【ミルグラム考察】囚人番号006 マヒル(第二審時点)

⚪︎マヒルの罪

 マヒルの罪は、「愛で人を殺した」ことです。
 マヒルには彼氏が居ましたが、MVで分かるとおり、マヒルの愛の重さに耐えられず首吊り自殺をしてしまいました。
 マヒルについては、被害者も死因も死ぬに至った経緯もはっきりしています。
 しかし、マヒルの彼氏はいつ自殺をしたのでしょうか?
 また、彼氏を殺すに至ったマヒルの愛し方はどのようなものだったのでしょうか?
 それについて考えていきたいと思います。

⚪︎マヒルの彼氏はいつ自殺したか

 第一審の曲『愛なんですよ』は、マヒルが彼氏に恋をしてから殺してしまうまでの日々を「16日メモリアル」として簡潔に描いていました。
 こちらは、最後から2番目、15日目のメモリアルです。

マヒル『愛なんですよ』MVより

 年が明けて、着物姿で初詣をするマヒル……とても可愛いですね。
 そしてこちらがこの次のメモリアル、16日目、最後の日になります。

マヒル『愛なんですよ』MVより

 こちらでは、マヒルが食事を用意して彼氏が帰ってくるのを待っているようです。食事はかなり豪華ですし、もしかしたら何か特別な日だったのかもしれません。サプライズで驚かせようとしているマヒルの姿は等身大の女の子でとても可愛いですね。
 ところで、年明けの1月にあるマヒルの特別な日といえば。
 1月17日、マヒルの誕生日ですね。

 第二審の曲『だいすき』では、マヒルは同じ紫色の服でケーキを持っています。

マヒル『だいすき』MVより

 ということは、この食事会の時も同じようにケーキを食べようとしていた可能性があります。
 また、彼氏にクラッカーを鳴らしてもらう幻覚(?)も見ています。

マヒル『だいすき』MVより

 1月でケーキを食べたりクラッカーを鳴らしたりするイベントといえば……。
 やはり、マヒルの誕生日ですね。
 そのため、マヒルが紫色の服を着ている日は、マヒルの誕生日だったのではないかと予想します。
 そしてこの日、マヒルは寝て起きた後、彼氏が部屋で首を吊っているのを見つけたようです。

マヒル『愛なんですよ』MVより

 つまりマヒルの彼氏は、マヒルの誕生日会の直後に自殺した、ということになります。

 これはMVを見てのイメージにすぎないのですが……この日、マヒルの彼氏はマヒルに別れを切り出したのだと思います。
 しかしマヒルは、別れたいと言われた理由を「自分の愛を伝え足りないからだ」と解釈し、さらに愛を与えた。話が通じないことに絶望した彼氏は、ついに首を吊ってしてしまった……。
 彼氏が自殺した日はそのような感じだったのかな、という印象を受けました。

 これらはあくまで可能性にすぎませんし、マヒルは他のシーンでも紫色の服を着ていたので実際には違うかもしれませんが……マヒルの誕生日に彼氏が自殺したのかもしれない、と思うと辛いものがありますね。

⚪︎マヒルはどんな愛し方をしていたのか

 マヒルは普段の様子からはあまりヤバさを感じないため、マヒルのヤバさは彼氏限定のヤバさなのかな、と思います。
 ボイスドラマや尋問を見たり聞いたりしても、「マヒルは彼氏をとても愛していた」以上のことはあまり分かりません。
 そのため、マヒルが実際にはどんな風に彼氏を愛していたかについては、本当にMVだけで予想していく必要がありそうです。
 以下にMVを載せますので、皆さんも考えてみていただけると嬉しいです。

【第一審MV】

【第二審MV】

【その他、映像内の各マヒルパート】
・アンダーカバー
「与えるだけじゃやーよ するのもされるのも いいもの」

・第一審ティザームービー
「これが……恋っ」

・第二審ティザームービー
「簡単な気持ちで好きだって言わないでよ!!
 愛なんて言葉……つかわないでよ!!!」

 ……まぁ、第一審のMVを聞く限りは、マヒルは彼氏を相当振り回していたことは確かでしょう。
 彼氏が困るとわかっていて反応を求めたり、寝ている彼氏に電話をかけたりと、相手の迷惑になると分かっていてもついやってしまうようです。
 第一審で「君のこと試しちゃう時も」と歌っているとおり、わざと相手を困らせる行動をして相手の気持ちを試す「試し行動」もしていたと見られます。
 また、「厭ってほどに縛ってみたり まだ不安になるのどうか赦してね」から、不安に思うが故に、相手を相当束縛していた様子も伺えます。

