NANA MIZUKI LIVE HEROES 2023感想テーマ「僕の私のヒーロー、ヒロイン」 

NANA MIZUKI LIVE HEROES 2023を終えての感想を久しぶりに書き残したいと思う。

自分はヒーローが大好きでアメコミや特撮、漫画、映画でヒーローと名の付く物に憧れてきた。

ではヒーローとは何か
ヒーローとは、英雄のことと、神話や物語などの主人公のこと。ヒーローの多くは、普通の人を超える力・知識・技術を持ち、それらを用いて一般社会にとって有益とされる行為、いわゆる救世主としての行為を行う者。

自分は水樹奈々スーパーヒーロー説というのものずっと主張していた。
自分が主張する水樹奈々スーパーヒーロー説というのは、
ファンの前では笑顔を絶やさず絶対に声優・歌手として水樹奈々というスーツを脱がないこと。
要するに近藤奈々(今は結婚したので違うが)としての部分を出さないのだ。
そしてファンに対して、自分の声優、歌手としての仕事に対して正義の心に似た高潔さ誠実さで向き合う姿勢とその人間性の輝きはまさにヒーローだ。

水樹奈々POWER GATEというラジオにて

ライブタイトルが発表され、 LIVE HEROESというタイトルに心が躍った。
水樹奈々=ヒーローという思いを抱いていた自分にとってここまで高まるライブタイトルがあっただろうか。
そして奈々ちゃんのラジオ番組
水樹奈々 POWER GATE内のコーナーGATE-0七において
「僕の私のヒーロー、ヒロイン」というテーマでのメール募集があった。
本当は僕の私のヒーロー、ヒロインは水樹奈々さんですという内容でメールを投稿したかった。
しかし自分が思う「水樹奈々」という存在に抱くイメージと彼女本人の意思がずれることを恐れた。
要するに自分の水樹奈々像というものを彼女に押しつけてしまうのではないかという恐怖、そしてこのコーナーはリスナーがメールを採用され
ることでポイントを稼ぎポイントレースを行うという趣旨のコーナーであることから採用されやすいメールを作成した。
事実違う内容で書いたメールは採用されたが嬉しいという感情はなかった。

ここでいう自分の水樹奈々像というものを実際のメールから抜粋すると

ヒーローというと圧倒的な力で悪者をやっつけ、空を自由に飛び人々を助け世界を救う存在をイメージするのですが、あの超スーパーヒーローこと、
スーパーマンを演じた俳優、クリストファー・リーヴがとあるインタビューにて「ヒーローとは何か?」と問われ
「どんな障害にあっても努力を惜しまず耐え抜く強さを身につけていったごく普通の人」と答えたのです。
80万トンの物体を持ち上げる怪力を持ち、核爆発にも耐え、銃弾も受け付けず跳ね返し高速で飛行し眼から熱線を放射するスーパーマンがこう答えたのです。
奈々さんはまさにどんな障害があってもそれを乗り越えるために努力を惜しまず、何事にも耐え抜く強さを身につけた普通の人。
そんな普通の人に僕はパワーをもらっています。
怪力がなくても核爆発に耐えられなくても眼からビームが出せなくとも、
僕たちを支え明るく照らしてくれる存在。
そんな水樹奈々というヒーローに僕は救われた一人です。

以上が本当は投稿したかった内容の一部である。
少し話はずれるがGATEレースと呼ばれるこのポイントレースにおいて自分は人とかぶらないということを大切にしている。
単純に競合すると採用率が下がるからである。
今回のようなテーマだと水樹奈々という内容で送るリスナーは他にも必ずいるからだ(事実いて採用されている)
その為自分は内容を大幅に変更してメールを投稿したが、満足感はなかった。
嘘を投稿したわけではないが、採用されるメールを書いても書きたいメールが書けなかった自分に対しての後悔が強く残った。

