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KING SUPER LIVE 2024 DAY1感想

2024年5月11日(土)16時00分よりKING SUPER LIVE 2024のDAY1が開催された。
アニソンの過去と未来がここにあると言うキャッチコピーから察するに、
DAY1は間違いなく過去、思い出である。
会場となったKアリーナ横浜だが、前評判にネガさがあったものの、新しい会場というだけあり、立地以外はわりとよさそう?といった第一印象だ。開演30分前に入場したがスムーズに入ることができた。
本日の座席は

Level1 A3ブロックの前方列花道付近ということもあり、
ステージの様子が肉眼で確認しやすい位置であった。
以下本編について

以下セットリスト

KING SUPER LIVE 2024 DAY1 
01.Exterminate
02.STARTING NOW!
03. ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡
04. EASY LOVE
05. インフィニット
06.WILL
07. 嵐の中で輝いて
08. 不安定な神様
09.夢想歌
10.HELP
11. メリトクラシー
12. It' s My Soul
13.ヨトギバナシ
14.SHAKE! SHAKE! SHAKE!
15.NEW WORLD
16. 星のオーケストラ
17.PSYCHO:LOGY
18.BAD END
19. 僕らのステキ~sutekiバージョン~
20.赤い華-You're gonna change to the flower 
21. You&Me
22.Baby's Breath
23.恋の天使 舞い降りて
24.水の星へ愛をこめて
25. Ubugoe
26. DREAMS
27.Shining Tears
28. インモラリスト
29.silky heart
30.TRUST IN ETERNITY
31.Million Futures
32. 輪舞-revolution
33.Birth
34.NEW ORDER
35.BREAK IT!
36. 残酷な天使のテーゼ
37. 魂のルフラン
38. イグジスト
39. 明日へのbrilliant road
40. シドニア
【コラボコーナー】
41. Preserved Roses 蒼井翔太×七海ひろき
42. 天使のゆびきり 堀江由衣×上坂すみれ
43.Ride on shooting star 愛美×KATSU ( angela ) × ヨシダタクミ ( saji )
44.哀戦士 森口博子×米倉千尋×麻倉あきら
45.STAND UP TO THE VICTORY 宮野真守×内田雄馬×保志総一朗
46.COSMIC LOVE 水瀬いのり×岡咲美保
47. 甲賀忍法帖 奥井雅美×atsuko ( angela )×Suara ×カノエラナ
48.Little Wish ~lyrical step~ 田村ゆかり×水樹奈々
49. innocent starter 水樹奈々×田村ゆかり
50.Give a Reason ALL LINE UP


本編

オープニング~水樹奈々

定刻より10分ほど遅れての開演。
暗転し、オープニング映像と壮大な音楽に会場が包まれるなか、正面のステージを見るとバンドメンバーの顔ぶれが見馴れたメンバーなことに気づく。
すぐさま青いペンライトに持ちかえる。
そしてメインステージ上段より我らが水樹奈々が登場だ。
記念すべきキンスパ2024の開幕としての選曲。
根絶,絶滅,皆殺し,駆除,駆逐とこの曲の意味は当時諸般の事情で延期に追い込まれたKING SUPER LIVE 2022に対するスタッフ、演者、そしてファンへの屈託した気持ち不安、不満をすべて根絶するかのようなパフォーマンスだ。
もちろんキングの稼ぎ頭となったシンフォギアシリーズの楽曲でフェスの開幕としてはいい選曲だったのではないだろうか。
そして次にギターソロから始まったのは、
アニメ「この美術部には問題がある!」オープニングテーマSTARTING NOW!こちらも我々ファンからすると最近よく耳にする曲である。
私は水樹奈々のファンなのでもっと食った選曲をしてほしいという感情を抱くことは事実ある。
しかし、今日は水樹奈々も水樹奈々以外を見にきたお客様を相手にしなければいけない。
これがフェスと個人タイトルの違いである。
特に彼女はオープニングアクトを努めているので、逆に言うと水樹奈々の世界観を全開に披露するよりは大衆受けを狙い場を暖めることが求められる。
キャッチーかつ、コールアンドレスポンスもあるこの選曲はファンとしての感情との解離はあれど彼女が任された大役を考えると称賛を送りたい。
「溜まりに溜まった思いをぶつける用意はできているか!最高に熱い夜にしよう!KING SUPER LIVE 2024開幕です!」と、アニソン界の女王が開会を宣言する。

