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【ソニーグループ 2023年度決算】アニメ事業強化。ゲーム事業の効率化。

1.【筆者のコメント】
以前ソニーがパラマウント・グローバルの買収を仕掛けている話を書きました。アニメ強化も打ち出しました。
ゲーム事業が好調である今、次の儲け事業を積極的に拡大する方向性だという事です。
数年のうちに、エレキ部門の利益が3割を切る事になるかもしれません。


ソニーグループが28日発表した2023年3月期連結決算(国際会計基準)は、売上高が前期比16.3%増の11兆5398億円となり、2年連続で過去最高を更新した。円安が収益を押し上げたほか、ゲーム事業と音楽事業も好調だった。売上高が10兆円を超えたのは同社として初めて。
 本業のもうけを示す営業利益は、0.5%増の1兆2082億円と、初の1兆円台に乗せた前年からさらに伸ばした。純利益も6.2%増の9371億円だった。 



2.ソニーグループ株式会社 2024年度経営方針説明会 【ソニー公式】

Sony - Japan  2024/05/23

SONYグループが今1兆円の利益を出せているのは、過去コンテンツに力を入れたからです。
ゲーム、音楽、映画など人の心を動かすエンターテイメント事業。

親法人に子法人の発行済株式の一部を残して行うスピンオフを「パーシャルスピンオフ」という。

★EMI買収で業界はどう変化するか、ローリング・ストーン誌が分析
2011年の時点でSONYは世界の音楽業界再編を行っていた。

エレキ部門=ハードウエアーの中核は世界NO1のCMOS。

これから凄く重要な技術「真正性」。

とりあえず、未来の事については別の機会にして本日はここまでにしましょう。

★Crunchyroll は期待の配信サービスで特にアニメ
アメリカ合衆国の定額制ビデオ・オン・デマンドのストリーミングサービス


★買収資金
「第4次中期の戦略投資約1.3兆円(自社株買い除く)のうち、4分の3程度をエンタテインメントに振り向けている。
パラマウント・グローバルは最大案件。


【筆者のコメント】
1980年代に創業者の盛田昭夫が提唱した「映像や音楽のハードウエアで勝つためにはコンテンツ会社が必要だ!」という理念が、やっとビジネスとして実を結び始めたという感想です。

「感動を作って届ける企業」を目指すなら、社員や周りのクリエイター自身が感動を持って仕事をしていけるかにかかっていると思います。





3.ソニーグループ 昨年度決算 売り上げ約13兆円 過去最高

NHK  2024年5月14日


★人員削減なのに売上高が過去最高の4兆円超え ソニーのゲーム事業で強いのは…


同時に、日本でのパッケージゲームソフトの販売ランキングを見ると、上位はニンテンドースイッチ用ソフトで埋め尽くされます。これだけを見たら「PS5のゲームがない=全然売れてない」となるでしょう。

 となると、ソニーのゲーム事業の決算との整合性が取れず、不思議に思う人もいるでしょう。そこでソニーのゲーム事業の売上高(4兆2700億円)の内訳を見てみます。なお、カッコ内は前年度の数字です。
・ハードウェア 1兆2100億円(前年度1兆1200億円)
・ソフトウェア 2兆2200億円(1兆8000億円)
・ネットワーク 5500億円(4600億円)
・その他    2900億円(2700億円)

 「ハードウェア」はゲーム機(主にPS5本体)、「ネットワーク」は有料ネットワークサービスの「プレイステーションプラス」の収益、「その他」は、PSVRなど周辺機器になります。
前年度と比べたとき、金額が大きく、最も伸びたのはソフトウェア(4000億円以上のプラス)です。

 もう少し知るために、ソフトウェアの売上高(2兆2200億円)の内訳も並べてみましょう。
パッケージソフト 1800億円(1900億円)
デジタルソフト 8500億円(6600億円)
アドオンコンテンツ 1兆800億円(8600億円)
その他のソフト 1100億円(700億円)

 デジタルソフトとは、ダウンロードでの販売のこと。アドオンコンテンツとは、ゲーム内通貨やゲーム内の課金アイテム、拡張パッケージなどです。アドオンコンテンツと、デジタルソフトの売上高を合わせると、ソフト全体の9割近く。つまり、好調の原動力は「デジタル」というわけです。

 そして話をややこしくするのは、このデジタルの好調ぶりは、パッケージゲームのランキングのように、ゲームファンの目に見えづらいことです。何せ、ソニーのゲーム事業で、パッケージソフトの売上高は、ソフトウェア全体の10%に届いていません。

 さらに言えば、決算では出ていませんが、日本のシェアは1割未満で、欧米を主戦場にしています。実際ソフトも、デザインを含めて欧米好みではあります。

人間はイメージに振り回される面があり、日本市場から見た場合、目に見えるもの、自分の分かる範囲で判断すれば、「PS5は売れてない」となるのですが、世界で見ると違うことが、この決算からもハッキリ出ているわけです。

ともあれ、パッケージと、デジタルの売れ方に、ここまでの差があると、メディア泣かせです。具体的に言えば、パッケージゲームのランキングを、記事で引用するときに、それが適当なのか悩むことになります。もちろんゲーム機本体のデータは変わらず役立つのですが……。

 そして、忘れている方もいるかもしれませんが、ソニーのゲーム事業は人員削減を打ち出しています。もちろん「利益率が良くない」といえば、その通りなのですが、考えさせられるものがありますね。



4.ソニーがアニメ事業強化へ 24年度経営、制作環境改善

KYOD  2024/5/23(木)

 ソニーグループは23日、2024年度の経営方針説明会を開き、アニメ事業の強化を打ち出した。稼ぎ頭のゲームや音楽、映画に続く、エンターテインメント事業の収益源に育てる狙い。アニメ制作現場の人手不足といった環境を改善し、作品の品質を向上させる。

 記者会見した吉田憲一郎会長最高経営責任者(CEO)は「アニメは世界に通用するエンタメで、グローバルな産業に育っている」と述べた。国内外の需要に応じてコンテンツをさらに充実させるため、クリエーターの支援を加速させる考えだ。  ソニーは人気アニメ「鬼滅の刃」を手がけるアニプレックス(東京)をグループに持つなど、有力作品を多く抱えている。

【筆者のコメント】
日本のアニメが未だ未だ伸びであろう事が前提として、下記の変革の成功を祈ってます。
◎創り方の変革
◎消費者接点=売り方の変革
◎アニメと音楽や映画やゲームとのコラボレーションの変革


終わり


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