 マヒルの彼氏は、マヒルのことをちゃんと愛していました。
 しかし、マヒルの愛は一般的な愛よりも重かった。
「与えるだけじゃやーよ するのもされるのもいいもの」という歌詞から、マヒルは自分の愛と同じ重さの愛を彼氏にも求めていたのだと思われます。
 その期待が暴走して「好きって気持ちわかったつもり?」や「簡単な気持ちで好きだって言わないでよ!」と、相手の「好き」という言葉を否定してしまっていた。
 身近な愛に満足せず、まるで青い鳥を探すようにさらに大きな愛を探し求め、それに耐えきれなくなった彼氏が死んでしまった。
 MVからは、そのような印象を受けます。

 愛が重くても、相手の気持ちを尊重しながら長く付き合っていく方はたくさんいます。
 個人的には、マヒルは愛が重いからダメだったというよりは「迷惑な愛し方をしていたからダメだった」というように見えます。

 しかし、どのような愛し方であっても、マヒルとしては彼氏をそれこそ死ぬほど愛していたはずです。
「恋する乙女」の中にはマヒルのような愛し方をする方もいっぱいいるでしょうし、マヒルの1件はとても不幸な事件だったな……と思います。

⚪︎まとめ

 マヒルについては考察というよりもほとんど「印象」になってしまうところがアレですね……。人によって受ける印象も変わるでしょうし、第三審でマヒルが実際に何をしていたのか、さらに詳しく知れると良いなと思います。
 第二審では、赦されないとマヒルが肉体的にも精神的にも限界が来てしまいそうなこともあり、マヒルの判決は「赦す」に決まりました。
 車椅子に頼らざるを得ないケガの中、マヒルは第三審で一体何ができるのでしょうか……? そしてマヒルは、第三審で何を思うのでしょうか?
 注目したいところです。

⚪︎余談:マヒルは浪人生だった……?

 マヒルの浪人・留年疑惑についてです。
 マヒルは尋問で職場について聞かれた時に

「まだ大学生なんだけど。就職先どこにしようか迷い中〜」

 と答えています。
 マヒルは1月17日生まれの22歳です。
 ストレートに進学していれば今は大学4年生です。
 しかしそうなると、マヒルの現在の時期はマヒルの誕生日から大学卒業までの1月〜3月の間ということになります。
 もうすぐ卒業して就職することが一般的なはずなのに、まだ迷っているというのはかなり呑気ですね。
 ということは……もしかしてマヒルは今、卒業間近の大学4年生ではなくて、大学3年生の冬か大学4年生が始まったばかり!? 浪人か留年した!?
 という疑惑が立つわけです。

 しかし、あくまで疑惑は疑惑。
 マヒルが卒業間近の大学4年生であっても、この発言と辻褄が合うことがいくつかあります。

 まずは大学院に進学する可能性です。
 大学を卒業した後そのまま大学院に行くのならば、就職は2年後になりますので辻褄が合います。
 ということは、マヒルは春から大学院生……? マヒルは文学部だそうですが、この場合はどんな研究をするのか気になりますね。

 次に、すでにいくつかの会社から合格・勧誘をもらっており、その中から実際に行く就職先をまだ選んでいないという可能性です。こちらも辻褄が合います。
 まぁ、こちらの場合は「もう1月を越しているならとりあえず1社以外は断っておきなよ……」とは少し思いますが……。マヒルは一体どんな会社に就職するのでしょうか?

 また、大学を卒業してから就職先を探すつもりの可能性もあります。マヒルは箱入り娘の1人っ子なため、大学を出てすぐ就職しなくても大丈夫なほど親元が太いのかもしれません。

 それと、大学卒業と同時にお嫁さんになる予定だった可能性もありますね。
 彼氏が亡くなったことでお嫁さんになる予定も無くなり、就職先について考えているという可能性。
 その場合は……コメントしづらい……!

 あとは、マヒルがすっごく呑気なだけって可能性もありますね。
 それはすっごく……呑気だ……!

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