【ミルグラム考察】囚人番号009 ミコト(第二審時点)
⚪︎ミコトの罪
ミコトの罪は、無差別大量殺人です。
通常であれば重罪ですね。
しかしミコトは多重人格者で、殺人について記憶がありません。ミコトの中にいる別人格が、ミコトのストレスが溜まると現れ、ストレス発散のために殺人を行います。
それでは、主人格(=本来の人格)のミコトは本当に殺人を行っていないのでしょうか?
また、今後ミコトに新たな人格が出てくる可能性はあるのでしょうか?
それについて、今から考えていきたいと思います。
なお、ボイスドラマでエスがミコトの別人格に「ジョン」と名付けて差別化させていたため、以降、主人格をミコト、別人格をジョンと表記します。
⚪︎ミコトのストレス原因
ミルグラムに入る前のミコトのストレス原因は長時間労働による過労です。
ミコトは、業界内ではトップの広告代理店にデザイナーとして就職しました(尋問より)。
年齢から考えるに、入社半年〜1年半といったところでしょうか。
尋問で「最近はすぐ寝ちゃうんだよね」と答えていたことから、ジョンが現れ殺人を始めたのは、ミコトが社会人になった後で、長時間労働によりストレスが溜まったからだと思われます。
第2審のMV『ダブル』でミコトがチーフ(=上司)からメッセージを受け取っていたので文字起こししてみますね。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128281314/picture_pc_510256e433c3ec98d14b2d868a98f281.png?width=800)
【ミコト第二審MV 文字起こし】
0:35 チーフより連続メッセージ
「今日出してた初稿だけどやっぱりB案の方がいいから朝までに作り直しといて。」
「あと忘れてたけど例の件赤字たっぷりあるから修正しとけ、これも明日入稿だったからまとめてよろしく」
「おい帰ってこい。」
「職務を放棄するつもりか?」
(電話がかかってくる)
0時を過ぎているとは思えない、ブラック感あふれるメッセージですね。
前述した内容と共通点があることから、ミコトのストレス原因については、2015年の「電通過労自殺」を元ネタにしているのかなと思います。
ミコトがどういう状態だったかの参考にはなるかなと思いますので、一応その事件の記事を下記に貼っておきます。興味のある方は見てみてください(実際の事件なので、閲覧は自己責任でお願いします)。
【参考】
・「東大卒エリート美女が自殺までに綴った『苦悶の叫び』50通 電通の壮絶『鬼十則』が背景か」産経新聞、2016
https://www.sankei.com/article/20161022-NVADFKTPLNJ7ZOBUNNGTLIYMOA/
⚪︎ミコト(ジョン)の殺害相手・人数・方法
こちらはボイスドラマで語られていますね。
殺害相手は「そこら辺歩いてたやつ」。
殺害人数は「記憶にない」とのことですが、MVでの様子や殺し慣れているところを見るに1人2人の話ではなさそうです。
殺害方法は、MVからすると金属バットで殴り殺している感じだと思われます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128281349/picture_pc_f1d350a9ce4b94fa9c6a063e999b71fa.png?width=800)
私見ですが、無差別殺人は殺害動機がなく被害者との接点もないため、犯行現場を目撃されなければ捕まりにくい可能性があります。
反面、ジョンはミコトの生活圏内でしか犯行を行っていなさそうなので、犯行回数が増えるごとに犯人の所在地は警察に絞り込まれてそうに思います。殺害後の後処理が雑なところを見ると、捕まる時にはあっさり捕まるんじゃないかなという気がします。
凶器の金属バットも自宅のものっぽい(おそらくミコトがたまに素振りしているバット?)ですし、警察に金属バットが押収されたらミコトは一巻の終わりだな、と思います。
⚪︎本当にミコトは殺人を行っていないのか
「ミコトとジョンは完全に別個の人格である」という現実では証明しづらいことを、ミルグラムでは「ジョンに拘束が効かない」ことで証明しています。
そこから、現実だと条件が揃いにくい「別人格(ジョン)が行った殺人について、まったく関与していない主人格(ミコト)に罪を問うことができるか」について我々に考えさせたい、という運営の意志を強く感じます。
それを議論するためには「ミコトは人殺しについて何も知らない」場合でしか議論が成立しないため、「本当にミコトは殺人を行っていない」と考えるのが妥当だと思います。
