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記憶の彼方にある本の話1

【太陽の子(てぃだのふぁ)】

私が子供の頃に、家の本棚にあった本。
読了してはいなかったし、内容をよく理解してもいなかった。

話の舞台が神戸の沖縄料理店であること、
店を営んでいるのが沖縄出身の家族である
こと、主人公のお父さんは先の戦争の影響で、心を病んでいること…くらいしか覚えていない。
あと、常連さんの中に「ギッチョンチョン」とかいう
スゴいあだ名の人がいたなぁ(笑)

今、記憶に残っていることを かき集めてみても、沖縄戦というものが沖縄の人々の心に、
とてつもない傷をもたらしたということだけが伝わってくる。
終戦から何年も経って、場所も神戸で…
あの出来事そのものからは遠く離れていても、
主人公のお父さんが発作を起こす度に、
この一家は戦争の影に引き摺り込まれてしまう。

主人公のお父さんは、今ならおそらくPTSDとかサバイバーズ·ギルトみたいな病名が付くと思う。
今の時代でさえ、色々難しい心の疾患。
主人公が過ごしていた時代は尚更、
家族は大変だっただろう。

…私が記憶してるのは、ここまで。
最終的に主人公や家族達がどうなるのか、
結末は判らないまま、今に至る。
いつかまた、巡り会うことが出来たなら…
きっと読了したい。