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作曲備忘録⑨(ファンクな曲)

どうも、サウスンです。
今回はファンクな曲を作ってみました。曲に使ったコード進行や打ち込み内容などまとめていきます。

今回作った曲

今回作った曲はこちらです。

SoundCloud(音声のみ)

YouTube(MIDI動画付き)

ブルースのコード進行と16分のリズムでノリノリな感じの曲です。
最近使っているギター音源の Ample Guitar でカッティングを打ち込んでみました。

コード進行

今回の曲のコード進行を紹介します。

ファンクのコード進行

ファンクではブルースのコード進行がよくつかわれるようです。
この曲で使用したコード進行は以下です。

コード進行まとめ(Cubase コードトラック)

ドミナント7th コードを基本とした不安定な響きのコード進行です。理論的なところはよくわからないですが、軽く調べたところブルースではこのような進行が基本のようです。この進行のスケールは何になるのかよくわからなかったので、今回はディグリーネームでの考察はできませんが、とりあえず各セクションの進行について触れていこうと思います。(後にスケールやコード進行について詳しく理解できた場合は、その内容を追記しようと思います。)

イントロ

イントロのコード進行(Cubase コードトラック)

イントロ部分は A7 と D7 のみのシンプルな進行です。Cメジャースケールの場合、D(レ) は A(ラ)の 4度上にあたり、A7 は D7 のセカンダリードミナントの関係にあります。そのため、A7 → D7 の流れは自然な?進行といえるかもしれません。

Aメロ

Aメロのコード進行(Cubase コードトラック)

Aメロの進行はイントロの進行の最初を D7 にしただけです。ドミナント7thコードのため、不安定な響きですが、前述のとおり A7 と D7 は相性がいい?コードなので、進行自体には違和感は感じません。

Bメロ

Bメロのコード進行(Cubase コードトラック)

Bメロの進行は Aメロの進行の一部を E7 に置き換えたものです。ここまでくると今の私では全く考察できませんが、進行の響きはいい感じでした。
調べた進行では最後の小節は E7 で終わるのですが、セクションの区切り感を出したかったので、E7 を E7sus4 → E に変えてみました。

間奏

間奏のコード進行(Cubase コードトラック)

間奏部分(オルガンのソロが鳴ってるところ)はイントロと同じ進行です。間奏といってもオルガン以外はイントロと同じフレーズを鳴らしています。


各パート

各パートの打ち込み内容など紹介します。

コード伴奏系

〇音源
 ピアノ:Sample Tank 4 (IK Multimedia)
 オルガン:Vintage Organs (Native Instruments)
 サックス:Session Horns Pro (Native Instruments)

コードの伴奏は基本的にはピアノで行い、一部オルガンでピアノと同様のフレーズを 1オクターブ上で鳴らしています。

コード伴奏の打ち込み(ピアノ / オルガン)

ピアノ/オルガンの伴奏の打ち込みは上記のような感じです。コードのルート音は後述のベースやバリトンサックスに任せ、基本はコードの第3音、第5音、第7音で刻んで鳴らしています。リズムは基本的に 16分音符 3つ分の間隔で刻むことで、ファンクっぽいリズムになります。

オルガンの音源は NI の Vintage Organs を使用しました。プリセットの中にファンク系のものがありましたので、それを基本に音作りしました。


Vintage Organs の画面

Vintage Organs は「Amp」の設定でベロシティの効き具合やアタック/リリースの設定、イコライジングなどできます。プリセットを読み込んだ状態だとベロシティが効かない状態だったので、そのあたりを少しいじりました。

Vintage Organs の画面(アンプ設定)

イントロ部分ではサックスでも伴奏を行っています。音源は NI の Session Horns を使用しました。

Session Horns の画面

以下のようにアルトサックス、テナーサックス、バリトンサックスでそれぞれコードの構成音を鳴らしています。

コード伴奏の打ち込み
(アルトサックス(緑)、テナーサックス(青)、バリトンサックス(紫))