上坂すみれ

こちらは先ほどと違い世界観のあるアーティストだ。
「水樹奈々さんの後に歌うことになってしまったアーティスト上坂すみれです!」と急に始まるボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡は若干のふわふわ感はあったが次の曲EASY LOVEでは観客を煽り会場を盛り上げる。

岡咲美保

TVアニメ「Extreme Hearts」オープニングテーマ、インフィニットを披露。
本日は彼女のソロとしては1曲の歌唱だ。
前回の2018年でいうと若手も2曲はパフォーマンスしていたが、演者の数や2日間行うということもありこういう形になったのだろう。
彼女のファーストライブにも私は参加したがやはり規模が違いすぎる。
元々地元のカラオケ大会荒らしだっただけのことあり、自肩の強さは充分ある彼女だ。
カメラにウィンクをするなどファンサも抜かり無い。
レーベルのフェスというパッケージにおいてキンスパという場は若手に大舞台を経験させるという発想でもあり、さすがアーティスト一人ひとりに注力を注いできた三嶋プロデューサーならではのステージだと感じる。
彼女の武道館ソロといった夢に、今回のキンスパは十二分に糧となっただろう。

米倉千尋

WILLのイントロから会場が沸くのを身体で体感することができる。
 嵐の中で輝いて、についてもお家芸の強さを見せつけられる。
2015年と同じラインナップだがカルチャーとはそういうモノである。
彼女が呼ばれた理由こそがこの二曲なのだ。
他にも自分の代名詞をひっさげて登場するアーティストが数多く登場する。

Suara

マジでアクアプラス祭り始まったのかと錯覚した。
要求したところにパシッと球が来たような気持ちよさ。
特筆すべきは夢想歌のイントロ。
キンキンキンキン!のSEが高まりポイントでしかなかった。

愛美

ソロでパフォーマンスする姿は今回が初めて。
メリトクラシーのリズムになぜか聞き覚えがある。
初見なのにすごく耳になじむのだ。
後でわかったが自分の好きなクリエイター提供した曲だった。
こういう曲との出会いもまたフェスの醍醐味である。

七海ひろき

初見だったがパフォーマンスどうこうでなく女性だと言うことに驚きを隠せなかった。
パワフルに歌い上げる姿からは想像がつかない。

カノエラナ

こちらも初見。
最近KACの所属したらしい。
喋ってる声と歌声のギャップがすごいなとなった。

内田雄馬

素直に華があるな、と感じた。
SHAKE! SHAKE! SHAKE!はノリもよく階段を両足で降りて見たりと
場が一瞬で明るくなった。
曲もパフォーマンスもさることながらMCもうまい。
場を盛り上げるだけじゃなく空気作りがすごい。
自分の空気をこの短時間で作り上げるのは見ていて気持ちがいい。
東京ドームの時も感じたが普通にいいなと感じたので、
機会があれば単独公演にも足を運んでみたい。

saji

ヨシダタクミのバンド。
KACに所属していることを今回の参加で初めて知った。
phatmans after school時代の曲は聴いたことがあったが
sajiとしては今回初めて曲を聴いた。

蒼井翔太

どこから出てきたのかわからなくて気づいたら椅子に座っててワロタ。
イントロでキョロキョロしてしまったのであんまりノれなかったのだが、
2曲目のBAD ENDではタイトルコール後の黄色い悲鳴も相まってテンションが上がった。
MCで内田雄馬に触れているのが印象的だった。

國府田マリ子

予想外すぎる選曲と一曲ではけていく姿の両方に驚きを隠せなかったw
MOMENTをやらんかい!となっていた。
Horizonでもいい。
もう一枠あればと言うのが素直な印象。

