罪悪感


家族のこと。
思うことがありすぎて文章がまとまらない。
だから気持ちの墓場。
あちこちに話が飛ぶので読みにくいと思う。

妹が家に来て、久しぶりに色々と話した。

妹はそろそろ一人暮らしをしたいけど、母は妹と2人で暮らしたいらしい。(父とは近々離婚する予定)
それで、妹が一人暮らしをしたいことを伝えた数日前から、母の機嫌がすこぶる悪いらしくて妹も辛いらしい。

機嫌の悪さで相手に意思を伝えようとするのは、なんというか大人気ないし、誰もハッピーになれないやり方だ。

でも母は昔からそういうところがあった。
不愉快なことがあった時、単純に機嫌が悪い時、家族が気に触ることをしたとき、母は無言になったり、ぼそっと嫌味を呟いたり、ドアをわざと大きな音を立てて閉めたりして「自分は今機嫌が悪いですよ」「こんな風になったのはあんたたちのせいだからね、分かってるの?」というような、無言の圧力をかけてくるのだ。

私は、それがたまらなく嫌だった。
そして怖かった。想像するだけで未だに怖い。

言いたいことや主張があるなら、言えばいいのだ。
人の気持ちなんて、どう頑張ったって100%伝わりっこなくて、でもそれでも、だからこそ言葉にしなきゃ余計に伝わらないんだ。

それを無言の圧力の中で「察しろ」なんて、あまりに人任せだし無責任でもあると思う。


少し話は変わるけど、私と妹は同じ家で育ったけど、今置かれている境遇は全然違ったものになったなと思った。
家族って面白いとも、怖いとも思った。

私は、大学に行って資格を取って、一度職場を変えて、今は一人暮らしをしながら保育士をしている。家賃補助が出ているのが大きくて、今は生活にそこまでの不安はない。親の干渉は少なくて、1人で悠々自適に暮らしている。

妹は、専門学校で資格を取って、パティシエになった。でも給料が低すぎて、今は別の資格を取って他の職業に就こうとしている。実家暮らしで、家を出ようとしたら母に止められているところ。

なんで妹の方が親に干渉されているのかというと、妹の方が親と仲が良かった、そして私は親と気が合わなくて、のらりくらりと逃げていたから。
学生の頃は、親とうまくやっている妹が羨ましかった。(後から話を聞くと、そうでもないことも多かったらしいけど)

一人暮らしをして感じたこと。
母は潔癖なところとか、思い込みが激しいところがあって、部屋が散らかり放題で何でも適当にゆるゆると生きていた私とはぜんっぜん気が合わなかったんだな。
喧嘩をするわけではないし、普通に仲良く話は出来るけど、でも合わないところの方が多かった。

私が進んでいる今の道は、他の人からみると一見とても安定しているように見える、ていうか実際安定した道だ。
でもそれを狙ったわけではなくて、やりたいと思っていた保育士という職業が、たまたま今世間で求められている職業で、それがとても運が良かっただけだ。学生の時は、給料の面で、保育の道に進むか正直かなり迷った。でも、職場だとか色々幸運が重なった。
だから結果的にたまたま良くて、そんな中で堅実な道を選んでいると思われるのもなんだか癪で、でもそういう堅実な一面も自分の中で無いわけではなくて、どこまでが偶然なのか分からなくなる。

もし私が後に生まれていたら、もし私がお金のかかる大学に行っていなかったら。
妹はもっと自由に生きられたかもしれない。
時々、そんなことを考えてしまう。

せめて、いま母に当たられて苦しい状況にいる妹の力になりたいけど、離れて住んでいる私にできることはほとんど何にもなくて、話を聞いて、できる限りのアドバイスをすることくらいで、それがとてももどかしいし、妹には本当に申し訳ないと思う。

強硬手段で、じゃあ私が母と住むという手段もあるけど、こんなだらしない私と暮らしたらお互いにストレスマックスで、絶対に上手くいかないことが目に見える。母も私も、それは言わなくても互いに感じていること。だからその選択肢は、誰にも選ばれない。

母が一人暮らしをすれば一番いいんだけど、パートだから金銭面で問題があるのだろう。
だから、父と離婚しても誰かと住みたいんだろう。

母に対して、申し訳なさがある。
金銭的にそこまでの余裕がない中で、大学まで行かせてくれた。(それはもちろん父に対してもだけど)
そんな母を1人で放っておくこと、すごく罪悪感を感じる。
父には家がある。でも出て行く予定の母はまず住むところを見つけなきゃいけない。
でも私は一緒には住めない。気が合わないから。
これはワガママだろうか。

そりが合わない母と、私が一人暮らしを始めたことでやっといい距離感を掴めたと思ったのに、こんな問題が発生してしまった。


長々と書いてしまったけど、私の中の一番の気持ちは「家族への(特に妹への)罪悪感」。
言いたいことはつまりこれだ。

私以外の家族が大変な中で、私だけがのらりくらりと楽しく暮らせていることへの罪悪感。
私が、もちろん運も味方してくれたのは重々承知の上で、それでも、自分で選んできた選択の結果、楽しく安定した暮らしを手に入れられているっていう自負があって、それを壊さないでほしいっていう不安と、でも、いま自分だけが楽しいことへの罪悪感。

自分がしたいことの選択ができたのだって、家族の援助があってのことなのは分かっているけど。

ああ、これって身体に悪いなあ。

どうしたらいいんだろう。

でも多分だけど、そういう気持ちを抱えながら、でもこれからものらりくらりと暮らしていくのが私でもあるんだろう。


私は、自分だけが幸せならいいんだろうか。
それってとても嫌な人間じゃないか。

ああ、もう、どうしようもないや。

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