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センサ行動認識

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スマホや各種センサを使った人間行動認識について、連載します。
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【2050年のIT】近未来を予測できる世界、Ability-awareな世界

(この記事は、2020年4月に情報処理学会誌に寄稿した記事を、25%以上改変した物です。)  30年前ごろには、1989年にベルリンの壁が崩壊し、1990年にWWWが公開されたが、私が何をしていたかと言えば、私は高校生で、N88BASICしか知らなかった。  その時の情報処理学会の「30年後の情報処理」特集を読むと、応用指向の記事が、現在を的確に予測できていた傾向にあるように感じた。特に、松下氏は、ICカード、50インチのフラットディスプレイ、電子書籍、掃除ロボット、と、

センサ行動認識のチャレンジ1

この記事は人工知能学会「私のブックマーク」2021年3月号に寄稿した物のほんの一部を、推敲もかねて載せます。マガジンに連載予定です。 以下の続きです。 チャレンジ1: センサの多様性センサ行動認識においては、用いられるセンサの種類やそのハードウェア規格、取り付け方などの用法を細かく規定することができず、実際に用いられる際には多くのバラエティがあると考えられます。 ウェアラブルセンサの場合は、 体の様々な部分につけられたり、環境センサの場合は外気温や明るさ、気圧といった場所

センサを用いた行動認識(Sensor-based Human Activity Recognition)

この記事は人工知能学会「私のブックマーク」2021年3月号に寄稿した物のほんの一部を、推敲もかねて載せます。マガジンに連載予定です。 センサ行動認識の研究論文は190万件以上!近年、スマートフォンをはじめとする携帯デバイスが爆発的に普及しましたが、スマートフォンの中には、半導体集積技術を使ってセンサなどの機械部品を作るMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術の実用化のおかげで、すでにいろいろなセンサが搭載されています。 例えば、バネの