インフェルニティを今から組む君へ【基礎編】
1.はじめに
1-1.筆を執るに至った経緯
この記事を書かなければと思った出来事がありました。長年の布教の甲斐があってか、知り合いが遂にインフェルニティを組むことに決めたらしい。本当に喜ばしい事です。
しかしインフェルニティを始めるにあたって、まずはYoutuberの動画を参考にすると聞いて非常にモヤモヤしたものを覚えてしまいました。嫉妬でしょうか。多分嫉妬心だと思います。乙女心とかそういうものではない。
Youtubeに上がっているインフェルニティはあまり信用してはいけない。最近のトレンドを追って複数のデッキを握りまくっている人間のものは特に。
差し出がましいまねをするようだが、それても私が導かねばならない。そう強く思ったのだ。
1-2.インフェルニティを今から組む君へ
この記事では、インフェルニティカードの解説からインフェルニティの構築論、全ての型に通ずる基本の初動ルートを網羅的に書いていくつもりです。基礎をがっちり固めているつもりなので、満足民もぜひ、目次から気になるところへ……
特に構築論については是非とも一読していただきたい。Youtuberが歪めたインフェルニティ像をぜひここで正していってほしい。
先に言っておきますがこの記事はインフェルニティ’で’勝ちたい人向けです。主にビギナーの為に書いたつもりですが、満足民の方にとっても役に立つものだと思います。
この記事は長々と大規模のソリティアすることより、合理性を突き詰めて相手に勝つことに重きを置きました。趣味ではなくガチ。満足より愉悦。
2.インフェルニティカード解説
先に断っておきますが、長々と効果の解説はしません。
カードをどういう風に扱っているのか、それが大事だと思うのです。一応公式サイトに繋がるリンクを埋め込んで効果の確認はできるようにしましたが…
2-1.現代の主流カード群
2-2.稀にいい働きをするカード
主に事故要因だったりするのでパワーの上がった現代では採用されなくなったカードがほとんどですが、一応書き出しておきます。
3.基礎構築論
3-1.インフェルニティとは何をするものなのか
インフェルニティは超展開系デッキです。
独自の特徴としては、ターン1のない墓地蘇生カード群のおかげで、ほぼ無限の盤面リソースを得ることが可能な点が挙げられます。
さらに、インフェルニティには展開系のテーマにありがちな属性縛りなどの制約が存在しません。この2点のお陰で、インフェルニティは無限のリソースを特に制約なくEXモンスターに変換することが可能なのです。
一見すると最強に見えますが、唯一にして最大のデメリットとしてインフェルニティのカード群は自分の手札が0枚。つまりハンドレス状態の時のみにしか効果発動から処理までができません。
そのためインフェルニティは誘発を弾くカードを手札に握っておけないなどの結構致命的な爆弾を抱えています。無論、先行でハンドレス状態になることができなければ大事故です。動けません。
しかしそんな問題はもうとっくに研究され尽くしているわけで。安心して続きをお読みください。
慣れれば手札0枚が心地よくなりますから!