また、第一審『MeMe』に出てくるこちらのタロットカードからも、「本当にミコトは殺人を行っていない」と推測できるかなと思います。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128927488/picture_pc_c21ad415ad59181015dddde3b1c97fa4.png?width=800)
こちらのタロットカードでは、バイクが2台あり、うち1台が爆発しています。
このバイク=ミコトの2つの人格の描写であれば、事故(=殺人)を起こしたのはそのうちの1人、ジョンであり、もう1人の人格、つまりミコトは無事(=何もしていない)と読み取ることもできるかなと思います。少しこじつけ感はありますが。
……ただ、ボイスドラマでエスが「何人殺した?」と質問した時、ジョンは「記憶にない。その時初めて生まれたから曖昧」だと返答しています。
この言い方だと、ミコトが初めて犯行をした後にジョンが生まれた、という可能性も残っていますよね。
そのため、もし運営が「ミコトが全く関与していない場合の罪」の議論を戦わせたいのは第二審のみで、第三審では前提条件を覆すつもりであれば、「実は初犯はミコトだった」という可能性もまだあり得る気がします。
⚪︎法の視点から考えてみる
次に、法の視点からミコトの罪について考えていきたいと思います……が、私は法律にまったく詳しくありません! あくまで素人意見になりますので、お手柔らかにお願いします。
1 多重人格を証明できなかった場合
多重人格(=解離性同一性障害)の裁判事例はさほど多くないようです。まず、多重人格者であることの証明がしづらいです。さらに、多重人格が証明されても、別人格が犯行をしたとは限らないことも事例の少なさの理由になるかと思います。
ジョンは、もしミコトを「赦す」なら自分は消えるとボイスドラマで言っています。ですが、ジョンが居なくなるのであれば(ミルグラムを出られたとして、その後に)多重人格を現実で証明することはより一層難しくなってしまうのでは? と個人的には思ってしまいます。
エスはミコト(ジョン)の行為について「精神鑑定で減刑される可能性もあるだろうが、殺した人数によっては死刑は免れない」と言っていました。
多重人格を証明できず嘘判定された場合は、ただの嘘つきの無差別大量殺人犯になりますので、エスの言うとおり重罪になるだろうなと思います。
逆に、殺人を否認していて反省の色がない、としてより刑が重くなる可能性もあるかなと思います(死刑より重い刑罰はないですが)。
2 多重人格が証明できた場合
多重人格が証明できた場合は、減刑または刑が免除になる可能性があります。
しかし、現状の日本では、ただ多重人格だからという理由だけで減刑されるのではなく、別人格の性質や前後の言動を総合して判決がなされるようです。
……ちょっと私の手には負えない内容になってきました。
とりあえず、ジョン自身だけを見ると、エスと話して初めて殺人は悪いことだと認識したことから、犯行時は善悪の判断ができない状態だったと主張することもできるかなと思います(証拠隠滅しているということは悪いことだと分かっているということなので無理かもしれませんが……)。
ミコトもジョンに指示しているわけではなく、さらに犯行時は眠っている状態ですので、ミコトもジョンも責任能力(=善悪を判断し自分の行動を制御する能力)が低い状態だったとして減刑される可能性があるのかなと思います。
ですが、どの道ジョンが「ミコトのために」「ストレス解消のためそこら辺の人を大量に殺した」ことには変わりないので、そこを重視されてしまうと難しい部分があるのかなぁ……? という気もします。
逆に、ミルグラムだけでなく現実でも「ミコトとジョンは全く別の人格で、ミコトがジョンが殺人をしていたことを知らず、制御もできなかった」ことが完全に認められるなら、ミコト(主人格)には責任能力がない(=心神喪失)として大量殺人でも無罪になる可能性がある、という考え方もあるようです。あくまで考え方ですが。
まぁ、仮に無罪となっても代わりに病院で治療を受けることになるのかなと思います。
……でも、殺した人数によってはやっぱり難しいんじゃないかな、って気もします……。専門家じゃないから何も分からない……難しい……。
結局は、実際に裁判になってみないとわからないんだと思いますが……ぜひ専門家に話を聞いてみたいところです。
【参考】
・「解離性同一性障害患者たる被告人の刑事責任判断・ 再考 : 近時の裁判例を素材として」
