嫌いな人いる？

昔から「嫌いな人いる？」という質問で誰かを思い浮かべることがあまりありません。
人並みに他者に怒りの感情が湧くことはあるし、この人のここは好きじゃないなぁと思うこともありますが、そう思った感情を｢嫌い｣という言葉で表現してこなかったからかもしれません。

そもそも元来他人の欠点とかどーでもいいという性格だからなのもあると思います。笑
誰かの悪いところについて考えてる時間てすっごい無駄だと思うタイプ。
あの人のこういうとこ良くないよなぁって話をするよりあの人のここすごいよなぁという話をしている方が楽しいし、そうした相手の良い所を話す中で、｢でもこういうとこ残念だよな｣という風に欠点を付け足せばその欠点すらも愛おしい特徴に思えてしまうからかもしれません。

RADWIMPSの｢五月の蝿｣という曲をご存知でしょうか。
聞いた事ない方はぜひYouTubeでMVも一緒に見ることをおすすめします。

あのー…端的に言うと怖い曲です。
｢君の名は。｣で大ヒットした前前前世からRADWIMPSを知ったよという方が聴いたら、え？同じバンド？ってびっくりするくらいにはすごく怖い曲です。
人間の怒り、憎しみ、嫌いという感情が持つエネルギーを存分に感じられます。
ライブでもあまり演奏されない曲ですが、いつかのライブでボーカルの野田さんが｢この曲が怖いと思えるうちは幸せだなと思う｣というMCをしてこの曲を演奏しておりました。
本当にその通りだなと思いました。
今が幸せな人ほど、その幸せを再確認するために聴いた方がいい曲かもしれません。

人間て綺麗でポジティブな感情だけでは生きられないよなと常々思っていて。
トロンボーンを練習している時、ぜっったいに吹けるようになってやるという意気込みは怒りから来ることが多い気がします。(主に自分への怒り)
この曲をこうやって演奏するためにはどうしても過去にあった負の感情が必要という時もありますし、元カレを見返してやるという負のパワーで綺麗になる女の子は沢山いる訳だし。

冒頭で嫌いな人がいないみたいなことを言ってしまいましたが、｢あまり｣いないというだけで、私にはこの｢五月の蝿｣を聴くと思い出してしまうような嫌いな人間が1人だけいます。
誰が嫌いだと人に伝えるつもりは無いしその人を攻撃したり悪口を言うつもりもありません。
ただ嫌いだと思うだけ。
負の感情というとても強いエネルギーを与えてくれているという意味では感謝すらしています。

ちなみにMVもおすすめしましたが、発表された当時まだ幼かった妹はMVを見て1人でトイレに行けなくなっていました。
大人の方は既視感を覚えると思います。
お子様には要ご注意です。笑