椎名へきる

風が吹く丘やらんかい!
だめよ!だめよ!だめよ!!をやらんかい。
こっちは選曲の意外性はなかったものの、
2曲は欲しかったなあという欲がでるラインナップでした。

田村ゆかり

キングを離れてからはライブに足を運んではいなかったが、
当時自分が参加していたときと同じ温度感を感じられて嬉しかった。
MCでの「みっしーほんとにありがとう」が心に響く。
公私ともに彼女を支えていた三嶋プロデューサーとの関係性を象徴する言葉だった。
そして自分の立場をピンチと表した彼女のファンへの気持ちを綴ったかのようなMCからのBaby's Breathに撃ち抜かれる王国民を目の当たりにし、
少し感動してしまった。

やまとなでしこ

予定調和と言えばそうなのだろう。
しかし、目の当たりにするそれはとてもまぶしい。
自分も若かりし頃にやまとなでしこという時間をリアルで体感したオタクから当時の話を聞かされたことがあるし、もう一度それを待ちかねているという話を10年ほど前に聞かされた。
この先また二人が歌う姿が見られるかはわからないがオタクとして生で見られてよかったと素直に感じる。

森口博子

ホントこの人を見てると奈々ちゃんもまだまだいける!と思わせてくれる鮮度がある。
年輪のように重ねる深みはあれど鮮度が抜群にいいと感じさせる若さは奈々ちゃんに通じるモノがある。

麻倉あきら

ガンダムXは個人的にとても好きなガンダム作品。
後期OPも歌って欲しかったが子供の頃の思い出がよみがえるあの感覚は
とてもいい。

保志総一朗

名刀過ぎるShining Tears。
何度聞いてもいいものはいい。
キンスパッピー。

堀江由衣

ダンサーを引き連れての登場。
2曲目はバニラソルトかな?と思ったらsilky heartで高まった。

水瀬いのり

TRUST IN ETERNITYのイントロとメインステージの彼女の姿に気分が高揚する。
個人的に歌っているときの表情がすごくいい。
MCせーのって言ったら曲名を言ってくださいとコーレスに触れ始まるMillion Futures。
さらに会場を沸かせる。
「ラストー!」と観客のコールを煽る声が若干裏返るさまに表情が揺るまずにいられない。

奥井雅美

輪舞-revolutionは個人的アニソントップ10に入る名曲。
奥井さんのパワフルな歌声とバンドサウンドがうまくかみ合っている。
ギターソロからのラスサビまでの展開が最高すぎる。

宮野真守

もはや一人のタレントとして完成されている。
NEW ORDERでのダンスは同じ人間の動きとは思えない。

高橋洋子

残テのダンサーが増えていた。
一番有名なアニソンと言っても過言ではないこの曲。
ライブだとすっかり印象が変わってしまった。

angela

初日のトリである。
左右の会場上段から二人別々に登場し客席を沸かせる。
二人ならではの演出だ。
シドニアでのお決まりのパフォーマンスから、ライブ映えするその楽曲に会場は最高潮をむかえる。

