キャプチャ

PR3.0の時代に考える『採用力』のある企業、ない企業。

PR3.0時代、採用広報ってどうあるべきなの?

”PR3.0”というワードはもう多くの方がご存知かと思います。

インターネットやSNSの普及によって「個」が発信することができるようになった今、企業が個人と良質な関係性を築いていくためには、よりフラットでオープンなコミュニケーションが必要だ、という考え方です。

PRTable社が「PR 3.0 Conference」というカンファレンスを立ち上げているほど、いまPR業界でもっともホットなキーワードの一つです。

これは広報PR業界に限った話ではなく、企業の採用活動においても取り入れていくべき考え方だと思っています。企業の人事担当のみなさんは、求人媒体やエージェントに頼りきった採用から脱却するために、採用広報に力を入れていらっしゃるかと思いますが、”PR3.0”の時代の中、企業は個人とどのようにコミュニケーションをしていくべきなのでしょうか。

スマホとSNSが変えた社外広報のあり方

PRのあり方が変わっている背景には、スマートフォンとSNSの登場という2つの大きな要因があります。

それまでの企業の広報活動では、いかに大手のマスコミに露出できるかが重要視されていました。たとえば広報の目標設定も、記事本数や広告換算費に落とし込まれることがしばしば。広報戦略として「会社をどう見せていくか」は、経営者や事業責任者と広報といった限られた人間が考える仕事で現場の社員とは分断されていました。つまり、広報は「広報担当者の仕事」であり、それ以外の社員にとっては関係のないこと、でした。

ところが、スマートフォンとSNSの普及によって、社員である個人も自由に情報を発信できる時代になりました。つまり、一部の限られた人間やメディアを通じた手法だけではなく、社員みんなが広報の役割を果たすことができる環境へと変化しました。

また、スマートフォンの登場は社外広報だけではなく、社内のインナーコミュニケーションとして活用される社内報にも影響を与えています。社内報は一般的に、紙やメルマガ、イントラネットなどを通じて社内限定のクローズドな空間に公開されるものですが、人々のすきま時間がスマートフォンに奪われるなか、紙の社内報をデスクに置いておくだけでは、なかなか手に取って読んでもらえないという現象も、実際にあらゆる企業で起こっています。社内に向けてメッセージを伝えるためには、社員がすきま時間に見ているスマートフォンをハックしていく、といった思考がないと伝えたいメッセージはなかなか届きにくい時代なのです。

社員から社外へ発信されていく好循環をつくることが大切

こうした背景を踏まえて、”PR3.0”時代の採用広報の考え方について、採用マーケティングの観点から僕なりに整理してみたのがこの「Recruiting Marketing Engine」です。


左の輪は”Inner Communication”

社員のコミュニケーションを活性化させることで、社内の一体感や組織力を高めることを目的とした取組みで、具体的には社内報や社内イベントの実施などが挙げられます。

右の輪は”Outer Communication”。社会における企業のブランド価値を高めるためのメディア露出や対外的な広報活動が該当します。

これまでの採用広報では、右の”Outer Communication”が主体でした。優秀な人材をひきつけるための手段として、対外的な広報活動によって企業ブランドを高めることが重要とされてきました。

ですが、スマホとSNSの登場によって、これまでは分断されていた”Inner Communication”と”Outer Communication”の垣根がなくなり、Inner Communication”と”Outer Communication”が相互に作用しあいながら「会社の内外でのコミュニケーションの循環」が生まれるようになりました。

例えば、メルカリのメルカンのように”Inner Communication”として発信されたコンテンツであっても、FacebookやTwitterなどのSNSでシェアされることでたちまち”Outer Communication”に変わり、また外部のメディアで取り上げられたインタビュー記事が、SlackやChatWorkなどの社内コミュニティでシェアされることで、より社員同士の理解を深めるコミュニケーションへと発展するーー。”Inner Communication”と”Outer Communication”をバラバラに、別々に取り組むのではなく、相互作用を意識しながら、それぞれのコミュニケーションが淀みなく循環し続けるような仕組みをつくることが、結果的に採用における競争優位を生み出すのです。

