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作曲備忘録⑲(和風ロックな曲)

どうも、サウスンです。
今回は和風ロックな曲を作ってみました。曲に使ったコード進行や打ち込み内容などまとめていきます。

今回作った曲

今回作った曲はこちらです。

SoundCloud(音声のみ)

※スマホの場合は「Listen in browser」で再生できます。

YouTube(MIDI動画付き)

元々は正月っぽい和風な曲を作りたかったのですが、なんとなくエレキギターのストラムを入れたらなんかかっこよかったので、和風ロックな感じで作ってみました。


コード進行

今回の曲のコード進行を紹介します。スケールは基本的に Cメジャーペンタトニックスケールで作りました。和風な感じを出したかったので、Cメジャーペンタトニックスケールの構成音で作れる和音(C, Csus2, Dsus2, Dsus4, Am あたり)をメインに作ってみました。

イントロ

イントロのコード進行1(Cubase コードトラック)

ディグリーネーム(Cメジャースケール基準)だと以下です。

|Ⅵm---|Ⅰsus2---|Ⅵm---|Ⅱsus4---|
|Ⅵm---|Ⅰsus2---|Ⅵm---|Ⅰ---|

曲冒頭の進行です。Cメジャーペンタトニックスケールの構成音で作れる和音の進行です。鳴らしてみてなんとなくよさげな響きの並びにしてみました。

Aメロ前の進行は以下です。

イントロのコード進行2(Cubase コードトラック)

ディグリーネームだと以下です。

|Ⅰsus2---|Ⅰ---|Ⅰsus2---|Ⅰ---|

Cメジャーペンタトニックスケールの構成音で作れる、sus2 → メジャーコードの進行です。私はイントロや間奏では大体 sus2 や sus4 のの進行を使いがちです。


Aメロ

Aメロのコード進行(Cubase コードトラック)

ディグリーネームだと以下です。

|Ⅵm---|Ⅰsus2---|Ⅵm---|Ⅱsus4---|
|Ⅵm---|Ⅰsus2---|Ⅱsus2---|Ⅰsus2---|

ほとんどイントロと同じ進行です。最後の 2小節だけ違うだけです。


Bメロ

Bメロのコード進行(Cubase コードトラック)

ディグリーネームだと以下です。

|Ⅵm---|Ⅰsus2---|Ⅵm---|Ⅱsus4---|
|Ⅵm---|Ⅰsus2---|Ⅱsus2---|Ⅰ---|

Aメロとほぼ同じ進行です。最後の 1小節だけ違うだけです。
Bメロのメロディは白鍵のみに移調した都節音階で打ち込んでいます。

Bメロの打ち込み

Cubase のスケールアシスタント機能で都節音階の構成音を表示しながら打ち込んでみました。(画像の明るい音程が都節音階)


Cメロ

Cメロのコード進行(Cubase コードトラック)

Bメロと同じ進行です。進行は同じですが、メロディがペンタトニックスケールに戻っているので、曲の雰囲気は変わっています。


間奏

間奏メロのコード進行(Cubase コードトラック)

ディグリーネームだと以下です。

|Ⅱsus4---|----|Ⅰsus2---|----|
|Ⅱsus4---|----|Ⅵm---|----|

コードチェンジは 2小節単位、sus4, sus2 をメインに構成してみました。


各パート

各パートの打ち込みや音作り内容など紹介します。トラック数が多いので、今回の曲の雰囲気を作っている楽器(和楽器やエレキギター)をメインに紹介しようと思います。

コード伴奏系

〇音源
 ピアノ:Sample Tank 4 (IK Multimedia)
 エレキギター:AmpleGuitar SC (Ample Sound)
 ストリングス:Spitfire Chamber Strings (Spitfire Audio)
        Session Strings Pro 2 (Native Instruments)
 シンセ:Imposcar2 (Gforce Software)

エレキギターのストラムは AmpleGuitar のストラムモードで打ち込んでます。

Ample Guitar SC の画面

ストラムのギターの音作りは以前のロックっぽい曲で使った設定を流用しました。

基本は Waves の GTR Amp で音作りしました。アンプのタイプは歪みが強めの「Crunch」にしてみました。

GTR Amp の画面

その他、音の調整には Waves の Puig Tech MEQ5 を使いました。この EQ は中域のブーストとカットをいい感じにできるので、ドンシャリな感じに鳴るように設定してみました。

Puig Tech MEQ5 の画面

ストラムのギターは二つトラックを用意し、パンを左右に振ってバストラックにまとめています。バスコンプとして、Waves の「API-2500」を使っています。ギター系のプリセットがあったので、それを使ってみました。

API2500 の画面

ストラムのギターは左右で鳴っていて、真ん中は弱くしたかったので、Waves の Center で MID を下げています。

Center の画面


Aメロや間奏にはギターとシンセでリフっぽいフレーズを鳴らしています。シンセは Imposcar のリード系プリセットを使っています。

Imposcar の画面

打ち込みは以下のような感じです。属音Gを起点にして、ペンタトニックスケールの構成音で適当に鳴らしています。

シンセ・エレキギター の打ち込み


メロディ系

〇音源
 ピアノ:The Giant (Native Instruments)
 エレキギター:AmpleGuitar TC (Ample Sound)
 和楽器:East Asia (Native Instruments)
 ヴァイオリン:Stradivari Violin (Native Instruments)
 ブラス:Session Horns Pro (Native Instruments)

メロディは基本的に琴や三味線ですが、小さめの音でピアノも鳴らしています。音源は、NI の The Giant を使いました。この音源の「Cinematic」パッチでは、アンプを通したような独特な音がするので結構好きです。

The Giant の画面


和楽器系は NI の East Asia を使用しています。

East Asia(琴)の画面

メロディは基本的に琴と三味線で打ち込んでいます。

East Asia(三味線)の画面

Bメロの三味線では以下のように、伸ばしの部分でノートを連打にしています。ベロシティを調整することで何となく三味線っぽいフレーズになったのかと思います。

三味線の打ち込み

Cメロでは尺八を鳴らしてみました。

East Asia(尺八)の画面

尺八のフレーズは、音源に内蔵されていたものを使ってみました。フレーズは MIDI に書き出せるので、書き出した後、コード進行に合うように音程を修正しました。

尺八の打ち込み

間奏部分ではオルガンの高い音が鳴っているように聞こえますが、これは笙の音です。神社で鳴っている笛のような楽器です。

East Asia(笙)の画面

笙の打ち込みも音源内蔵のフレーズを書き出して音程を修正しました。

笙の打ち込み


ドラム・パーカッション

〇音源
 ドラム:Studio Drummer (Native Instruments)
 打楽器:East Asia (Native Instruments)

ドラムは NI の Studio Drummer を使用しました。基本は音源内蔵のパターンを使用しています。

Studio Drummer の画面

日本の打楽器系は East Asia です。こちらもフレーズが色々と入っているので、よさげなやつを使いました。

East Asia(打楽器) の画面


さいごに

和風な曲を作るときは大体ペンタトニックスケールを使うのですが、コード進行は今のところ、スケール構成音で作れるコードのみで作っています。それだけでもいいのですがワンパターンになってしまうので今後はスケール構成音以外の音が入ったコードでも和風な雰囲気を作れるようにできればと思います。

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