https://core.ac.uk/download/pdf/196150144.pdf
3 ミコトが夢遊病患者という想定の場合
ボイスドラマから、ミコトは自分のことを夢遊病だと思っており、第二審の曲でも「ただ夢を見ていたんだ」と歌われており、「ミコトは寝ていただけ」ということが作中何度も強調されています。
そのことから、「もしかしてミコトのことを夢遊病患者と同じような感じで扱って欲しいのかな?」とも少し思ったので、ついでに夢遊病患者だった場合はどう判断されるのかについても調べてみました。
夢遊病とは少し違うかもしれませんが、海外では、「寝ている間に妻にプロレス技をかけて殺してしまったが、無罪(釈放)となった」事例があるようですね。
そのことから考えると、ミコトを夢遊病患者だと思えば、犯した殺人の責任を負えないとして、減刑または刑が免除される可能性はあるのかもしれませんね。
もちろんミコトは夢遊病患者ではありませんし、減刑の場合は大量殺人なので程度がある気もしますが……。
⚪︎「第3の人格」は出てくるのか
ミコトは「二重人格」ではなく「多重人格」と表現されていることなどから、「実は3人目の人格が居るのではないか?」と話題に上がることがあります。
ミコトは曲名で『MeMe(meとme)』『ダブル』と「2」が強調されており、今まで3人目の気配がなかったので、シンプルに考えると可能性は非常に低いと思われます……が。
今まで居た可能性は低くても、「これからミコトの3人目の人格が新しく出てくる」という可能性については少しあり得るんじゃないかな、という気がします。
理由は3つあります。
1 『MeMe』タロットカード裏面の月
1つ目の理由は、『MeMe』に出てくるタロットカードです。
MV冒頭では、タロットカードの裏面に2つの球体が描かれていることを強調されていました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128932300/picture_pc_f4ee057cf1b5c7a5b9c6c6d4c25e444c.png?width=800)
浮かんでいる球体で思い出すものといえば天体です。
MVでは実際の月が何度か映されていたため、この2つの球体は「月」だと考えられます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/137867980/picture_pc_2589364b8260f89e056add52aaad8fe6.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/137867981/picture_pc_da9966918898a8e65649f73d38b9f682.png?width=800)
月には「昔は月が2つあった」という説があるので、このタロットカードにはその様子が描かれていると思われます。
また、ミコトとジョンのモチーフとなるタロット絵(吊るされた男・愚者)にも、先ほどのカードに描かれていた月とよく似た月が描かれています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128982943/picture_pc_f90a2c2f33684c14ed4b148b62ff31f7.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128982927/picture_pc_d851ab3fa8d0660125bae351b472fca6.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128981165/picture_pc_7b2c06b3a2f8eb83aeaac825ad71166f.png?width=800)
ここから、タロットカードの裏面に描かれている「2つの月」は「ミコト」と「ジョン」を表している、と読み取ることができます。
ここまでならば、問題ありませんね。
しかし、タロットカードの裏面全体を見てみると、下に黒い月がもう1つあることが分かります。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128932319/picture_pc_379a58157bf317c1c20a8db9e4a5b3e1.png?width=800)
2つ人格があることを描写したいなら2つの月だけ描けばいいのに、さらにもう1つ黒い月が描かれているのはおかしいですよね?