社内の一体感や組織力を高めるなど、”Inner Communication”に注力することで、企業のビジョンに共感してくれるロイヤリティの高い社員が増えます。その結果、意欲あふれる社員は、自然と社外の友人との会話の中でも自社の企業価値を高めるような発言をしてくれたり、SNSでポジティブな発信をしてくれるようになります。社員ひとりひとりが企業にとってポジティブな広報部員になってくれるのです。そうした社員が「うちの会社で働いてみない?」と周囲に声をかけることでリファラル採用が生まれ、さらに優秀な方を集めることが期待できます。

PR3.0時代の良い採用広報とは、左の輪から右の輪へ、つまり社員へのコミュニケーションをとることで企業価値が社外へも伝播していく循環が上手く回っている状態だと思います。会社を表すストーリーとして、100人の社員がいたら100通りのストーリーが存在していて、そこに社内の競争力が表れている状態です。

逆に残念な社外広報は、社内がしらけてしまうパターンです。一部の人間が考えただけの企業ブランディングを発信しつづけていても、それが現場社員の認識とギャップがあれば、共感されることはなく社内がしらけてしまいます。

「うちの会社は周りからよく見られようとして外向けにはキレイごとばかり言っている」なんて社員に思われたら最悪ですよね。

こうした循環を上手く設計できる企業が、「PR 3.0時代」において、採用力の高い企業になっていくと、確信しています。

# 採用広報にまつわるオススメnote

話題の採用ブログ「ナイルのかだん」を運営しているごきたりえさんのnote。どんな思考法を経て、日々採用ブログを運用されているか?について細かく書き綴られていて非常に勉強になります。

メドレー加藤さんのエントリー。「採用広報」ではなく「Corporate Branding」と訳す、というのも非常に納得感があります。

もはや、いわゆる広報・PR担当の役割が「広く報せる」ことではなくなり、適切なステークホルダー(株主など)に対して、適切なストーリーを伝え、心をつかまえ・動かす「関係構築」へと数年後にはシフトしていることを物語っています。

両エントリーともに非常に学び多きエントリーなので、ぜひお盆休み期間中に読みふけり、「自分だったら、出入口の空きスペースをどんな風に有効活用するだろうか?」と思考をぐるぐる回して、アクションしつづけることおすすめします。

「採用広報のプロ」をハーフタイム採用しませんか?

僕自身、昨年の6月より週2~3日働く正社員という働き方でランサーズに勤務していますが、自分自身非常に良い働き方だなーと思っています。

週5日はたらく社員=フルタイム社員だとするならば、
週2.5日はたらく社員=ハーフタイム社員があってもいいよね
、という発想で最近お会いした方に「ハーフタイム採用しましょう~」といっているのですが、これがめちゃくちゃウケが良いのです。

企業側から見れば、本来フリーランスとして独立・起業しているクラスのプロフェッショナルに「社員」としてコミットメントしてもらえるようになります。

個人側にとっては、週の半分を会社員としてミッションを果たして安定的な収入を得ながら、残る半分で起業して事業をつくったりフリーランスとして「やりたいこと」を追究することが可能になります。

「ハーフタイム採用」は企業にとっても個人にとっても、そして社会にとってもメリットが大きい「三方良し」の話なので、ぜひ広めたい!と思っております。

・・・ということでまずは「うちもハーフタイム採用やってみたい!」という企業がいらっしゃったらぜひ以下のフォームから回答いただけたらと!

「ハーフタイムで働きたい採用広報のプロフェッショナル」が複数人いるので、ご興味あればご紹介します。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

ありがとう!Twitterでツイートしてくれたらリツイートします!
88
複業研究家/HRマーケター。元学生パパ。HARES代表取締役/ランサーズ株式会社 タレント社員。NPO法人ファザーリングジャパン理事。30歳3児(11歳👦🏻/7歳🧒🏻/3歳👧🏻)の父。首都大学東京法学系卒。お仕事の依頼は→ s.n@hares.jp

この記事が入っているマガジン

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。