3-2.インフェルニティの型 目指すべき場所
まず、インフェルニティは先行制圧をするべきではありません。
先行制圧をするならもっと他に強くて安定したテーマがありますし、だいいちインフェルニティにはそんじょそこらの展開系とは一線を画す展開力を有していますので、ただ制圧するだけの運用はもったいないとも言えます。
例えば10妨害などの過剰な制圧を敷くよりかは、先行ワンキルなどのより確実性のある戦法を取ることが望ましいでしょう。
以下に現代インフェルニティで主流の型(制圧型を除く)を書いていきます。
・ハンデス型
1妨害とは何か。それは相手のカードを1枚使用不能にすること。使用不能にしてしまうならば5妨害用意するよりも5ハンデスしたほうが合理的である、という考えの型です。
ハンデスは妨害を用意するよりも圧倒的に優れている所があり、それはいかなる捲り札も通用しないという点です。ハンデスによって超融合や冥王結界波などのカードも等しく使用不能にできるので、非常に強力です。
そこで全ハンデスなんて難しいことができるのかという話になりますが、ハンデスと相性抜群のインフェルニティにとっては容易なことであるのです。
というのも、氷結界の龍 トリシューラの存在が大きいですね。インフェルニティと氷結界は別テーマですが、もはや相性が良すぎて公式もカップルとして扱っていて、なんとインフェルニティ名義での召喚口上も存在します。
公式公認カップルだぜ! ハンデス型はなんと以下のような流れでトリシューラを連打することができます。ご存じの方も多いのではないでしょうか。
このように、ガン1枚からトリシューラとガン1枚が出力されます。これがワンターンスリートリシューラの所以。ループの片鱗が見えますね。これがハンデス型の指針となり、初動が動いたらこのループを目指していくことになります。
昔はワンターンスリートリシューラが限度でしたが、現代ではより展開を伸ばしやすくなったため全ハンデスが容易にできるようになったんですね。
・ドグラループ型
インフェルニティ・リベンジャーを採用してゲール・ドグラを使用したループに到達することに特化した型です。他テーマでやるより簡単にドグラループに到達できるのが強みです。
先行ワンキルをする事になるので、相手に何もさせないという点では制圧型やハンデス型よりはるかに優れています。
さらにドグラループとインフェルニティは非常に相性が良く、ドグラループからオメガを落としてインフェルニティガンを無限に回収することができるので、真の無限リソースを得る事が可能なのです。
以下、展開法
非常にシンプルで強力ですが、ドグラループは完走するのに時間がかかるためタイムアウトのあるMDでは実質的に使用不可の型となっています。OCGならば処理を省略したりジャッジの裁量でなんとかしてくれたりするので、場所さえ選べば活躍が期待できる型です。
・オームFTK型
プリーステス・オーム、モンスター射出800バーンを10回使って焼き切る型です。インフェルニティの無限盤面リソースなら10体射出するくらいなんてことない!
同じ先行ワンキル型のドグラループよりルートが繊細になりがちですが、MDでも回せるという利点があります。さらにデッキに入る不純物がプリーステスオーム1枚のみなのが優秀です。オームFTKはメインデッキを歪めないエコフレンドリーなFTKです。素晴らしい。
オームを出力する手段はいくつかあります。
【サーチ】
・キュリオス
・ベアトリーチェ
・3素材ベルシアン
【出力】
・セレーネ
・スカルデッド
・クロシープ
・デュガレス
これらの手段を駆使してオームを盤面に出力すれば、あとはガンで蘇生したデーモンでサーチしたガンで蘇生したデーモンを順に射出しまくれば勝ちです。
3-3.純と混ぜ物の択
何度でも言いますが、インフェルニティはデーモン特殊召喚、効果発動から1枚初動です。ですので、純でも混ぜ物でもなんでも手札0枚にした上でデーモンを特殊召喚する能力を求められることになります。
・純構築
悪魔族サポートを詰め込みまくった構築です。特にデーモンを特殊召喚することに命をかけています。
純構築の強み、それは上振れした時の貫通力が群を抜けているという点です。純インフェルニティは初動が動くようにサポート汎用をぶち込みまくりますので、手札の平均値が高いと言えます。この特性がガン3枚になったことではっきりと主張できるようになったと思います。
さらにEXも混ぜ物に吸われない分柔軟性が高く、非常にやりこみがいのある束です。どうです純構築。
もう少し語りたい。純構築で度々言われているのが事故率について。
よく「インフェルニティは事故が怖い」などと言われていますが、そのような問題はすでに解決されております。
