2020明治安田生命J1リーグ第12節名古屋グランパス対川崎フロンターレ「ガチンコの勝負」

明治安田生命J1リーグ第12節名古屋対川崎は1-0で名古屋が勝ちました。

試合展開だけ見ると名古屋の理想的な展開でした。守備で耐え、いい時間に先制点をとり、追加点を伺いつつもしっかりとゲームをしめる、ウノゼロゲームでした。

この試合では両チームの持ち味が存分に出ていたと感じました。名古屋は今シーズン被クロス成功率が低く、クロスに強いチームであると言えます。川崎は幾度となくサイドからいいボールを上げますが、両CBやランゲラック、吉田を中心に高い集中力ではじき返します。一方の川崎はボールを失った後のボール奪取に特徴のあるチームです。遅攻での川崎もクオリティが高いですが、名古屋がボールを奪った後に即時奪回してからの2次攻撃は更に迫力があり、また守備が整っていないこともあるためかなり脅威ととなりました。

この試合で最後までゴールを割らせなかった要因の1つに相手のウイングへの対応が挙げられます。三笘のサイドでは成瀬が抜かれる場面もありましたが、周りのフォローと合わせてシュートへ持っていかせずクロスを弾くことで粘り強く対応していました。一方家長のサイドは、家長が外から中へとポジション移動したりとある程度自在に動くとこで相手のマークを混乱させるのが得意です。開始5分の場面でも吉田とマテウスをつった後ろのスペースに侵入され決定的なピンチを作られました。このシーン以降家長のサイドでは吉田ができる限り家長につくようにして対応していたと思います。結果最初のようなピンチも見られることが減りました。家長が中央へポジションが変わった後半はその懸念も減りクロス、対人への対応に集中して守備できていたと思います。

苦しみながらも粘り続け大きな勝ち点3を掴むことができました。この後は1週間空きます。まずは疲労をケアして万全の体制で次節に臨んで欲しいです。

以下選手評

ランゲラック

ビックセーブを幾度となく披露してくれた。勝ち点3への貢献は非常に大きい。

成瀬

三笘の相手に苦労しつつも粘りを見せた。攻撃では中央へ入れるボールが効果的だった。

中谷

ボール保持時には繋ぐだけではなくチャレンジするボールも入れるなど攻撃での貢献もよかった。守備ではシュートブロックからクロスへの対応など奮闘した。

丸山

フィードがやや精度を欠く場面はあったが、守備では的確なコーチングやダミアンへの対応などクリーンシートへ大きく貢献した。

吉田

家長への対応やクロスでの対応など守備でチームを大きく助けた。

稲垣

幅広い守備範囲で相手の攻撃を止め、攻撃時にも効果的なサイドチェンジやビルドアップの気の利くサポートなど素晴らしかった。

シミッチ

空中戦、ビルドアップでチームを支え、機を見た縦へのキラーパスも冴えていた。

前田

攻撃では上手く行かないシーンも多かったが、守備で最後まで走りきり貢献した。

シャビエル

相手の厳しいマークの中奮闘したがサポートが少ない場面もあり苦しかった。

マテウス

金崎への高精度のアシストは見事。セットプレー時のボールの精度も高かった。また守備でもプレスバックで貢献し、ビルドアップの助けになる場面もあるなどチームを助けるシーンも多かった。

金崎

相手の最終ライン相手に戦い続けた。待望のゴールは素晴らしいの一言。エースの一撃はチームのメンタルも引っ張りあげてくれた。

相馬

守備で吉田と共にいい対応を見せていた。攻撃では相手陣内深い位置でらしさを見せるなどいいプレーも見られた。自陣内での判断は更なる向上を期待したい。

オジェソク

試合をクローズされるための役割を理解し全うした。

山﨑

出場時間は少なかったが疲れたチームの支えとなるランやキープを見せてくれた。


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