「2つの月」説は、昔は2つの月があって、2つの月が衝突してその欠片が集まり、1つの月になったというものです。
タロットカード裏面に描かれた「2つの月」と、昔は2つの月があったという説で描かれる「2つの月が衝突する前を描いた図」はかなり似ています。
そのため、タロットカードの「2つの月」は、2つの月が衝突する前の様子を描いていると思われます。
2つの月は、ミコトとジョンを表しているという話でした。
ということは、この月の絵は、これからミコトとジョンの人格が衝突してなくなり、代わりにもう1つの新しい人格が生まれる(≒人格が統合される)ことを示唆しているのではないか、と考えることができるかなと思います。
そう考えてみると……新しいもう1人の人格……つまり3人目という名の新しい統合人格が出てくる可能性はかなりあるかもしれませんね……。
また、「ミコトは本当に殺人をしていないのか」の話で出てきたこちらのタロットカードも少し理由になるかもしれません。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128932243/picture_pc_720db2a18006549c9eed70d9ae414a98.png?width=800)
このタロットカードが、ミコトの罪が片方の人格にしかないことを表しているのなら、バイクが2台しかないため人格も2つしかない、と読み取れるかなと思います。
しかし、このタロットカード(戦車)には、後ろに2台を操る人が立っていますよね……。
そのため、このタロットカードからは「ミコトの人格は2人だけ」と読み取ることもできますし、もしかしたら「2人の人格を統率する『もう1人』の人格がある」とも読み取れるかもしれません。
2 多重人格の有名作品『イブの3つの顔』
2つ目の理由は、多重人格の有名な話として『イブの3つの顔』という作品があることです。
実話を元にした作品で、日本にはあまり置かれていないのですが、代わりにキャサリン・コーリン他著『心理学大図鑑』などの本で概要を見れるので、興味があれば図書館などで読んでみてください。
内容は、女の人イブが身に覚えのないことが周りで起きていると医者に語っていたら、途中で全く態度の違う2人目の人格が現れるという話です。多重人格の治療をする中で、2つの人格の他に、2人の特徴を併せ持った「第3の人格」が現れます。そして最後は、最初に出てきた2人の人格は消え、統合された「第3の人格」が人生を生きていくという話です(※違っていたらすみません)。
この作品では、1人目の人格はタバコを吸わないのに、2人目の別人格がタバコを吸うという話が出てきます。
ところで……第一審MVにも、ミコトが禁煙(電子タバコ)しているのに、別人格のジョンがタバコを吸うという描写がありますね。
普段タバコを吸わない人が別人格になったらタバコを吸い出すという例は結構あるのですが、共通点と言えば共通点です。
少しメタいですが、もしこの『イブと3つの顔』がミルグラムを制作する上で参考にされているのであれば……もしかしたらミコトも、これから両方の人格が消えて、代わりに両方の特徴を併せ持った「第3の人格」が生まれるのかもしれません。
3 第二審尋問の筆跡
3つ目の理由は、第二審の紙での尋問です。
ミコトの第二審の尋問では、ジョンも回答していました。
【ミコトの回答】
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128932491/picture_pc_7f8f34af61f210fd282567965b372a5d.png?width=800)
【ジョンの回答】
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128963079/picture_pc_7721ed49545b8734d297cb69ab0e950d.png?width=800)
これを見るに、ミコトは丸めの文字で字を書き、ジョンはあまり上手く文字を書けないようです。
多重人格の方は、人格ごとによって筆跡が違うことがあります。ミコトもそれに該当するようですね。
しかし、1問だけミコトでもジョンでもなさそうな筆跡がありました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128932582/picture_pc_6702249c5a8182399c779b92835d8469.png?width=800)
これは、一体どちらが書いたのでしょうか……?