現代では事故の原因となる「展開サポートのカード(所謂コンボパーツ)」を排しても展開力に支障がなくなったので、それらが取り除かれる風潮となっています。先程手札の平均値について言及しましたが、「初動サポートのカード」などが増えているような感じですね。悪魔族GSと言った方が分かりやすいでしょうか。
ですので、初動が動かないなんてことは滅多に起こらなくなりました。憂慮すべきは貫通力のみ。1妨害も食らわないのならば初動率はかなりのものです。
一方で、ハンドレス状態になるという特性上デッキに誘発を採用しづらく、誘発を弾くカードも積載しにくいというデメリットも存在しています。
参考までに、これは私が普段使っている純構築ハンデス型です。
いつも使っていますが事故はまるで起こりません。確率計算は気が向いたらします。
あと私の純構築の記事を載せておきます。本気で純を組みたい方は是非。全ハンデスの展開ルートがあります。
※展開ルートは日夜研究中です。構築例はありませんが最新の記事にはより洗練された展開ルートがあるので、よろしければそちらもご覧ください。
・超重武者IF
インフェルニティという枠組みの中では恐らく最強の型です。初動に魔法罠カードが使えないというデメリットこそあるものの、一枚初動が複数あり、そこからバロネスを出してケアをしながらデーモンをサーチして特殊召喚まで可能です。さらにスケールの幅が広いP召喚で簡単に手札0枚になることができるので、手札誘発もモンスターであれば積載できます。
貫通も1枚初動を複数枚引いていれば可能であるため非常に強力です。
手札次第ですが、誘発を弾く指名者などの魔法カードを打っても初動が動く構築もあるのでまさしく無敵の型です。
デーモンへのアクセスは主に3素材のダランベルシアンが使われています。そこからP召喚、というような流れです。
本当に超重インフェルニティは強いので、知見の足りない私が全て語りきるのは不可能でした。その代わり、実践でこの型を使用されている方のブログを掲載させていただきます。
ここに掲載したい旨を本人に申し上げた所、快く受け入れて頂きましたこと、この場でも厚く御礼申し上げます。
・ユベルIF
誘発ケアをしながら闇3枚でキュリオスを出してデーモンを墓地に送り、クロシープで蘇生して始動するインフェルニティです。ユベルを回せるなら雰囲気でデーモン特殊召喚までいけます。唯一注意点があるとすれば展開の中で能動的にハンドレスにもっていかなければならないところでしょうか。
ユベルだけで完結している所へキュリオスを使ってインフェルニティを接続している形なので、ユベルだけで動けば誘発を食らう先攻でも妨害を食う後攻でもやれる性能をしています。
キュリオスのランダム墓地肥やしだけインフェルニティにとって非常に渋いところですが、その分墓地に落ちて強いモンスターを入れてバランスを取れば大丈夫です。ムドラなどが墓地に落ちれば優勝。
デーモン特殊召喚までの展開はキュリオスを出してクロシープとファンユベでデーモンを蘇生するだけなので省略。
追記
ファンユベ規制で多分死にました。
・ホルスIF
ホルスはハンドレス状態に持っていくことに特化したものです。デーモンの出力に関しては真血公ヴァンパイアのような不確実性のある手段しか持ち合わせていませんので、ホルスからインフェルニティに直接接続することはあくまで最終手段となります。
ホルスはどちらかというと「ハンドレスを担保するためにIF純構築に出張する」という形で混ぜられます。
ホルスを出張させると純構築では事故要因であったカードが積載しやすくなり、上振れを狙いやすくなります。代わりに手札の平均値が低くなったりするので、純構築とは一長一短だと思っています。
・捕食植物IF
捕食植物が誇る最強初動、捕食植物オフリス・スコーピオから始動するインフェです。捕食IFは誘発受けが悪いので勝ちたい人はオススメできませんが、単純明快で分かりやすい方だと思います。
捕食植物はオフリスから0-8スケールのPを用意しながら、ケルビーニを立てることができます。ケルビーニから魔サイ、魔サイからトリック・デーモンと墓地へ送ることでインフェルニティデーモンをサーチできるので、そのまま0-8P召喚で手札の他のモンスターも処理しながらデーモン特殊召喚という流れになります。
私が半年前に公開した記事に詳しいことが書かれています。今見るとかなり粗削りですが、初動ルートと展開パーツの素引きケアに関しては間違いないクオリティだと思います。
・幻影IF
幻影騎士団でレベル3を複数出力できるのでケルビーニを立てて魔サイ、魔サイからトリデと落としてデーモンにアクセス、さらに戦士族2枚でイゾルデを出し、戦士族Pモンスターを2枚サーチしてPスケールを整える形でデーモンを出力します。
幻影騎士団は古くからあるオーソドックスで癖のない展開テーマなので手放しでおすすめできる構築です。