バリトンサックスはベースのフレーズを鳴らしてベースを補強しています。アルトサックスとテナーサックスはそれぞれコードの第3音と第7音をピアノの伴奏のリズムで鳴らしています。また、フレーズを半音下から始めて装飾音のようにすると、ファンクのサックスっぽくなります。


リフ系

〇音源
 エレキギター:Ample Guitar TC(Ample Sound)
        Ample Guitar SC (Ample Sound)

ファンクといえばギターのカッティングですね。音源は最近練習中の Ample Guitar を使いました。Ample Guitar でカッティングを打ち込んだことはありませんでしたが、今回チャレンジしてみました。

Ample Guitar TC の画面

音源は2つ(TC と SC)使いましたが、音作り的には特に違うことはしませんでした。カッティングなので、アンプはクリーン系のものを選びました。

リフの打ち込み1

こちらはイントロ部分で使用している単音のフレーズのリフです。基本はコードのルート音を(一部違うとこもありますが)ピアノの伴奏のリズムで打ち込んでいます。C6 などの高い音程のノートはノイズ系の音です。単音のフレーズの合間に16分で入れることで、カッティング特有のチャカチャカした音を再現しています。あと、適度にスライドインのアーティキュレーションを入れてフレーズにメリハリをつけています。

リフの打ち込み2

こちらは Aメロ部分で使用している単音のフレーズのリフです。こちらはコードのルート音だけでなく、その他の構成音も含めたフレーズになっています。

リフの打ち込み3

こちらは Bメロや間奏部分で使用している和音のリフです。Ample Guitar のStrummer モードを使用して打ち込んでいます。C1 ~ B2 でコードを指定し、C4 以上の音域で奏法を指定します。通常のストロークはピアノの伴奏のリズムで行い、それ以外のタイミングではミュート系のストロークでチャカチャカさせています。

メロディ系

〇音源
 ピアノ:The Grandeur (Native Instruments)
 サックス:Session Horns Pro (Native Instruments)
 オルガン:Vintage Organs (Native Instruments)

メロディは Cメジャーペンタトニックスケール(Aマイナーペンタトニックスケール)とコード構成音でフレーズを作ってみました。楽器はピアノ、サックス、オルガンを使用しています。ピアノはあまり聞こえないかもしれないですが、音を小さめ、ディレイ少し強めで鳴らして、メインでなっているサックスとオルガンの補強と広がりを演出してみました。

ピアノの音源は NI の The Grandeur を使用しました。KOMPLETE にはピアノ音源が色々入っていますが、この音源はその中でも音がいいと評判のようですので、今回使ってみました。私はピアノの音の違いはあまりわからないのですが、音はとてもいい気がします(笑)。

The Grandeur の画面

オルガンとサックスは、伴奏で使用しているものと同様のものを使用しています。


メロディの打ち込み

こちらは間奏の部分のオルガンのメロディの打ち込みです。基本はCメジャーペンタトニックスケールとコード構成音内でのフレーズです。フレーズの頭で半音下から始めたり、音と音の間を半音でつなげたりするといい感じのオルガンっぽい響きになりました。

ベース

〇音源
 MODO BASS 2 (IK Multimedia)

ベースの打ち込み

こちらはベースの打ち込みです。基本はコード構成音の中でフレーズを作っています。リズムはピアノの伴奏にあわせています。ファンクの場合、ベースはルート弾きではなく、上記のような動きのあるフレーズにした方がいいようです。

ドラム

〇音源
 Addictive Drums2 (XLN Audio)

ドラムはいつも使っている Addictive Drums です。演奏パターンにファンクのカテゴリがありましたので、その中からよさげなものを組み合わせて使いました。

Addictive Drums の画面


さいごに

今回はファンクということで、ギターのカッティングやオルガン、などにチャレンジしてみました。制作時間結構かかった気がしますがまぁまぁなものができたかなと思います。
こんな感じのノリがいい曲は好きなので、またファンクを作ってみたいと思います。

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