ミコトなら、この質問だけ急に走り書きしたのは違和感がありますし、ジョンなら後々書いていた汚い文字と矛盾します。
この質問の前は文字が薄くなっていってたのに、この質問で急に濃くなったことも不思議ですし、この次の質問ははっきりした丸文字で書かれていた(おそらくミコト?だと思うけれど正直これも怪しい)ため、やはりこの一問だけ走り書きをしたことに違和感があります。
まぁ、文字が変わったのはただのミコトの気分だったのかもしれませんし、ジョンが実はこんな字を書けたのかもしれませんし、ボールペンを変えただけかもしれませんし、ただのミスリードだったのかもしれませんが……。
……根拠は薄いですが、それでもこれを書いたのがどちらか分からないと思う以上、「3人目」が居るかもと想定してもいいんじゃないかな、と思います。
4 第二審の判決は「赦す」になったが……
以上、「第3の人格」が出てくる可能性について検討していきました。
これまでに「第3の人格」が居たのかまでは分かりませんが、「ミコトとジョンの特徴を併せ持った第3の人格」が今から登場する可能性については、意外とあり得るんじゃないかな……という気がします。
まぁ、あくまで可能性としての話ですし、個人的にはミコトの人格は2人のままの方が(裁判的にも)嬉しいので、この説が外れることを願います。しっかり外してたら笑っておいてください。
ところで、第二審のミコトの判決は「赦す」になりましたね。
ミコトを「赦す」のならジョンは消えると言っていたので、ジョンはこれから消えるのかなと思います。
ならば、ミコトは消えないのか……そうとは限りません。
第二審のボイスドラマでは、
①ミコトはミルグラムの環境にストレスを受け続けている。
②特に「赦さない」という判決に多大なストレスを感じている。
③それによってミコトの主人格が消えようとしているかもしれない。
という内容のことが話されていました。
第二審の結果は「赦す」でしたので、「赦さない」という判決からのストレスは減ります。しかし、その他のミルグラムの環境は変わらないため、赦したとしても別のストレスは残り、ミコトの主人格が消える可能性も残ります。
正直、ミコトがこれからストレスで潰れそうなイメージはあまりないのですが……。でも、マヒルの一件を自分がやったと思っているような描写がありましたし、ジョンが消えてしまえばストレスの持って行きどころがなくなってしまい、人格が不安定になる可能性もなくはないのかな、という気はします。
もし、第三審でミコトもジョンも消えて、2人が統合された「第3の人格」が第三審で出てきたとしたら、ジョンの犯した罪も人格と一緒に統合されるのでしょうか?
その場合、私たちは「ミコト」を一体どう裁けば良いのでしょうか……?
別人格が犯した罪に関する裁判事例はあっても、人格が1つに統合された後に裁判をする事例はさすがにないんじゃないかなぁ……? って気がしますし、大変見所がありますね(※実際そういう事例があったらすみません)。
⚪︎まとめ
ミコトは、ミルグラムの中でも珍しい、無差別大量殺人を行った囚人です。
通常であれば許されないだろう犯行を、ミルグラムのシステムを利用することで「ミコトとジョンの人格は完全に別個である」ことを証明し、「殺人を行っていたのはジョンで、ミコトは寝ていただけ」と表現し、その上で「ミルグラムの判断対象であるミコトのみ(notジョン)について罪を問え」という風にしたことは非常に面白い試みだと思います。
それに加えて今回は、「赦す」であればジョンが消える、「赦さない」であればストレスでミコトが消える可能性がある、と示唆されています。罪の判断の他に、どちらの人格を生かすのかも判断材料に入れなければならないところも大変面白かったと思います。
ジョンの弁明があったこともあり、ミコトの第二審の判決は「赦す」に決まりました。
第三審でミコトは一体どうなるのか、とても気になります。
⚪︎余談:本当に「第3の人格」が居たら……
もし本当にミコトに「第3の人格」が現れたとしたら、その子はこんな感じなんですかね……?
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128931685/picture_pc_8de2329fd8aabcd788d509cf806b888a.png?width=800)
この画、なんとなくミコトともジョンとも雰囲気が違う気がするので……。
皆さんはどちらだと思いましたか……?
もし3人目の人格が出てきたら、一人称は「ボク」になるのでしょうか?
名前は何になるんでしょうね。「ドゥ」かな? それとも「ミコトくん」のままかな?
そういえば、別人格らしき人がバットで殴ってくる作品って割とありますよね。『24人のビリー・ミリガン』や『親愛なる僕へ殺意を込めて』でもそんなシーンを見たような気がします(※違っていたらすみません)。
あと、ジョンがタバコを吸ってるこのシーン、
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128931787/picture_pc_cc3eba4e92b6b56adf33ea6278360763.png?width=800)
『永遠に僕のもの』という映画のパッケージを思い出しました。
※天使のように美しい少年が倫理観の欠如により11件の大量殺人(とその他諸々の犯罪)をしていく、実在の事件をモデルにした胸糞系の映画です。なお、多重人格の話ではありません。
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