート、啓発を3本柱として2010年から活動している民間組織です。当事者のためのいろんな集いやシンポジウム、出前研修などもやっているようです。ひろしまSottoと、とうほくSottoもあります。

●特定非営利活動法人 
自殺対策支援センター ライフリンク

2004年10月設立以降、自殺対策基本法の成立を始め、日本の自殺対策を牽引してきたNPO法人です。自殺総合対策、自死遺族ケアの推進、自殺予防・防止のための啓発活動など、幅広く取り組んでいます。

●特定非営利活動法人 
全国自死遺族総合支援センター<グリーフサポートリンク>

総合的な自死遺族支援の拡充をはかるため、2008年に発足した民間組織です。遺族支援、ネットワーク構築、普及啓発、人材育成、政策提言を行っていて、ライフリンクとも関連が深いです。

●特定非営利活動法人
あきた自殺対策センター 蜘蛛の糸

2002年に設立され、相談、啓発、ネットワーク、被災者支援、自殺対策に関する提案を行っている秋田県の民間組織です。現在オンライン相談の拠点をつくるためのクラウドファンディングをやっています。申し込みました。

大阪府自殺未遂者支援センターIRIS-アイリス―

関西医科大学救急医学講座の総合医療センター内にあります。救急医療機関に搬送された自殺未遂者のうち、IRISの支援同意を得られた方に、1年間継続的なフォローアップを行っているそうです。


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