そんな気持ちを抱いたまま迎えた
LIVE HEROES 2023 -LIGHTNING MODE-
セットリストや演出構成については別途まとめたいと思うが、
本編ラスト前のMCにて「私水樹も鉄人とか言われますけどワイヤー無いと飛べないし、手からビームとか出せないし、ただの人です」

この言葉がすごく自分に刺さった。
奈々ちゃんも同じ気持ちだったんだと。

それだけではなくさらにはファンのことを奈々ちゃんはヒーローと呼んだ。

ここで映像について触れておきたい。
あくまで独自解釈を過ぎないことを前提に読んでほしいのだが、
ヒーローに憧れる奈々はペンを持ち帰り思い描くヒーローの姿をノートに描き出す。
かっこいいヒーローがいくつか描かれるが、納得いかない様子でゴミ箱に捨てる。
最終的に不格好ながら味のある奈々ちゃんが描いたようなヒーローができあがり納得したような表情で物語が始まる。
これはヒーローとは憧れという側面を持っていながら主人公は自分(等身大の自分)というメッセージのように感じた。

自分の物語の主人公は当たり前ながら自分自身なんだというメッセージ。
ファンのことをヒーローと呼ぶ奈々ちゃんのMCとリンクした。
HEROESとは水樹奈々が演じたヒーローたちという意味と、
水樹奈々をはじめとしたヒーローを中心に集った我々まで含めた意味での
HEROESなのであればアンコールの2曲、ミラクル☆フライトとPOP MASTERの選曲は納得感が強い。

『DELIGHTED REVIVER』は、コロナ禍で停滞してしまったエンターテインメントを盛り上げていきたい!という想いで作ったという発言があり、
コロナ禍のライブでは『LIVE RUNNER 2020 → 2022』『LIVE HOME 2022』と今回で3タイトル目になるが、エンタメの存在そのものが否定されたようなコロナ禍において今まで以上に奈々ちゃんのメッセージが色濃く際立ったものに見えた。

hero is always by your side

これは本編ラストの映像において、
ノートの1ページに書かれた言葉である。
ヒーローはいつもあなたのそばにいます

環境が大きく変わり、今までのように奈々ちゃんのライブやイベントを楽しめない人もいるような気がする。
今までと同じように楽しめない現状に距離感を感じた人もいるだろう。
音楽業界も声出し解禁や、収容人数の制限解除など嬉しいニュースもあるが、流行病じたいが終息したわけではない。
そんななかでもヒーロー(奈々ちゃん)はいつでもあなたのそばにいますという奈々ちゃんからのメッセージが僕の心にとても響いた。

-LIGHTNING MODE-に参加した直後の気持ちとして
本当に満足感がすごく強かったのである。

しかしそれはセトリが単純によかったというわけではなく
(セットリスト、演出も個人的に満足いくものではあったが)
自分が今一番みたいと思った水樹奈々の姿がそこにあったからだと思っている。

自分は2004年に奈々ちゃんを知りファンになったこともあり、
-LIGHTNING MODE-と-BLADE MODE-なら参加する前から
-BLADE MODE-が見劣りしてしまうのではないかと感じていたが、
初日見た彼女なら二日目もまた違う曲たちでも自分を満足させてくれるだろうと確信することができた。

バンドサウンドでの単発公演

オーケストラやアコースティックではなくバンドサウンドでの単発公演は
特殊な場所(東京ドーム、甲子園球場)を除いては久しぶりに感じるが、
いつもの構成で、そして水樹奈々のホームグラウンドといってもいいSSAで、こういったテーマで水樹奈々しかできないライブを見られたのが嬉しかった。
個人的に自分が参加してきた公演でもかなり上位に入るライブで、
質実剛健な公演というのが正しいのか飾りっ気こそないが、
強くたくましい歌の力を感じることができた。

終わり方がいまいちわからず、率直に感じたものを形にしてみたわけだが、9年前の自分はどんな気持ちで感想を書いてたのか全く思い出せない…

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