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⑨DITPには御用心!

薬剤を開始して血小板が下がることがあります. 300以上もの薬剤でこれは起こるとされ, drug induced immune thrombocytopenia(DITP)と呼ばれます.
DITPの多くは, ハプテン型の血小板減少であり, 血小板表面に薬剤が結合し, 薬剤に対する抗体が血小板減少を引き起こします. それが故に, 薬剤を中止すれば血小板は速やかに回復するのです.
発症までの期間は, 初回投与の薬剤であれば5〜10日, 過去に投与されている場合は数時間とされます.
新規薬剤を含めて10日以内に血小板減少を認めた場合には, 薬剤性を疑い被疑薬の中止を推奨. 2万/μLを下回る場合には, 血液内科のDr.へ相談を.

Bakchoul T, Marini I. Drug-associated thrombocytopenia. Hematology Am Soc Hematol Educ Program. 2018 ; 2018 : 576-83.

J-COSMO 2020年4月号『スペシャリストがおくるオススメ処方・ダメ処方』
血液内科医の渡邊純一先生が『血液内科のオススメ処方』としてわかりやすくまとめてくれています.
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『血液内科のオススメ処方』
①難治性鉄欠乏性貧血でピロリ菌が陽性の際の除菌療法.
②Transferrin Saturation 20%未満への鉄剤投与.
③新規処方薬開始5〜10日後の血小板減少はDITPを疑い, 被疑薬中止.

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J-COSMO教学 vol.6

ミュージカル好き救急医から, 知っているとチョコッと役立つ知識を少しずつお届けします. ぜひ!