先人が多いので下手なことが言えない…
幻影に関しては間違いない情報がそこら辺(YouTube以外)にたくさん転がっているのでそちらを頼るのがよろしいでしょう。
3-4.手札誘発関連
ハンドレスだのなんやかんや言いながら、P召喚で処理できる型が多いので普通にそういう型は問題なく採用できます。自分の構築の自由枠、後攻をどこまで重視するか、環境の様子で変わってくるのでご自身で判断してもらいたい。
自力でP召喚できるテーマ、例えば超重IFなどは他デッキと同じような感覚で誘発を積載することができるので、そこらは各々で調整お願いします。増殖するGなどの手札が増えてしまう誘発も、余程ツッパされて手札増え過ぎない限り処理してハンドレス状態になれるので採用できると思います。顔で握っているデッキが割れている場合は注意。
インフェルニティは自分が打った増Gに手札を増やされ過ぎて死ぬことがあるので。
相手の誘発を弾くカードはいくつかあります。インフェルニティでギリ使えるものを列挙していくのでお好みでどうぞ。
・発禁令
・禁止令
・半魔導帯域
・灰流うらら
・墓穴の指名者
・抹殺の指名者
私が好んで使用しているのは発禁令です。ピンポイントに致命的な誘発を止められる(ただし増殖するGは止められない)上、後攻でも使えない事もないという理由でシングル戦に3枚持っていっています。
禁止令との差別化は、魔法罠ゾーンを食うか食わないか、ターン1があるかないか、後攻で使えるか使えないかがあります。
半魔導帯域は泡影やヴェーラーを1枚で全てシャットアウトしてくれます。非常に強力ですが制約のためインフェルニティには1枚しか採用することができません。この子があれば増Gツッパも視野に入ります。
うららは増Gを弾く用です。P召喚くらいでしか処理できないことに注意。
指名者シリーズは限られた型でしか使えませんが、入れられると強力なので一応。抹殺は予約抹殺(うららなどを前もって指名しておく方法)で使うこともあります。
マッチ戦でサイドから入るカードについても少し語ります。環境によって変わりますがインフェルニティと相性がいいものがいくつかありますので。
・三戦の号
後攻で捲るときに超活躍してくれます。死者蘇生など様々な魔法カードをサーチできます。後攻専用。
・冥王結界波
バーンしてFTKするドグラループ型やオームFTK型には採用できませんが、制圧型やハンデス型では展開さえ通れば相手が死ぬレベルまで捲れるのでターンを1つ渡しても問題ないため相性がいいです。
・三戦の才
マッチ戦で相手がキレて誘発モリモリにされた時に使えます。ここで紹介していた構築や型は1誘発くらいは大体貫通できますので、誘発を打たれたら落ち着いて残りの誘発をピーハンしてやるか、初動が足りなければドローを狙いましょう。後攻ではあまり美味しくないので誘発を入れるのを優先されがち。
4.初動の展開法
インフェルニティはデーモン特殊召喚、効果発動から1枚初動です。
「3-3.純と混ぜ物の択」ではデーモンをハンドレス状態で特殊召喚するまでのあらましを書いてきました。
ということでここからはデーモン特殊召喚の1枚から宇宙が始まるまでの展開方法を書いていきます。これさえマスターすれば、あとは無限のリソースは君のものです。
自分で道を切り拓くのもよいし、先人の足跡を辿るのもよいでしょう。
これがインフェルニティの上振れなしの最小単位の初動です。
デーモン1枚初動はここから始まります。勿論ですが上振れをすればこんなに回りくどいルートを辿らなくても結構です。
動画で分かりやすくしたものがこちら。
5.おわりに
さて、私は真のインフェルニティを正視してもらいたいがために1万字に渡ってインフェルニティの基礎を書いて来ました。ここまで読んでくださった方、感謝感激です。この記事を通してインフェルニティというテーマに少しでも興味を持ってもらえればブロガー冥利に尽きるというもの。
とはいえ【基礎編】とあるように、これだけの文量を書いてもまだまだ私たちは浅いところにあります。満足民の方はもしかしたら退屈してしまっているかもしれない。
ということで、インフェルニティの秘匿性が云々などという保守派の考えは捨てまして、いつか【応用編】も執筆できたらなと思っております。その暁には私が長年学ばせていただいたインフェルニティ展開法のすべてをお教えしようかと思います。
正直私なんかにそこまでの影響力がないことは自覚しておりますが、まぁこうやって自己満足のまとめ記事を書くこともまた1つの満足へ至る道。
重ねますが、ここまで読んでくださった方々、本当にどうもありがとうございます。最後にいつもの一言で締めくくりましょう。
満足したぜ…
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