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2024/6/1 たちひろし

学校の教室で、私はH君(小学校の友達)とお茶くみ係として、ポットにお茶を入れる。

運ぶ途中、迷って別のクラスに入り込む。
せっかくだし。
と思って、そのクラスの子に入れてあげることにする。
「どうぞー。」と湯呑に入れてあげると、最初は遠巻きに見ていたそのクラスの子たちが(なぜか全員男の子)集まってきて、列ができる。

想像以上の列になって、
「とてもじゃないけど全員分なんて無いぞ。どうしよ・・」と思っていると、手元が狂って、席に座って勉強している男の子の机の上に、派手にお茶をこぼしてしまう。
申し訳なくてものすごい勢いで謝ると、その子はイヤホンを片耳外しながら
「勉強中やから!シッ!」と言われてしまう。

お茶をこぼされたことは気にも留めていないみたいだったが、私はどうしてもその子を拭いてあげたくて雑巾を探すけど、ない。

すると次の授業が始まって、先生が教室に入ってくる。
(なぜか車の教習所で苦手だった教官)
「うわ~この先生か。冗談通じなくて苦手なんよな」
と思いつつ、でも拭いてあげなきゃ!の気持ちが勝って
きりーつ!礼!着席!
が終わってすぐ
「先生!2年○組のみなみたにです!雑巾貸してください!」
と大声でお願いすると、最初は怪訝そうにしていた先生が雑巾を持ってきて貸してくれる。
(雑巾取りに行った間に先生の顔が別人に変わる)
そして雑巾の使い方をレクチャーしてくれた。笑

私は急いでお茶をこぼしてしまった子の席へ戻ると、その子が舘ひろしに変わっていた。
そして席じゃなくて、介護ベットに座っている。
雑巾を見せると「フッ」と笑ってくれた。
私は嬉しくてゴシゴシ拭く。
派手にこぼした割に、あまり濡れていなくて安心する。

拭いている途中で、芸人のバービーみたいな派手な子に何かを話しかけられる。
小声で話していると、バービーが先生にあてられて、少し困惑しながら黒板に答えを書きにいく。
私はハラハラしながらそれを見守る。

ふと「そうだ!お茶を拭いてる途中だった!」と振り返ると、舘ひろしは哀愁漂う笑顔で私を見つめて
「まだ、諦めたくないんだ」
とイヤホンを外しながら言う。

私はそれを見て、この人は英語を頑張って習得したいんだなと思った。

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起きてから、舘ひろしは英語もそうだけど、自由に体が動かせるようになりたかったのかなと思った。

さみしそうな笑顔が印象的だった。
舘ひろしはどんな格好をしていてもかっこよかった。


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