コラボコーナー

蒼井翔太と七海ひろきのPreserved Rosesから始まったコラボコーナ。
堀江由衣と上坂すみれの天使のゆびきりはセンターステージの歌唱のためモニターを見ていた。
二人の独特なペンライトの振り方が興味を引く。
愛美×KATSU×ヨシダタクミのRide on shooting starも3人のギター演奏と粋な演出である。
哀戦士は森口博子×米倉千尋×麻倉あきらとこちらはガンダムソング歌手3人によるコラボだ。
お次も機動戦士VガンダムのオープニングSTAND UP TO THE VICTORYを宮野真守×内田雄馬×保志総一朗の3人で披露。
大暴れの宮野、内田に終始押され気味の保志総一朗の姿が印象的だった。
COSMIC LOVEを歌うは水瀬いのりと岡咲美保だ。
水樹奈々がいるにもかかわらず本人不在のコラボに不満げな人もいた印象を受けるが、それは悪いことではない。
水樹奈々が歌う水樹奈々の楽曲にしか興味を感じない、感情を揺さぶられないというのはファンとして至極まっとうな意見だと感じる。
それに関しては私も同意見だ。
ただ今回に関しては声優のカラオケというわけではない
彼女たちは水樹奈々に感化され、自分の進む道を決めた経緯があり、
なにより私たちと同じファンだったのだ。
過去=思い出というコンセプトにおいて彼女たちの思い出として、
自分がパフォーマーでなく一人のファンだった頃に思いをはせながら歌う楽曲に水樹奈々は必要ないと私は思った。
夢を恋と比喩すること多い彼女だがそういう意味でもCOSMIC LOVEという選曲は私はとてもいいものに思えた。
そして次は甲賀忍法帖、奥井雅美×atsuko×Suara×カノエラナの四人でこちらを歌い上げる。
シンプルに全員の声がパワフルで先ほどのCOSMIC LOVEとは一変して会場の空気を変える。
そして田村ゆかり×水樹奈々で歌うはLittle Wish ~lyrical step~だ。
二人の共演は「魔法少女リリカルなのは」15周年記念イベント『リリカル☆ライブ』以来となる。
当時はこの曲を二人で歌うことは無かった。
リリカルライブ当時すでにキング所属ではなかったが、今回はキングレコードのアニソン部門のライブと言うことで三嶋さん直々にオファーを出したものと思われる。
公私ともにアーティストをサポートしてきた彼は特にゆかりんとは私としてのサポートが多かったようだ。
当時はお互い葛藤の中いろいろな決断をしなければいけない立場にあったと思慮される。
今年は魔法少女リリカルなのは20周年の年でもあり、今後の展開を予感させるようなそんな幕開け的なモノも感じる。
私は世代的にも2004年は今の自分を形成する上で大きな年代であり、
間違いなく自分のアニソン声優という世界の真ん中に彼女たちがいたわけで、その二人がこの規模のステージにそろってたっていることにとても感動した。
innocent starterにおいても「急にゆかりさんが手をぎゅーっと握ってくださって、なのはの気持ちになってるんだなって思って。私もフェイトとしてハグをしました」奈々ちゃんがインタビューでコメントしていたが、あのシーンで当時のファンは感情を揺さぶられたのではないだろうか。
リハーサルはあまりせず、2人でそのときの気持ちで動こうと決めていたともコメントしており、これは時間的な制約ももちろん加味されていると思うが、その中でファンの心をしっかりとつかむ二人はさすがとしか言い様がない。
ラストは全員でGive a Reasonを歌い上げ6年ぶりのフェスを締めくくった。

総評

基本的にテンポよく進行は進み、とても見やすく感じた。
キンスパはアニソンフェスの代名詞であるアニサマと比べると、
各アーティストのファンが多く参加している印象を受ける。
前回から6年も経過しており、初回においては9年前とさらにコロナ禍もあったりで、今回初めて参加した人も多くいたように感じる。
声優さんや声優アーティストの曲は聴くけどアニメもそこまで見ないし、アニソンも詳しくないみたいな人も数少なくはない。
そういった環境を考えるとキンスパで何をやりたかったのかということが見えてくる。
レーベルフェスと言うことで青田買い的な要素もあるわけで新たな推しを見つけたり新しい価値観を形成するきっかけにもなる。
若手だけでなく今はサブスクも豊富であるため、過去のアニソンや曲に触れることもでき全世代が互いに文化交流できる場でもあるのだ。
初日は過去がテーマであり過去を持つ人。
要するに思い出であり、その過ごした時間の結果が今日の日にあった気がする。
キャストが手をつないだり抱き合ったり、二人で歌っただけでなぜこんなに騒いでいるんだと思う若い人もいたかもしれない。
しかし若い人たちにとっての今が10年後20年後に我々の今日になる日が来るのだと感じた。


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